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東京の再開発エリアのマンションは値上がりした?21地区を比較

東京の再開発エリアのマンションは本当に値上がりしたのか。国交省の取引データで首都圏21地区を集計し、区全体と比べました。上回った地区と下回った地区は半々です。5つの型と購入判断の軸を解説します。

最終更新: 約25分で読めます

2026年9月時点の情報です。

東京の再開発エリアのマンションが、区全体より値上がりしているとは限りません。国土交通省の取引データをもとに首都圏の再開発エリアを当社で集計すると、件数が十分な14地区のうち、2023年から2025年にかけて区全体より上昇したのは7地区、下回ったのは7地区で、ちょうど半々でした。

「再開発が決まったエリアのマンションは買いか」というご相談を、私たちはよくいただきます。駅前に超高層ビルが建つと聞けば、期待が膨らむのは自然なことです。しかし実際の取引価格を並べると、再開発の知名度と値動きは一致していませんでした。この記事では、首都圏21地区と地方1地区の実取引データを横断で比べ、結果を5つの型に分けて整理します。最後に、投資判断にどう使うかを「INAの見方」としてまとめます。

この記事のポイント

  • 件数が十分な14地区のうち、区全体より上昇したのは7地区で、再開発エリアだから値上がりするとは言えません。
  • 石神井・勝どき・西新宿など7地区は、区全体を上回りました。差が最も小さい赤羽でも+5.3ポイントです。
  • 赤坂・新橋・高輪・西麻布の港区4地区は、大型開発があっても港区全体の上昇率(+29.2%)を下回りました。
  • 目黒駅前(上大崎)は-5.0%と区全体が上がる中で下がり、千歳烏山(南烏山)は±0.0%で横ばい、立石は+4.7%と葛飾区全体(+16.5%)を大きく下回りました。
  • 判断の軸は「再開発があるか」ではなく「区全体と比べて、すでにどれだけ価格に上乗せされているか」です。

東京の再開発エリアのマンションは本当に値上がりしているのか?

結論から言うと、再開発エリアかどうかだけでは値上がりを説明できません。区全体を大きく上回った地区もあれば、区全体が上がる中で下落した地区もあります。

下の表は、再開発事業がある地区の中古マンション㎡単価(中央値)が2023年から2025年にかけてどれだけ動いたかを、同じ区全体の動きと並べたものです。「差」は、地区の上昇率から区全体の上昇率を引いた値です。

地区(区) 地区の上昇率 区全体の上昇率 分類
石神井(練馬区) +39.0% +7.5% +31.5ポイント 区全体を大きく上回った
勝どき(中央区) +65.4% +36.7% +28.7ポイント 区全体を大きく上回った
西新宿(新宿区) +32.6% +14.8% +17.8ポイント 区全体を大きく上回った
蒲田(大田区) +16.0% +6.2% +9.8ポイント 区全体を大きく上回った
渋谷(渋谷区) +28.5% +19.9% +8.6ポイント 区全体を大きく上回った
板橋(板橋区) +15.3% +7.5% +7.8ポイント 区全体を上回った
赤羽(北区) +12.9% +7.6% +5.3ポイント 区全体を上回った
赤坂(港区) +24.5% +29.2% -4.7ポイント 区全体を下回った
新橋(港区) +22.0% +29.2% -7.2ポイント 区全体を下回った
立石(葛飾区) +4.7% +16.5% -11.8ポイント 区全体を下回った
高輪(港区) +16.2% +29.2% -13.0ポイント 区全体を下回った
西麻布(港区) +6.9% +29.2% -22.3ポイント 区全体を下回った
目黒駅前・上大崎(品川区) -5.0% +14.0% -19.0ポイント 下落・横ばい
千歳烏山(世田谷区) ±0.0% +7.1% -7.1ポイント 下落・横ばい
大宮(さいたま市大宮区) 区全体で集計 +25.6% 算出せず 区単位でのみ比較
魚町(北九州市小倉北区) 町名単位の取引なし ±0.0% 算出せず 地方の参考
南小岩(江戸川区) 件数不足 +8.8% 算出せず 判断できない
飯田橋東口・富士見(千代田区) 件数不足 +26.2% 算出せず 判断できない
飯田橋(千代田区) 件数不足 +26.2% 算出せず 判断できない
神南・公園通り(渋谷区) 件数不足 +19.9% 算出せず 判断できない
横浜駅みなみ東口・高島(横浜市西区) 件数不足 +20.0% 算出せず 判断できない
有楽町(千代田区) 取引なし +26.2% 算出せず 判断できない

集計の方法と、数字を読むときの注意

集計に使ったのは、国土交通省の不動産情報ライブラリで公開されている「中古マンション等」の取引です。専有面積あたりの取引価格(㎡単価)を年ごとに並べ、その中央値をとりました。2026年は第1四半期(1〜3月)の取引しか含まれておらず、後から取引が追加されるため暫定値です。

地区は、再開発の施行区域(計画地)がある町名の取引だけをまとめています。名前が似ていても、別の駅に近い町(上石神井、東立石など)は含めていません。

表の地区名 集計に含めた町名
石神井 石神井町のみ(石神井台・上石神井・下石神井は含みません)
赤羽 赤羽のみ(赤羽北・赤羽西・赤羽南・赤羽台は含みません)
立石 立石のみ(東立石は含みません)
赤坂 赤坂のみ(元赤坂は含みません)
新橋 新橋のみ(東新橋・西新橋は含みません)
板橋 板橋のみ(上板橋・中板橋は含みません)
蒲田 蒲田のみ(西蒲田・南蒲田・新蒲田などは含みません)
千歳烏山 南烏山のみ(北烏山は含みません)
上記以外 表の地区名と同じ町名のみ(勝どきに月島は含みません。目黒駅前は上大崎)

数字を読むうえで、注意点が3つあります。

  • 上昇率は2023年と2025年の比較です。1年の件数が30件に届かない地区は、傾向を判断できないため別枠にしました。
  • 中央値は、その年に売れた住戸の顔ぶれで動きます。築浅の高額住戸がまとまって売れた年は、相場全体が変わらなくても中央値が上がります。
  • 大宮は、今回のデータではさいたま市大宮区全体で集計しているため、区全体との差は出ません。北九州市の魚町は町名単位の取引が含まれておらず、小倉北区全体の数字だけを参考に載せています。

出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ(https://www.reinfolib.mlit.go.jp/)「不動産取引価格情報」(国土交通省)をもとにINA&Associates株式会社作成。2026年9月時点で取得できたデータによります。直近の四半期は後から取引が追加されるため暫定値です。本データは最新性、正確性、完全性等が保証されたものではありません。

各地区の主な再開発事業と竣工時期(目標)

地区 主な再開発事業 竣工時期(目標) 詳しい解説
勝どき 勝どき東地区第一種市街地再開発事業 2028年10月 中央区湾岸エリア5大再開発の最新動向
石神井 石神井公園駅南口西地区第一種市街地再開発事業 2028年4月 石神井公園駅南口西地区再開発
西新宿 西新宿三丁目西地区第一種市街地再開発事業 2035年度(新宿区が示す組合の最新計画) 西新宿三丁目西地区再開発の全容
板橋 板橋駅板橋口地区第一種市街地再開発事業 2027年6月 JR板橋駅・板橋口地区の再開発計画
蒲田 京急蒲田センターエリア北地区第一種市街地再開発事業(西口駅前地区は2015年12月竣工の実績あり) 未公表(大田区資料では都市計画決定から工事完了まで概ね7〜10年) 京急蒲田西口再開発の全容
渋谷 渋谷二丁目西地区第一種市街地再開発事業 2035年2月(2026年8月の変更認可後の事業計画) 渋谷二丁目西地区再開発
渋谷 宮益坂地区第一種市街地再開発事業 2031年度 宮益坂地区再開発
赤羽 赤羽一丁目第一地区第一種市街地再開発事業 2029年6月 赤羽一丁目第一地区再開発
立石 立石駅北口地区第一種市街地再開発事業 2030年3月 立石駅北口再開発
大宮 大宮駅グランドセントラルステーション化構想(大門町2丁目中地区は2022年3月竣工の実績あり) 構想のため一律の竣工時期なし 大宮駅周辺の再開発計画
赤坂 赤坂二・六丁目地区開発計画 2028年3月(建物竣工) 赤坂二・六丁目地区開発計画
新橋 新橋駅東口地区(2025年2月に市街地再開発準備組合を設立) 未公表 JR新橋駅東口再開発計画
高輪 泉岳寺駅地区第二種市街地再開発事業 2031年度 泉岳寺駅地区第二種市街地再開発
西麻布 西麻布三丁目北東地区第一種市街地再開発事業 2029年12月(A街区) 西麻布三丁目北東地区再開発
目黒駅前(上大崎) 目黒駅前地区第一種市街地再開発事業 2017年11月(実績) 目黒駅前再開発と不動産価値
千歳烏山 千歳烏山駅前広場南側地区の第一種市街地再開発事業(都市計画の手続き中) 2034年度(準備組合の目安) 千歳烏山駅前広場南側地区再開発
魚町 魚町三丁目2番地区第一種市街地再開発事業 2027年度(2021年3月時点の北九州市資料) 魚町三丁目2番地区再開発
南小岩 南小岩七丁目駅前地区第一種市街地再開発事業 未公表 南小岩七丁目駅前地区再開発
飯田橋東口(富士見) 飯田橋駅東地区第一種市街地再開発事業 未定(東京都の事業ページ) 飯田橋駅東地区再開発のスケジュール見直し
飯田橋 飯田橋駅中央地区第一種市街地再開発事業 未公表 飯田橋駅中央地区再開発
神南(公園通り) 公園通り西地区第一種市街地再開発事業 2032年度 公園通り西地区再開発
横浜駅みなみ東口(高島) (仮称)横浜駅みなみ東口地区第一種市街地再開発事業 2037年度に供用(環境影響評価方法書。変更の可能性あり) 横浜駅みなみ東口地区再開発
有楽町 有楽町ビル・新有楽町ビル建替計画 本体は未公表(暫定利用施設「YURAKUCHO PARK」は2027年竣工予定) 有楽町ビル・新有楽町ビル建替計画

竣工時期は、東京都都市整備局、各区市、事業者が公表している資料で確認できた範囲です。延期や見直しで変わることがあります。「実績」と書いたもの以外は、すべて予定です。

区全体より値上がりした再開発エリアはどこか?

区全体の上昇率を上回ったのは、石神井、勝どき、西新宿、蒲田、渋谷、板橋、赤羽の7地区です。このうち5地区は8ポイント以上、板橋と赤羽も5ポイント以上上回りました。都心の湾岸から練馬区・北区の住宅地まで、立地も価格帯もばらばらでした。

年ごとの推移を区全体と並べると、次のとおりです。

地区・区 2023年 2024年 2025年 2026年1〜3月(暫定)
勝どき 128.5万円(284件) 172.4万円(326件) 212.5万円(308件) 188.2万円(37件)
(中央区全体) 127.3万円(1849件) 146.7万円(1840件) 174.0万円(2042件) 185.7万円(354件)
石神井 75.7万円(54件) 98.7万円(61件) 105.2万円(68件) 105.4万円(12件)
(練馬区全体) 73.3万円(1454件) 80.0万円(1448件) 78.8万円(1596件) 78.5万円(306件)
西新宿 120.0万円(231件) 132.6万円(218件) 159.1万円(262件) 156.0万円(51件)
(新宿区全体) 115.0万円(1807件) 125.7万円(1834件) 132.0万円(2134件) 132.0万円(397件)
板橋 86.7万円(100件) 90.0万円(107件) 100.0万円(112件) 88.9万円(23件)
(板橋区全体) 72.0万円(1609件) 75.7万円(1696件) 77.4万円(1882件) 83.3万円(401件)
蒲田 96.0万円(123件) 104.1万円(116件) 111.4万円(141件) 98.0万円(18件)
(大田区全体) 85.6万円(1898件) 87.7万円(2154件) 90.9万円(2410件) 86.7万円(390件)
渋谷 171.2万円(34件) 165.0万円(46件) 220.0万円(66件) 224.3万円(8件)
(渋谷区全体) 131.4万円(1174件) 146.7万円(1214件) 157.5万円(1393件) 162.9万円(257件)
赤羽 100.0万円(50件) 100.0万円(54件) 112.9万円(47件) 143.2万円(6件)
(北区全体) 86.7万円(866件) 88.0万円(921件) 93.3万円(1026件) 100.0万円(215件)

上昇率が最も大きかった勝どきは、2023年の128.5万円から2025年には212.5万円まで上がりました。仮に70㎡の住戸に中央値の単価を当てはめると、約8,995万円から約14,875万円になる計算です。中央区全体も+36.7%と大きく上がっていますが、勝どきはそれをさらに28.7ポイント上回っています。

区全体との差が最も大きかったのは石神井です。2023年には練馬区全体とほぼ同じ75.7万円でしたが、練馬区全体が2024年から2025年にかけて80.0万円から78.8万円へ下がる中で、105.2万円まで上がりました。2026年1〜3月も105.4万円と2025年並みですが、12件の暫定値なので傾向とは言えません。

赤羽は2023年の100.0万円から2025年の112.9万円へ+12.9%で、北区全体の+7.6%を上回りました。3年とも北区全体より高い水準です。2026年1〜3月の143.2万円は6件しかなく、判断できません。

渋谷は2023年が34件と、この7地区の中では件数が少なめです。2024年は165.0万円と前年を下回っており、2023年から2025年の上昇率は1年単位の振れも含んだ数字として見てください。

区全体を下回った再開発エリア

立石は、葛飾区全体の上昇率を11.8ポイント下回りました。港区の赤坂・新橋・高輪・西麻布の4地区も、いずれも港区全体の上昇率を下回っています。

区全体の伸びに届かなかった立石と、区単位でしか比べられない大宮

地区・区 2023年 2024年 2025年 2026年1〜3月(暫定)
立石 57.3万円(56件) 63.7万円(60件) 60.0万円(62件) 52.3万円(7件)
(葛飾区全体) 53.8万円(816件) 60.0万円(861件) 62.7万円(979件) 63.2万円(190件)

立石は2023年と2024年は葛飾区全体を上回る水準でしたが、2024年の63.7万円から2025年は60.0万円へ下がり、葛飾区全体の62.7万円を下回りました。上昇率は+4.7%で、葛飾区全体の+16.5%に届いていません。2026年1〜3月の52.3万円は7件しかなく、判断できません。

大宮は、さいたま市大宮区全体で2023年63.7万円(250件)から2025年80.0万円(353件)へ+25.6%でした。区全体での集計のため、駅周辺だけが強いのかどうかは、このデータからは分かりません。

大型開発があっても港区全体を下回った4地区

地区・区 2023年 2024年 2025年 2026年1〜3月(暫定)
赤坂 150.0万円(179件) 158.3万円(167件) 186.7万円(191件) 221.1万円(36件)
(港区全体) 146.7万円(2081件) 166.7万円(1993件) 189.5万円(2241件) 200.0万円(432件)
新橋 147.5万円(33件) 169.8万円(28件) 180.0万円(43件) 250.0万円(5件)
(港区全体) 146.7万円(2081件) 166.7万円(1993件) 189.5万円(2241件) 200.0万円(432件)
高輪 163.8万円(188件) 163.3万円(170件) 190.4万円(172件) 193.0万円(34件)
(港区全体) 146.7万円(2081件) 166.7万円(1993件) 189.5万円(2241件) 200.0万円(432件)
西麻布 168.4万円(62件) 173.8万円(72件) 180.0万円(85件) 179.0万円(12件)
(港区全体) 146.7万円(2081件) 166.7万円(1993件) 189.5万円(2241件) 200.0万円(432件)

港区全体は、2023年の146.7万円から2025年の189.5万円へ+29.2%上がりました。赤坂の上昇率は+24.5%、新橋は+22.0%で、どちらも港区全体に届いていません。新橋は2024年まで港区全体とほぼ同じ水準でしたが、2025年は180.0万円と港区全体を下回りました。

差が最も大きかったのは西麻布です。2023年の168.4万円は港区全体より高い水準でしたが、2025年は180.0万円にとどまり、189.5万円の港区全体に追い抜かれました。高輪も2023年から2024年は横ばいで、上昇率は+16.2%でした。

新橋の2026年1〜3月は250.0万円ですが、5件しかなく判断できません。

価格が下がった地区、動かない地方、判断できない地区

目黒駅前(上大崎)は区全体が上がる中で2023年より下がり、千歳烏山は横ばいでした。北九州市の小倉北区は、3年間ほとんど動いていません。

区全体が上がる中で下落・横ばいだった目黒駅前・千歳烏山

地区・区 2023年 2024年 2025年 2026年1〜3月(暫定)
目黒駅前(上大崎) 164.4万円(73件) 183.3万円(81件) 156.1万円(106件) 155.6万円(21件)
(品川区全体) 114.0万円(1753件) 122.2万円(1821件) 130.0万円(2043件) 133.8万円(358件)
千歳烏山 77.8万円(95件) 89.0万円(62件) 77.8万円(95件) 80.7万円(16件)
(世田谷区全体) 96.8万円(2115件) 100.0万円(2161件) 103.7万円(2540件) 110.0万円(451件)

目黒駅前(上大崎)では、目黒駅前地区第一種市街地再開発事業が2017年11月に竣工しています(品川区)。㎡単価の中央値は2024年に183.3万円まで上がった後、2025年は156.1万円へ下がりました。品川区全体は同じ期間に122.2万円から130.0万円へ上がっています。2025年は106件と前年より件数が増えており、どんな住戸が売れたかで中央値が大きく動いた可能性があります。

千歳烏山(南烏山)は2023年、2025年とも77.8万円で横ばいで、世田谷区全体の+7.1%に届きませんでした。2024年の89.0万円を挟んで、上下しています。

地方の再開発:小倉北区は3年間ほぼ横ばい

北九州市の魚町については、町名単位の取引が今回のデータには含まれていませんでした。参考として小倉北区全体を見ると、2023年18.6万円(247件)、2024年17.1万円(249件)、2025年18.6万円(307件)、2026年1〜3月17.1万円(36件)です。2023年と2025年は同じ18.6万円で、東京の各区とは動き方がまったく違います。

件数が少なく判断できない地区

次の地区は、2023年か2025年の取引が30件未満のため、上昇率を傾向の根拠にはしていません。数字は参考として載せます。

地区・区 2023年 2024年 2025年 2026年1〜3月(暫定)
南小岩 68.4万円(22件) 89.3万円(27件) 100.0万円(45件) 134.3万円(15件)
(江戸川区全体) 60.0万円(846件) 60.0万円(897件) 65.3万円(1108件) 69.3万円(216件)
飯田橋東口(富士見) 234.9万円(6件) 246.2万円(15件) 328.6万円(25件) 360.0万円(3件)
(千代田区全体) 134.1万円(500件) 142.9万円(497件) 169.2万円(615件) 200.0万円(100件)
飯田橋 168.6万円(26件) 177.9万円(26件) 200.0万円(35件) 200.0万円(7件)
(千代田区全体) 134.1万円(500件) 142.9万円(497件) 169.2万円(615件) 200.0万円(100件)
神南(公園通り) 153.3万円(4件) 160.0万円(6件) 226.5万円(4件) 取引なし
(渋谷区全体) 131.4万円(1174件) 146.7万円(1214件) 157.5万円(1393件) 162.9万円(257件)
横浜駅みなみ東口(高島) 105.2万円(24件) 130.0万円(28件) 139.2万円(20件) 151.7万円(2件)
(横浜市西区全体) 85.0万円(593件) 93.3万円(633件) 102.0万円(745件) 100.0万円(147件)

南小岩は2023年が22件、2024年が27件です。飯田橋東口(富士見)と横浜駅みなみ東口(高島)は、どの年も30件未満でした。有楽町は、町名に「有楽町」を含む中古マンションの取引が今回のデータにありませんでした。

再開発エリアのマンションはいくらで取引されているか?

2025年1月から2026年3月までの取引を実額で見ると、件数が十分な地区だけでも、中央値は立石の2,600万円から勝どきの13,000万円まで5倍の開きがあります。同じ「再開発エリア」でも、買い手が比べている物件はまったく別物です。

地区 集計件数 取引価格の中央値 専有面積の中央値 価格の中央50%の範囲
勝どき 345件 13,000万円 70㎡ 9,500万〜19,000万円
石神井 80件 6,750万円 65㎡ 4,300万〜8,975万円
西新宿 313件 6,500万円 45㎡ 3,250万〜14,000万円
板橋 135件 3,400万円 35㎡ 2,300万〜5,200万円
蒲田 159件 3,700万円 35㎡ 2,500万〜5,400万円
渋谷 74件 12,000万円 50㎡ 5,825万〜18,000万円
赤羽 53件 6,500万円 55㎡ 2,950万〜7,900万円
立石 69件 2,600万円 50㎡ 1,650万〜4,300万円
大宮 429件 5,400万円 70㎡ 2,700万〜7,500万円
赤坂 227件 11,000万円 55㎡ 3,400万〜23,000万円
新橋 48件 4,900万円 30㎡ 3,125万〜10,000万円
高輪 206件 10,000万円 55㎡ 4,800万〜20,000万円
西麻布 97件 8,500万円 45㎡ 3,950万〜13,500万円
目黒駅前(上大崎) 127件 8,700万円 55㎡ 5,200万〜14,000万円
千歳烏山 111件 3,600万円 55㎡ 1,900万〜6,400万円
南小岩 60件 7,650万円 70㎡ 4,925万〜9,325万円
飯田橋東口(富士見) 28件 23,000万円 70㎡ 11,000万〜32,000万円
飯田橋 42件 11,000万円 58㎡ 5,775万〜19,000万円
神南(公園通り) 4件 10,750万円 48㎡ 件数が少なく算出せず
横浜駅みなみ東口(高島) 22件 6,700万円 55㎡ 1,975万〜15,250万円

「価格の中央50%の範囲」は、安い順に並べたときの25%目から75%目までの価格です。赤坂は3,400万円から23,000万円までと幅が広く、広さや築年数の違う住戸が混ざっていることがうかがえます。単価の中央値だけで地区を比べず、検討中の物件の広さと価格がこの範囲のどこにあるかを確かめてください。

出典:上記「集計の方法と、数字を読むときの注意」に記載した国土交通省 不動産情報ライブラリのデータをもとにINA&Associates株式会社作成(2025年1月〜2026年3月の取引。2026年分は暫定値)。

地区ごとの取引データを、具体的な物件の価格判断に使いたい方は、INA&Associates株式会社にご相談ください。取引事例の読み方から、購入・売却のタイミングまで一緒に整理します。

INAの見方

ここからは、データを踏まえた私たちの見立てです。再開発エリアのマンションを検討するときは、「再開発があるか」ではなく「区全体と比べて、すでにどれだけ価格に上乗せされているか」から考えることをおすすめします。

5つの型と、それぞれの判断軸

該当する地区 私たちの見立て 判断の軸
期待がすでに価格に乗った 石神井、勝どき、西新宿、蒲田、渋谷、板橋、赤羽 再開発への期待は、かなりの部分が価格に反映済みと見ています 値上がり益を前提に買うのは慎重に。保有中の方は、売却も比較検討してよい時期だと考えます
まだ乗っていない 立石 区全体の伸びを下回っており、再開発の上乗せは価格に見えていません 竣工時期(目標)までの長さと、借り手の需要を先に確かめます
大型開発でも区平均に劣後 赤坂、新橋、高輪、西麻布 港区全体が強く、地区の開発だけでは区内で抜け出していません 「再開発があるから高く払う」理由は、データからは見当たりません
下落・横ばい 目黒駅前(上大崎)、千歳烏山 個別の住戸の顔ぶれの影響も大きいと見ています 買う側には交渉の余地があります。築年と広さで絞った事例と比べてください
地方は動かない 魚町(小倉北区) 再開発が区全体の相場を動かす規模ではありません 値上がりより、防災や商業の再編で暮らしやすさが上がるかで見ます

「期待がすでに価格に乗った」地区の中には、完成まで時間がかかる事業もあります。渋谷二丁目西地区は2026年8月の変更認可後の事業計画で竣工が2035年2月、西新宿三丁目西地区は新宿区が示す最新計画で2035年度です。完成より10年近く前に価格が先に動いている以上、延期や金利の変化を受け止められる資金計画かどうかを先に確かめるべきだと考えます。

「まだ乗っていない」と「この先も乗らない」は、今回のデータでは区別できません。立石が今後区全体に追いつくかどうかは、竣工が近づいてから改めて確かめる必要があります。

目黒駅前で注意したいのは、品川区の公表では再開発事業が2017年にすでに竣工している点です。完成から7年ほどたった2024年から2025年にかけて中央値が下がっていることは、「完成すれば上がり続ける」とは限らないことを示していると私たちは見ています。

購入前に確かめたい3つの数字

  1. 区全体との差:検討中の地区の上昇率が、区全体をどれだけ上回っているか。差が大きいほど、期待が先に価格に入っていると考えます。
  2. 件数:その地区の年間の取引が30件以上あるか。少ない地区の上昇率は、1件の高額取引で大きく動きます。
  3. 物件が価格帯のどこにあるか:検討中の住戸の価格が、中央50%の範囲の上側か下側か。上側なら、再開発の話題性に払っている部分がないかを見直します。

賃料や利回りは、再開発の話題性より、駅からの距離、広さ、築年数といった個別の条件で決まる部分が大きいと考えています。今回は賃料の取引データを集計していないため、数字での断定は控えます。

私たちが大切にしているのは、期待だけでなく不利な数字も含めてお伝えすることです。東京の再開発エリアでマンションの購入・売却をご検討中の方は、INA&Associates株式会社にご相談ください。地区と区全体の比較から、物件ごとの判断まで一緒に確認します。

よくある質問

Q1. 東京の再開発エリアのマンションは値上がりしますか?

A. 再開発エリアだから値上がりするとは限りません。今回の集計では、件数が十分な14地区のうち区全体より上昇したのは7地区で、残る7地区は区全体を下回りました。港区の4地区や目黒駅前のように、大型開発があっても区全体に届かない地区があります。

Q2. 再開発の竣工前と竣工後、どちらで買うのがよいですか?

A. 竣工の前後よりも、区全体と比べてすでにどれだけ上乗せされているかで判断してください。目黒駅前は2017年に再開発が竣工した後、2024年から2025年にかけて㎡単価の中央値が下がりました。竣工すれば上がる、という前提は置かないほうが安全です。

Q3. 2030年前後に竣工する再開発エリアは、今から買えば間に合いますか?

A. 地区によって、すでに価格に織り込まれている度合いが違います。勝どきや西新宿のように区全体を大きく上回っている地区は、先に価格が動いています。立石のように区全体の伸びに届いていない地区は、竣工時期(目標)が延びるリスクと合わせて検討してください。

Q4. 取引件数が少ない地区の相場はどう調べればよいですか?

A. 年間30件に届かない地区は、区全体や隣の町名の数字と合わせて見てください。1件の高額取引で中央値が大きく動くため、上昇率だけで判断すると誤ります。検討中の物件と築年や広さが近い事例を、個別に並べるのが確実です。

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引用・参考資料

Daisuke Inazawa, President & CEO of INA&Associates Inc.

著者

代表取締役社長 / CEOINA&Associates株式会社

INA&Associates株式会社 代表取締役社長。首都圏・近畿圏を中心に不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントを統括。収益不動産投資戦略と超富裕層向け不動産コンサルティングを専門領域とする。

稲澤 大輔(いなざわ・だいすけ)は、INA&Associates株式会社の代表取締役社長(CEO)。大阪本店・東京営業所を拠点に、首都圏・近畿圏における不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントの三事業を統括する。

専門領域は、収益不動産の投資戦略立案、賃貸経営の収支最適化、超富裕層(UHNWI)・機関投資家向け不動産コンサルティング、およびクロスボーダー不動産投資。国内外の投資家に対し、データと長期視点に基づくアドバイザリーを提供している。

「企業の最も重要な資産は人財である」を経営理念に掲げ、人財投資カンパニーとして持続可能な企業価値の創造に取り組む。経営者として、変化の時代におけるリーダーシップのあり方と組織文化についても積極的に発信を続けている。

合格・取得資格は11種:宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、行政書士、個人情報保護士、甲種防火管理者、競売不動産取扱主任者、マンション維持修繕技術者、貸金業務取扱主任者。

  • 宅地建物取引士
  • 公認不動産コンサルティングマスター
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 行政書士
  • 個人情報保護士
  • 甲種防火管理者
  • 競売不動産取扱主任者
  • マンション維持修繕技術者
  • 貸金業務取扱主任者