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郵便物の受け取り拒否のやり方|未開封が条件・代引き・特別送達の注意点

郵便物の受け取り拒否は未開封なら誰でも無料でできます。「受取拒絶」と書いて押印・署名し差出人へ返送する手順を、日本郵便の公式ルールをもとに解説。普通郵便・書留・ゆうメール・代引きの可否や、特別送達は拒否できない理由、拒否が相手に伝わるのか、開封後の対応まで注意点をまとめました。

最終更新: 約11分で読めます

郵便物の受け取り拒否は、未開封であれば誰でも無料でできます。郵便物に「受取拒絶」と書いた付箋やメモを貼り、押印または署名を加えて、配達担当者に渡すかポストへ投函すれば、そのまま差出人へ返送されます。ただし、一度開封した郵便物、受領印を押した書留、裁判所からの特別送達は拒否できないなど、いくつかの例外があります。本記事では、日本郵便の公式ルールをもとに、郵便物を受け取り拒否する正しいやり方と、知らないと損をする注意点を整理します。

この記事のポイント

  • 未開封の郵便物は「受取拒絶」と書いて押印または署名すれば、無料で差出人へ返送できます
  • 手続きができるのは名あて人本人のみで、一度でも開封すると受け取り拒否はできません
  • 普通郵便・ゆうメール・DMは対象、書留は受領印を押す前、代引きは受け取る前が拒否の期限です
  • 拒否した付箋はそのまま差出人へ返るため、受け取り拒否の意思は相手に伝わります
  • 裁判所からの特別送達は拒否できず、無視すると不利になるため必ず受け取ってください

郵便物の受け取り拒否とは?未開封なら使える返送制度

郵便物の受け取り拒否(受取拒絶)とは、自分あてに届いた配達物の受け取りを断り、差出人へ返送させる手続きです。日本郵便の公式サイトでも手順が案内されており、特別な申請書や手数料は必要ありません。付箋一枚で完結する、身近な制度です。

利用できるのは、その郵便物の名あて人(宛名の本人)だけです。家族あての郵便物を、本人の意思確認なしに勝手に受け取り拒否することはできません。同居する家族あての不要なDMであっても、まずは本人に確認するのが原則です。

受け取り拒否は、身に覚えのないダイレクトメール、勧誘の手紙、関わりたくない相手からの郵便物などに有効です。返送されたことで、差出人側も「この住所には届かない」と認識するため、しつこいDMへの意思表示としても機能します。

郵便物を受け取り拒否するやり方|手順を3ステップで解説

受け取り拒否の手順はとてもシンプルです。日本郵便が案内している方法にそって、次の3ステップで進めます。ポイントは「未開封のまま」「受取拒絶と明記」「押印または署名」の3点です。

ステップ1|付箋やメモに「受取拒絶」と書き、押印または署名する

付箋または小さなメモ用紙に、「受取拒絶」の文字をはっきりと書きます。あわせて、受け取りを拒絶する本人の押印または署名を加えます。この押印・署名が、名あて人本人の意思であることを示す部分です。赤ペンを使うと配達担当者が判別しやすくなります。

ステップ2|郵便物に貼り付ける(開封は厳禁)

「受取拒絶」と書いた付箋を、郵便物の表面に貼り付けます。この時点で絶対に開封しないことが最大の注意点です。開封した郵便物は、日本郵便のルールで受け取り拒否ができなくなります。中身が気になっても、拒否するなら封を切ってはいけません。

ステップ3|配達担当者へ渡す・窓口へ持参・ポストへ投函する

準備ができたら、次のいずれかの方法で戻します。配達担当者に直接手渡す、郵便窓口へ持参する、または郵便ポストへ投函する、の3通りです。どの方法でも差出人へ返還され、返送にかかる費用は受取人が負担する必要はありません。手間も費用もかからないのが、この制度の利点です。

受け取り拒否できる郵便物・できない郵便物の一覧

受け取り拒否は、すべての配達物に使えるわけではありません。日本郵便が配達する郵便物が対象で、種類や状態によって可否や期限が変わります。まずは下の一覧で全体像を確認してください。

郵便物の種類受け取り拒否期限・条件
普通郵便(定形・定形外)できる未開封であれば配達後でも可
ゆうメールできる未開封であれば普通郵便と同じ扱い
ダイレクトメール(DM)できる未開封であれば可
書留・レターパックプラス(対面)受領前ならできる受領印・署名をすると以後は不可
代金引換(代引き)受け取る前ならできる支払い・受領後は郵便局では対応不可
特別送達(裁判所などの書類)できない法律上、拒否は認められない
宅配便・信書便のメール便日本郵便では不可配達した事業者へ直接連絡

ゆうメールやレターパックも受け取り拒否できる?

ゆうメールは、未開封であれば普通郵便と同じように受け取り拒否できます。ポスト投函型のレターパックライトも同様です。一方、受け取りにサインが必要なレターパックプラスや書留は、受領印や署名をした瞬間に「受け取り完了」となり、その後は拒否できません。対面で受け取る郵便は、印を押す前に配達員へ「受け取りません」と伝えるのが唯一のタイミングです。

なお、「これは郵便物ではありません」と表示された宅配業者のメール便や、他社が配達する荷物は、日本郵便の管轄外です。この場合は、配達した事業者へ直接連絡して対応を依頼してください。

受け取り拒否したその後はどうなる?相手にバレる・伝わるのか

受け取り拒否をすると、その郵便物は差出人へそのまま返還されます。破棄されるわけではなく、「受取拒絶」と書かれた付箋が付いた状態で、送った本人の手元に戻ります。ここが、受け取り拒否のもう一つの重要なポイントです。

つまり、受け取りを拒否したことは差出人に伝わります。付箋に書いた押印や署名も一緒に返るため、「誰が」「受け取りを拒否したか」が相手に分かる仕組みです。しつこいDMや勧誘に対しては、この明確な意思表示が抑止力になります。しかし、相手を刺激したくない事情がある場合は、伝わることを前提に判断する必要があります。

受け取り拒否は相手に通知されるのか

日本郵便から差出人へ、電話や書面で個別に通知が行くわけではありません。あくまで、拒否の付箋が付いた郵便物そのものが返送されることで、結果として相手に伝わります。返送のタイミングは配達状況によりますが、通常は数日から一週間程度で差出人へ戻ります。

代引き(代金引換)郵便物を受け取り拒否する方法

心当たりのない代金引換(代引き)の郵便物は、受け取り拒否できます。配達時に、配達担当者へ「受け取りません」と伝えれば、代金を支払わずに返送できます。ここで大切なのは、中身が不明なら支払う前に判断することです。

すぐに判断できないときは、その場で受け取りを保留できます。この場合、郵便物は一度郵便局へ持ち帰られ、連絡を待つ扱いになります。保留による保管期間は1週間です。注文した家族がいないか、身内に確認する時間を確保できます。

最も注意したいのは、一度受け取って代金を支払うと、郵便局では返品・返金に応じてもらえない点です。受け取り時に押した受領印は「支払いと受領の完了」を意味します。詐欺が疑われる場合でも、郵便局を通した返金はできず、差出人との直接交渉や警察への相談が必要になります。心当たりのない代引きは、支払う前に止めるのが鉄則です。

なお、契約していないのに一方的に商品を送りつける「送りつけ商法」への対策も強化されています。消費者庁によると、2021年7月6日の特定商取引法改正で、注文していないのに届いた商品は、受け取ってしまっても直ちに処分できるようになりました。改正前のような一定期間の保管義務はなく、代金を支払う義務もありません。誤って支払った場合も、契約は成立していないため返金を求められます。

特別送達は受け取り拒否できない|無視するリスク

裁判所などから届く「特別送達」は、受け取り拒否ができません。特別送達は、訴状や支払督促といった法律上重要な書類を確実に届けるための郵便で、法律に基づいて手厚く保護されているためです。「知らなかった」では済まされない書類が入っています。

正当な理由なく受け取りを拒んだ場合、「差置送達」が適用されることがあります。これは、配達先にその書類を差し置くことで、法律上は送達が完了したと扱う仕組みです。受け取らなくても「届いた」ことになるため、拒否しても意味がありません。むしろ、内容を確認しないまま期限を過ぎ、不利な状況に陥る恐れがあります。裁判に関わる書類は、必ず受け取って中身を確認してください。

賃貸管理の現場から|受け取り拒否で気をつけたいこと

不動産管理の実務では、受け取り拒否の判断に迷う場面が少なくありません。私たちINA&Associatesが賃貸物件を管理する中でも、退去した入居者あての郵便物や、前の居住者あてのDMが届き続けるケースは頻繁に起こります。

ここで大切なのは、自分あてでない郵便物を勝手に開封しないことです。他人あての郵便を故意に開封すると、法律上の問題になります。前の居住者あての郵便物は、開封せず「あて所に尋ねあたりません」として郵便局へ戻すのが正しい対応です。オーナーや管理会社が入居者あての郵便を扱う際も、この線引きを守る必要があります。

また、事業用の郵便では、身に覚えのない請求書や代引きが「送りつけ商法」であるケースもあります。賃貸経営やオーナー業を営む方は、経費の管理と同じ感覚で、届いた郵便を安易に受け取らず、内容を確認する習慣が身を守ります。管理でお困りの点があれば、引っ越し・転居時の手続きと郵便物の整理もあわせて確認しておくと安心です。物件管理の見直しをご検討の方は、INAの無料相談もご活用ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 郵便物を受け取り拒否する費用はかかりますか?

受取人に費用は一切かかりません。「受取拒絶」と書いた付箋を貼って戻すだけで、返送料は不要です。差出人へ返還する費用も、受取人が負担することはありません。手数料や新たな切手も必要ないため、未開封のうちに手続きするのが最も簡単です。

Q2. 一度受け取った書留を、後から受け取り拒否できますか?

受領印や署名をした書留は、その時点で受け取り完了となり、後からの拒否はできません。書留を拒否したい場合は、配達時にサインをする前に「受け取りません」と配達員へ伝える必要があります。受け取ってしまった後は、差出人へ返送するには新しい封筒と切手が必要になります。

Q3. 特定の差出人からの郵便を、今後ずっと拒否する方法はありますか?

日本郵便の制度に、特定の差出人を恒久的に配達停止する仕組みはありません。届くたびに受け取り拒否を繰り返すのが基本です。DMを止めたい場合は、差出人へ直接配信停止を申し出るのが確実です。悪質な勧誘には、特定商取引法にもとづく通知を送る方法もあります。

Q4. 誤って開封してしまった他人あての郵便物は、どうすればよいですか?

気づかずに開封した場合は、郵便局へ連絡し「誤配に気づかず開けてしまった」と伝えれば、担当者が回収に対応します。他人あての郵便を故意に開封すると犯罪になるため、宛名は受け取り前に必ず確認してください。前の居住者あての郵便は、開封せず「あて所に尋ねあたりません」と書いて戻すのが正しい対応です。

Daisuke Inazawa, President & CEO of INA&Associates Inc.

著者

代表取締役社長 / CEOINA&Associates株式会社

INA&Associates株式会社 代表取締役社長。首都圏・近畿圏を中心に不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントを統括。収益不動産投資戦略と超富裕層向け不動産コンサルティングを専門領域とする。

稲澤 大輔(いなざわ・だいすけ)は、INA&Associates株式会社の代表取締役社長(CEO)。大阪本店・東京営業所を拠点に、首都圏・近畿圏における不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントの三事業を統括する。

専門領域は、収益不動産の投資戦略立案、賃貸経営の収支最適化、超富裕層(UHNWI)・機関投資家向け不動産コンサルティング、およびクロスボーダー不動産投資。国内外の投資家に対し、データと長期視点に基づくアドバイザリーを提供している。

「企業の最も重要な資産は人財である」を経営理念に掲げ、人財投資カンパニーとして持続可能な企業価値の創造に取り組む。経営者として、変化の時代におけるリーダーシップのあり方と組織文化についても積極的に発信を続けている。

合格・取得資格は11種:宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、行政書士、個人情報保護士、甲種防火管理者、競売不動産取扱主任者、マンション維持修繕技術者、貸金業務取扱主任者。

  • 宅地建物取引士
  • 公認不動産コンサルティングマスター
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 行政書士
  • 個人情報保護士
  • 甲種防火管理者
  • 競売不動産取扱主任者
  • マンション維持修繕技術者
  • 貸金業務取扱主任者