Skip to content
Real Estate Intelligence
COLUMN

三つ星・四つ星ホテルとは?一つ星〜五つ星の違いと星の付け方

三つ星・四つ星・五つ星ホテルとは何が違うのかを、設備・サービス・相場の早見表で解説。日本に公的な格付け制度はなく、ミシュランはホテルを星ではなく「キー」で評価します。誰が付けた星かで意味が変わる点を評価主体別に整理しました。

最終更新: 約76分で読めます

一般の旅行者にとって、ホテルの「星の数」は宿泊先を選ぶ重要な目安です。星一つから星五つまで様々なグレードがありますが、それぞれどのような基準で評価され、サービスや設備にどのような違いがあるのでしょうか。本記事では、一つ星から五つ星までのホテルグレードの定義と基準(国内・海外の違い)、サービスや設備・ホスピタリティの具体的な違い、グレード別の代表的なホテルチェーン、宿泊料金の相場(国内・海外)、利用目的に応じたグレードの選び方、さらに不動産業の視点から見たホテルグレードが街や地域にもたらす影響について、ビジネス的な観点も交えながら分かりやすく解説します。

この記事のポイント

  • ホテルの星に、世界共通の基準はありません。日本には政府による格付け制度そのものが存在しません。
  • 星ごとの必須条件を公開している制度は、欧州20カ国以上が参加するホテルスターズ・ユニオンがほぼ唯一です。239項目・988点満点で審査され、四つ星と五つ星の境目は「レセプションが24時間か、14時間か」といった人の配置で決まります。
  • ミシュランガイドがホテルに付けるのは星ではなく「キー」です。2025年版で3ミシュランキーを得た日本の宿泊施設は7軒でした。
  • 予約サイトの星は、施設の自己申告であることがあります。欧州のホテルスターズ・ユニオンは2026年4月、Booking.comの星表示の是正を公式に求めました。
  • 日本で公的に決まっているのは「星」ではなく「登録」です。国際観光ホテル整備法の登録ホテルは924件、登録旅館は1,359件(2026年3月31日時点)にとどまります。
  • 不動産の側から見ると、グレードが高いほど客室稼働率が高いわけではありません。2025年の客室稼働率はビジネスホテル75.3%に対し、旅館は38.2%でした。

ホテルグレードの定義と基準(国内・海外の違い)

まず初めに、ホテルの星による格付けの基本を押さえましょう。ホテルグレードの星の数は本来1から5までの5段階で、星の数が多いほど一般的には高級なホテルとされます。しかし世界的に統一された公式基準は存在せず、国ごとや評価団体ごとに基準が異なるのが実情です。
日本においても明確な全国統一基準は定められておらず、各ホテルが自主的に定めた基準や、大手旅行会社・予約サイト・出版社など外部機関の独自基準による格付け表示が大半です。たとえば楽天トラベルやExpediaといった予約サイトごとに星の数の付け方や評価基準が異なるため、同じホテルでもサイトによって「星4つ」と評価されたり「星5つ」と評価されたりする場合があります。海外でも状況は類似しており、各国の観光当局やAAA(アメリカ自動車協会)、フォーブス・トラベルガイド、ミシュランガイドといった民間の評価機関が、それぞれ独自の基準と単位で評価を付けています。単位が機関ごとに違う点は後述します。つまり、「星付きホテル」と一口に言っても、誰が評価したかによって基準は様々なのです。

とはいえ、一般的な目安として「星が一つ増えるごとに求められる水準が上がる」ことは共通しています。以下に一般的に言われるホテルグレード(星1つ~5つ)の定義をまとめます。

  • ★☆☆☆☆(1つ星):格安ホテル – 小規模で個人経営の宿が多く、基本的なサービスのみを提供するエコノミーな宿泊施設です。客室は必要最低限の設備(ベッドと簡易な家具程度)しかなく、トイレやバスルームは共有の場合も多いです。ハウスキーピング(清掃)サービスが毎日行われないこともあり、フロント対応時間にも制限があるなど、サービスはごく簡素です。とにかく宿泊費を抑えたい人向けの「寝るだけ」の施設と言えます。

  • ★★☆☆☆(2つ星):廉価ホテル – 中小規模のホテルが中心で、清潔さや基本設備は確保されたスタンダードな宿泊施設です。全室にユニットバスなど個人用のバスルームが備わるケースが多く(シャワーのみの場合あり)、室内にテレビや電話が置かれていることも一般的です。館内にレストランが付いていないか、あっても簡易的な朝食(コンチネンタルブレックファスト程度)の提供に留まることが多いです。料金重視で設備やサービスは最低限ですが、「寝泊まりできれば十分」という利用には適したクラスです。

  • ★★★☆☆(3つ星):中級ホテル – 規模は比較的大きく有名チェーン系列のホテルも多いです。都市部や観光地でアクセスの良い場所に位置し、サービスや設備の充実度は実用性重視で快適さを確保しています。たとえば館内にレストランやバーが併設されていることが多く、全室に質の高い寝具や椅子が備えられ、広めのバスルームを持つホテルもあります。スタッフ数も1~2つ星より増えており、必要に応じてポーター(手荷物係)等のサービスが受けられる場合もあります。ビジネス客や団体旅行客の利用が多く、「とりあえず不自由なく泊まれれば十分」というニーズに応えるクラスです。

  • ★★★★☆(4つ星):高級ホテル – 世界的に有名な大手ホテルチェーン系列のホテルや、地域資本でも格式のある大型ホテルがこのクラスに該当します。高品質な設備と充実した接客サービスを備えた上質なホテルで、客室は広く高級感のあるインテリアでまとめられています。館内に複数のレストランやバー、フィットネスジムやプールなどの施設を完備し、24時間対応のルームサービスやランドリーサービス、コンシェルジュ対応などきめ細かなサービスも提供されます。総合的に見て一流に近いクオリティを持つホテルが多く、ビジネス・観光問わずワンランク上の滞在を求めるゲストに選ばれます。

  • ★★★★★(5つ星):最高級ホテル世界的に一流とされるホテルブランドが多く名を連ねる最上級クラスです。豪華で洗練されたインテリアに広々とした客室、スイートルームも充実し、設備・接客・料理すべてにおいて最高級との評価を得ています。館内にはミシュラン星付きの高級レストランやスパ施設、クラブラウンジなどが備わり、専属コンシェルジュによるパーソナルな対応やバトラーサービス(執事のような個人付きサービス)を提供するホテルもあります。教育の行き届いたスタッフがフォーマルで行き届いたおもてなしをしてくれるのも特徴で、お客様の名前を覚えて呼ぶようなきめ細かなホスピタリティが期待できます。まさに「非日常の極上体験」を提供するためのホテルグレードと言えるでしょう。

以上が星の数ごとの一般的な定義です。繰り返しになりますが、日本には公式の星付与制度がないため、例えば「このホテルは日本政府により5つ星認定された」というような仕組みは存在しません。海外では国ごとに観光局等がホテル格付けを行っているケースもありますが、それでも世界共通の絶対的な基準はなく、あくまで目安として捉える必要があります。ただし国内外を問わず、星の数が多いホテルは設備・サービス面で総じて質が高いのは確かであり、実際日本でも出張で利用するホテルは一般的に三ツ星クラスが多いといった傾向が指摘されています。次章では、そうした星の数による具体的なサービス・設備・ホスピタリティの違いを見ていきましょう。

星1つ〜5つの早見表

ここまでの内容を、比較しやすい形に整理します。相場は本記事の後半で扱う金額を要約したもので、地域と時期によって大きく動く点はご承知おきください。

位置づけ客室・バスルーム館内施設・サービス国内相場(1泊)海外相場(1泊)
★☆☆☆☆格安・素泊まり必要最低限。バス・トイレ共同のことも多い清掃が毎日入らない場合あり。フロント対応時間に制限2,000〜5,000円5,000〜8,000円
★★☆☆☆廉価・スタンダード個室バス(ユニットバス)が基本朝食は簡易的。レストランが無いことも5,000〜10,000円8,000〜20,000円
★★★☆☆中級・実用重視広めのバスルーム、質の高い寝具レストラン・バーを併設。チェーン系が多い8,000〜20,000円25,000〜50,000円
★★★★☆高級広い客室と充実したアメニティ複数の飲食施設、コンシェルジュ、フィットネス等15,000〜40,000円50,000円〜
★★★★★最高級・ラグジュアリースイート比率が高く、内装・眺望も評価対象24時間対応、専任スタッフ、スパ・プールなど30,000円〜都市により差が最大

「誰が付けた星か」で意味がまったく違う

日本には、政府や観光庁による公的なホテル格付け制度は存在しません。そのため「星4つのホテル」と表示されていても、それが第三者の調査にもとづく評価なのか、予約サイトのアルゴリズムなのか、ホテルの自称なのかで重みがまるで違います。評価の単位すら機関ごとに異なります。

評価主体単位評価方法規模(最新)注意点
ミシュランガイド キー(1〜3キー) インスペクターが世界統一の5つの評価基準に従って評価 2025年10月8日にパリで世界同時発表。世界2,457軒、うち日本は128軒(3キー7軒・2キー20軒・1キー101軒) ホテルに「星」は付きません。星はレストラン向けの評価で、宿泊施設には「キー」が付きます
フォーブス・トラベルガイド 星(Five-Star/Four-Star/Recommended) 覆面の調査員が最低2泊し、最大900の客観的基準で採点。施設よりサービスを重視すると明記 2026年版で星付き2,422施設。うちFive-Starのホテルは世界343軒 1958年にモービル・トラベル・ガイドとして始まった、星評価の原型。掲載されていないことは低評価を意味しません
AAA(アメリカ自動車協会) ダイヤモンド(Approved/3・4・5ダイヤモンド) 専任の調査員が年1回抜き打ちで訪問し、82項目を点検。1937年から継続 2020年の改定で1・2ダイヤモンドは廃止され、4区分に。5ダイヤモンドは対象施設の0.4% 単位は星ではなくダイヤモンドで、呼び方も「格付け(rating)」から「指定(designation)」に改められました。対象地域は北米・カリブ海地域・コスタリカで、日本は含まれていません
ホテルスターズ・ユニオン(欧州20カ国以上) 星(1〜5つ星) 加盟国共通の基準カタログ(2025〜2030年版)の239項目・988点満点で審査 2009年に7カ国で発足し、現在は20カ国以上。フランス、アイルランド、イタリア、ウクライナがオブザーバー 星ごとの必須条件と必要点数が公開されている、数少ない制度です。ただしEUの公的制度ではなく、各国のホテル協会等が加盟する国際非営利団体による枠組みです。日本と米国は加盟していません
予約サイト(楽天トラベル・Expedia・Booking.com など) サイトごとの独自基準・アルゴリズム、または施設の自己申告 公表なし 同じホテルがサイトによって4つ星にも5つ星にもなります
ホテル自身の表示 自主的な位置づけ 公表なし 日本では法的な規制がなく、根拠の提示義務もありません

数字を並べると、言葉の重みの差がはっきりします。第三者機関がフォーブスの五つ星を認めたホテルは、2026年版で世界に343軒です。日本で3ミシュランキーを得た宿泊施設は7軒です。一方、予約サイトで「5つ星」と表示される日本の施設は、その何十倍もあります。同じ「五つ星」という言葉が、桁の違う集合を指しているということです。

この問題は、日本だけの話ではありません。欧州20カ国以上のホテル格付けを共同運営するホテルスターズ・ユニオンは、2026年4月21日、Booking.comの星表示について公式に是正を求めました。同団体は「多くの国でBooking.comは、公認された格付けに基づかない星を表示し続けている。格付けを受けていない施設が、スコアや自己申告の星とともに表示されている」と指摘しています。オランダの広告監督機関が、消費者は星が客観的な格付けに基づくと期待しており、その透明性を欠く表示は誤認を招くと判断したことも根拠に挙げられています。予約サイトの星は、公的な格付けと同じものではない。これは、格付けを運営している当事者自身が公に述べていることです。

したがって「三つ星ホテル」という言葉に、世界共通の実体はありません。比較したいときは、同じ評価主体の中で比べることが唯一の実用的な使い方です。予約サイトの星と、フォーブスの星と、ホテルの自称を横並びにしても意味がありません。

ホテルの星の基準は、誰がどう決めているのか

ホテルの星に、世界共通の基準はありません。星ごとの必須条件を明文化して公開している制度は、欧州20カ国以上が共同運営するホテルスターズ・ユニオンがほぼ唯一です。日本には、政府や観光庁がホテルに星を付ける制度そのものが存在しません。ここでは「では、何を基準と呼べるのか」を、公開されている資料に即して整理します。

星ごとの必須条件を公開している、ほぼ唯一の制度

ホテルスターズ・ユニオンは、欧州のホスピタリティ業界団体HOTRECの後援のもと、2009年にオーストリア、チェコ、ドイツ、ハンガリー、オランダ、スウェーデン、スイスの7カ国で発足した格付けの枠組みです。現在の加盟国は20カ国以上で、2026年にスロバキアが加わりました。フランス、アイルランド、イタリア、ウクライナの4カ国がオブザーバーとして参加しています。日本と米国は、いずれにも含まれていません。

ここで正確を期しておきます。これはEUの公的制度ではなく、各国のホテル・レストラン協会などが加盟する国際非営利団体(ベルギー法人のAISBL)です。マルタ観光庁やスロベニアの経済・観光・スポーツ省のように政府機関が加盟団体になっている国もありますが、制度全体としては業界の自主的な取り組みです。それでも注目に値するのは、星を1つ増やすために何が必要かが、条文と点数の形で公開されている点です。世界の主要な星制度の中で、これはほとんど例がありません。

審査は239の基準で行われ、合計988点を上限に採点されます。星ごとに必要な点数と、必ず満たさなければならない項目数が決まっています。

必要な最低点数必ず満たすべき項目数
95点49項目
★★180点52項目
★★★270点74項目
★★★★410点91項目
★★★★★610点113項目

三つ星から四つ星への段差が140点、四つ星から五つ星への段差が200点と、上に行くほど階段が急になっています。必須項目数も、三つ星の74から五つ星の113へと増えます。「星がひとつ違う」という言葉の重みが、上位ほど大きくなるということです。

基準は積み上げ式で、上位の星は下位の星の要件をすべて満たしたうえで、追加の条件を満たす必要があります。客室と共用部の主な最低要件を整理すると、次のようになります。

その星から新たに必要になる主な条件(前の星の要件はすべて含む)
客室と共用部のWi-Fi/デジタルまたは電話での24時間の連絡対応/館内での8時間の対応、または24時間のセルフチェックイン・チェックアウト/日々の客室清掃/リネンは週1回以上の交換/全客室にシャワーまたは浴槽とトイレ、鏡/シャンプーとボディソープ、バスタオル/遮光設備/椅子1脚/机など作業できる場所/収納/リモコン付きテレビ/キャッシュレス決済
★★ ハンドタオルとバスタオルの両方/ベッドサイドの読書灯/ソーイングセット(希望に応じて)
★★★ フロント担当者のバイリンガル対応/館内での10時間の対応、または8時間の対応に24時間のセルフチェックインを加えた体制/朝食ビュッフェまたは同等のメニュー/手荷物の安全な保管/洗濯とアイロン、モーニングコール/フロント等の金庫/1人あたり椅子1脚/照明とコンセント付きのデスク/姿見、ラゲッジラック、ヘアドライヤー/客室内の飲料の提供
★★★★ 座席と飲料サービスのあるロビー、ホテルバーまたはラウンジ/14時間のレセプション業務と24時間の館内対応/バーまたはラウンジのサービスを週5日以上/スタッフが対応する朝食ビュッフェ/ミニバー、または12時間のドリンクのルームサービス/枕の種類が選べること/張り椅子やソファなど快適な座席とサイドテーブル/国際テレビチャンネル/バスルームの十分な収納/バスローブとスリッパ(希望に応じて)
★★★★★ 24時間のレセプション/バーまたはラウンジのサービスを週7日/ウェイターサービス付きの朝食ビュッフェ/朝食のルームサービス/レストランの週7日営業/ミニバーと24時間のフード・ドリンクのルームサービス/バレーパーキング、コンシェルジュ、ラゲッジサービス/アイロン、靴磨き、ソーイングの各サービス/シャトルまたはリムジンサービス/夜のターンダウンサービス/シングルベッドのマットレス幅0.90m以上、ダブルベッドは1.80m以上/完全遮光/面積0.6平方メートル以上のデスク/客室内の金庫/バスローブとスリッパを客室に常備

この一覧を読むと、星の階段が何でできているかが分かります。一つ星から三つ星までは「設備」で上がり、四つ星から五つ星は「人の配置」で上がるのです。レセプションが14時間か24時間か、バーが週5日か週7日か、レストランが週7日開いているか。四つ星と五つ星を分けているのは、内装の豪華さではなく、人がいつそこにいるかでした。この構造は、後半で触れる事業収支の話に直結します。

日本で公的に決まっているのは、星ではなく「登録」

日本には政府によるホテルの星の格付けがありません。ただし、宿泊施設に関する国の基準がまったくないわけではありません。国際観光ホテル整備法(昭和24年法律第279号)に基づく登録制度があります。観光庁はこの制度を「国際観光の振興に寄与するため、外客宿泊施設について登録制度を実施してこれらの施設の整備を図」るものと説明しており、登録ホテル・旅館を「訪日外国人旅行者が安心して宿泊できる施設として一定のサービスレベルが保証されたホテル・旅館」と位置づけています。

この登録ホテルの施設基準は、星の格付けよりもはるかに即物的です。主なものを挙げます。

  • 基準客室が15室以上あり、かつ客室総数の2分の1以上であること
  • 基準客室の床面積が、シングルルームで9平方メートル以上、その他の客室で13平方メートル以上あること
  • 机、テーブル、椅子、洋服を掛ける設備を備えること(シングルルームはテーブルを省略可)
  • 浴室またはシャワー室とトイレ、冷水と温水が出る洗面設備、入口の施錠設備、電話があること
  • ロビーの面積が、収容人員100人以下で20平方メートル以上。食堂は客席部分が「0.2平方メートル×収容人員」以上
  • 客の利用する階が4層以上にわたる場合は昇降機を設けること
  • 館内配置図、避難経路、消火器の位置などを外国語または絵文字で明瞭に標示すること
  • 損害賠償責任保険の限度額が1名あたり7,000万円以上、1事故あたり7億円以上であること

加えて、人の要件もあります。登録ホテル・旅館には外客接遇主任者の選任が求められ、その要件は「3年以上の接客業務の経験」と「接遇上必要な外国語会話能力(英語であれば英検3級以上等。言語の種類は問わない)」です。旅館の場合は、基準客室10室以上かつ総客室の3分の1以上、浴室・トイレ付きの客室2室以上などが施設基準になります。

登録件数は、2026年3月31日時点で登録ホテルが924件、登録旅館が1,359件です。全国の宿泊施設の数を考えれば、ごく一部にとどまります。そして重要なのは、これが優劣を示す格付けではなく、要件を満たした施設を登録する制度だという点です。登録ホテル・旅館には、各自治体の判断により地方税の不均一課税を適用できる仕組みがあります。日本で国が定めた宿泊施設の基準は、星の数ではなく、客室面積と保険と外国語対応だったということです。

なお、宿泊事業の許可そのものは旅館業法(昭和23年法律第138号)によります。同法の目的は「公衆衛生及び国民生活の向上に寄与すること」であり、第3条は営業の許可を定めています。等級や格付けに関する規定はありません。平成29年の改正法が2018年6月15日に施行され、それまで洋式主体か和式主体かで分かれていた「ホテル営業」と「旅館営業」は「旅館・ホテル営業」に一本化されました。現在の種別は、旅館・ホテル営業、簡易宿所営業、下宿営業の3つです。日本の宿泊制度は、営業を許可するかどうかを決める仕組みであって、良し悪しを序列化する仕組みではないということです。

星が国の制度になっている国も、あります

比較のために、隣の国の例を挙げます。中国では、ホテルの星級が国家標準GB/T 14308-2023「旅游饭店星级的划分与评定」として定められています。2023年11月27日に発布され、2024年3月1日から実施されている現行標準で、所管は文化観光部(文化和旅游部)です。星級の付与と取消は全国旅游星級飯店評定委員会が行い、五つ星の資格を取り消すこともあります。

つまり、星が国の制度である国と、そうでない国が、実際に隣り合って存在しているのです。日本の五つ星と中国の五つ星は、言葉は同じでも成り立ちがまったく違います。海外のホテルを予約するとき、その国に公的な星制度があるのかを一度確認しておくと、星の読み方が変わります。

「ホテルの星の数」は何段階か

星は1から5までの5段階です。6つ星、7つ星という表現を見かけることがありますが、これを付与している公的機関や主要な第三者評価機関はありません。施設側やメディアが最上級を強調するために使う修辞であり、格付けの階級ではないと理解しておくのが安全です。

評価機関ごとに最上位の呼び方も異なります。ミシュランガイドは3キー、AAAは5ダイヤモンド、フォーブス・トラベルガイドはFive-Star、ホテルスターズ・ユニオンは5つ星です。比べるときは、同じ評価主体の中だけで比べる。これがホテルの星を実用的に使う唯一の方法です。

一つ星ホテルとは|定義・設備の下限・価格帯

一つ星ホテルとは、宿泊に必要な清潔さと安全性を確保したうえで、付帯的なサービスを削ぎ落とした最も簡素な等級です。基準を公開しているホテルスターズ・ユニオンでは、一つ星でも客室と共用部のWi-Fi、日々の客室清掃、全客室のシャワーまたは浴槽とトイレ、遮光設備、リモコン付きテレビ、キャッシュレス決済が必須条件になっています。「最低限」の中身が明文化されている点が、日本の一つ星表示との大きな違いです。

設備とサービスの線引き

欧州の基準で一つ星に求められるのは、館内での8時間の対応、または24時間のセルフチェックイン・チェックアウトのいずれかです。人が常駐している必要はありません。リネンの交換は週1回以上、タオルは希望に応じて交換すればよく、ハンドタオルとバスタオルを両方揃える義務は二つ星からです。アメニティはシャンプーとボディソープ、バスタオルまでが下限になります。

日本国内で一つ星クラスと呼ばれる施設には、カプセルホテルやホステルのドミトリーが含まれます。ここで注意したいのは、日本ではこれらの多くが旅館業法の「簡易宿所営業」に区分されることです。旅館・ホテル営業とは許可の種別が違います。同じ「一つ星」という言葉でも、欧州の一つ星ホテルと日本のカプセルホテルは、法的な区分から異なるということです。

価格帯

本記事前半の早見表のとおり、国内の一つ星クラスは1泊あたり概ね2,000〜5,000円が目安です。この価格帯には、公的な裏づけのある区切りもあります。京都市の宿泊税は2026年3月1日から5段階になり、宿泊料金6,000円未満は1人1泊200円と定められました。素泊まり料金で6,000円を下回る層が、行政の側からも一つの区分として扱われているということです。

一つ星と二つ星の違い

両者を分ける条件は、公開基準ではわずか3点です。ハンドタオルとバスタオルの両方を備えること、ベッドサイドに読書灯があること、希望に応じてソーイングセットを提供できること。一つ星と二つ星の差は、設備投資ではなく備品の細かさだと言えます。実際の宿泊体験の差は、この3点より、共用バスかどうかという日本国内の事情のほうが大きく効きます。

二つ星ホテルとは|一つ星との違いはどこか

二つ星ホテルとは、一つ星の要件をすべて満たしたうえで、客室の備品をわずかに手厚くした等級です。ホテルスターズ・ユニオンの基準で二つ星から新たに加わるのは、ハンドタオルとバスタオルの両方、ベッドサイドの読書灯、希望に応じたソーイングセットの3点にとどまります。一つ星との差は小さく、三つ星との差のほうがはるかに大きいのが実態です。

設備とサービスの線引き

二つ星でも、フロントの常駐は求められません。館内での対応時間の要件は一つ星と同じ8時間、またはセルフチェックインで代替できます。多言語対応も、朝食ビュッフェも、金庫も、ヘアドライヤーも、この段階では必須ではありません。日本のビジネスホテルの多くが、実際には三つ星相当の設備を備えながら価格は二つ星帯という、基準と価格がねじれた位置にいます。

価格帯

国内の二つ星クラスは1泊あたり概ね5,000〜10,000円が目安です。京都市の宿泊税では6,000円以上20,000円未満の帯にあたり、2026年3月からの税額は1人1泊400円です。

二つ星と三つ星の違い

ここに、はっきりした段差があります。三つ星から新たに必須になるのは、フロント担当者のバイリンガル対応、朝食ビュッフェまたは同等のメニュー、手荷物の安全な保管、洗濯とアイロン、モーニングコール、金庫、ヘアドライヤー、姿見、照明とコンセント付きのデスクです。二つ星が「泊まれる」ための等級だとすれば、三つ星は「滞在して仕事ができ、外国人客を受け入れられる」ための等級です。人と運用の負担が、ここで一段上がります。

三つ星ホテルとは|「外国人客を受け入れられる最低ライン」という意味

三つ星ホテルとは、一つ星・二つ星の要件に加えて、フロントの多言語対応、朝食ビュッフェ、手荷物の保管、洗濯サービス、金庫といった「滞在を支える運用」が必須になる等級です。ホテルスターズ・ユニオンの基準を読むと、三つ星は快適さの等級というより、旅行者を受け入れるために人と運用を用意した施設という位置づけであることが分かります。三つ星が最も分かりにくいと言われるのは、この段階で評価の軸が設備から運用へ移るためです。

誰が決めた基準なのか

日本には三つ星を認定する公的機関がありません。したがって「三つ星ホテル」という表示の意味は、誰が付けたかで変わります。整理すると次のようになります。

「三つ星」の出どころ意味するところ信頼の置き方
ホテルスターズ・ユニオン加盟国(欧州20カ国以上)の三つ星公開された基準カタログの三つ星要件をすべて満たし、審査を受けている条件が明文化されており、国をまたいでも比較できます
予約サイトの三つ星サイト独自の基準、または施設の自己申告同じサイト内での相対比較にとどめるのが安全です
ホテル自身の三つ星表示自主的な位置づけ日本では根拠の提示義務がありません
旅行会社・ツアーパンフレットの三つ星その会社が仕入れ価格帯や設備で分類したものそのパンフレットの中だけで意味を持ちます

設備とサービスの、具体的な線引き

公開されている基準で、三つ星から新たに必要になる主な条件は次のとおりです。二つ星との差は、備品ではなく人の仕事にあります。

  • フロント担当者のバイリンガル対応(施設側に語学ができる人財を置くことが条件になります)
  • 館内での10時間の対応、または8時間の対応に24時間のセルフチェックインを加えた体制
  • 朝食ビュッフェまたは同等のメニュー(厨房と朝の人員配置が前提になります)
  • 手荷物の安全な保管
  • 宿泊者の洗濯とアイロン、モーニングコール
  • フロント等に設置する金庫
  • 宿泊人数分の椅子、照明とコンセントが付いたデスク
  • 姿見、ラゲッジラック、ヘアドライヤー
  • 客室内での飲料の提供

この並びを見ると、三つ星は「快適さのランク」ではなく「外国人客を受け入れられる体制のライン」だと分かります。興味深いことに、日本の国際観光ホテル整備法の登録制度も同じ発想でできています。登録ホテルには外客接遇主任者の選任が求められ、館内配置図や避難経路を外国語または絵文字で明瞭に標示することが施設基準に含まれています。制度は違っても、「言葉が通じない客を安全に泊められるか」を線引きの基準にしている点は共通しています。

価格帯

国内の三つ星クラスは1泊あたり概ね8,000〜20,000円が目安です。この帯には、行政が定めた区切りが重なっています。京都市の宿泊税は2026年3月1日の改定で、6,000円以上20,000円未満を1人1泊400円、20,000円以上50,000円未満を1,000円と定めました。宿泊料金20,000円が、公租公課の上でも一つの段差になっているということです。三つ星と四つ星の価格の境目が2万円前後に置かれることが多いのは、偶然ではありません。

代表的なブランドと施設

三つ星クラスは、チェーン名だけでは判断できないのが特徴です。同じブランドでも、立地と設備によって二つ星相当から四つ星相当まで幅が出ます。本記事の「各グレードの代表的なホテルチェーン・ブランド例」で挙げたとおり、海外ではベストウェスタン、ノボテル、コンフォートホテルなどが、日本国内では都市部・地方のシティホテルがこの層にあたります。

三つ星クラスを見分ける現実的な方法は、ブランド名ではなく先ほどの必須条件が実際に揃っているかを確認することです。フロントに語学対応があるか、朝食が提供されるか、荷物を預かってもらえるか、客室にデスクとコンセントがあるか。予約前にこの4点を公式サイトで確認すれば、表示された星の数より確かな判断ができます。

三つ星と四つ星の違い

三つ星と四つ星を分けるのは、館内の「居場所」と「時間」です。四つ星から新たに必要になるのは、座席と飲料サービスのあるロビー、ホテルバーまたはラウンジ、14時間のレセプション業務と24時間の館内対応、バーまたはラウンジのサービスを週5日以上、スタッフが対応する朝食ビュッフェ、ミニバーまたは12時間のドリンクのルームサービスです。

言い換えると、三つ星は「客室に泊まる」ホテル、四つ星は「館内で過ごす」ホテルです。三つ星のロビーは通過する場所ですが、四つ星のロビーは滞在する場所として、座席と飲料サービスが要件になります。この差は内装ではなく、時間帯ごとの人の配置で生まれます。四つ星の宿泊料金が三つ星のおよそ倍になる理由は、ここにあります。

三つ星と二つ星の違い

二つ星との差は、前章のとおり語学対応・朝食・洗濯・金庫といった運用の有無です。設備だけを比べると差が小さく見えるため、価格差に納得しづらいことがあります。しかし三つ星の要件は、いずれも人を配置しなければ満たせないものばかりです。二つ星から三つ星への差額は、設備の差ではなく人財の差だと理解すると、価格の意味が見えてきます。

四つ星ホテルとは|三つ星との違いと、五つ星との分水嶺

四つ星ホテルとは、三つ星の要件に加えて、館内で過ごすための空間と、長い時間帯の人の配置が必須になる等級です。ホテルスターズ・ユニオンの基準では、座席と飲料サービスのあるロビー、ホテルバーまたはラウンジ、14時間のレセプション業務と24時間の館内対応、週5日以上のバー営業が四つ星から求められます。四つ星は「客室の等級」ではなく「館内の等級」です。

設備とサービスの、具体的な線引き

四つ星から新たに必要になる主な条件は次のとおりです。

  • 座席と飲料サービスのあるロビー、ホテルバーまたはラウンジエリア
  • 14時間のレセプション業務、加えて24時間の館内対応
  • バーまたはラウンジのサービスを週5日以上
  • スタッフが対応する朝食ビュッフェ、または同等の朝食メニュー
  • ミニバーまたはマキシバー、あるいは12時間のドリンクのルームサービス
  • 希望に応じたリネンの追加交換、枕の種類が選べること
  • 張り椅子やソファなど快適な座席と、サイドテーブルまたは棚
  • 国際テレビチャンネル
  • バスルームの十分な収納、希望に応じたバスローブとスリッパ

三つ星のリストが「人を置く」条件だったのに対し、四つ星のリストは「人を長い時間置き、そのための場所をつくる」条件になっています。ロビーに座席と飲料サービスを置くということは、そこに人を配置し、営業時間を持たせるということです。バーを週5日開けるのも同じです。四つ星の投資は、内装よりも運営体制に向かいます。

価格帯

国内の四つ星クラスは1泊あたり概ね15,000〜40,000円が目安です。京都市の宿泊税では20,000円以上50,000円未満の帯にあたり、2026年3月からの税額は1人1泊1,000円です。改定前は同じ帯が500円でしたので、四つ星帯の宿泊は公租公課が倍になりました。価格の階段が、そのまま税の階段になっている構造は、後述する不動産の視点で改めて取り上げます。

代表的なブランドと施設

四つ星クラスには、グローバルチェーンの主力ブランドと、日本の老舗ホテルが並びます。本記事の「各グレードの代表的なホテルチェーン・ブランド例」で挙げたヒルトン、マリオット、シェラトン、ハイアット リージェンシー、帝国ホテル、ホテルオークラ、京王プラザホテルなどが該当します。

ただし、同じブランドの中でも施設によって評価は分かれます。参考になるのが、第三者機関の評価です。フォーブス・トラベルガイドは2026年版で、Five-Starに次ぐFour-Starという等級を設けています。ブランド全体ではなく施設単位で等級が付くことは、四つ星と五つ星を考えるうえで押さえておきたい点です。

四つ星と五つ星の違い

四つ星と五つ星の分水嶺は、はっきりしています。「14時間」が「24時間」になり、「週5日」が「週7日」になることです。公開基準で五つ星から新たに求められるのは、24時間のレセプション、週7日のバー・ラウンジサービス、レストランの週7日営業、24時間のフード・ドリンクのルームサービス、そしてバレーパーキング、コンシェルジュ、ラゲッジサービス、夜のターンダウンサービスです。

加えて、客室にも数値の条件が入ります。シングルベッドのマットレス幅0.90m以上、ダブルベッドは1.80m以上、面積0.6平方メートル以上のデスク、完全遮光、客室内の金庫、バスローブとスリッパの常備。四つ星が「希望に応じて」提供していたものを、五つ星は最初から置いておく。この違いです。

不動産と運営の側から見ると、この差は決定的です。24時間・週7日の体制は、シフトを組める人数を常に確保することを意味します。稼働が落ちても人を減らせません。四つ星から五つ星への一段は、投資額の一段ではなく固定費の構造そのものの一段だということです。

三つ星・四つ星・五つ星を1枚で比べる

比較軸三つ星四つ星五つ星
フロントの体制館内10時間、またはセルフチェックイン併用で8時間レセプション14時間+24時間の館内対応24時間のレセプション
飲食朝食ビュッフェまたは同等メニュースタッフ対応の朝食ビュッフェ、バーを週5日以上レストラン週7日、バー週7日、ウェイターサービス付き朝食
ルームサービス客室内の飲料提供ミニバー、または12時間のドリンク提供24時間のフード・ドリンク、朝食のルームサービス
ロビー要件なし座席と飲料サービスのあるロビー、バーまたはラウンジ同左+コンシェルジュ、バレーパーキング、ラゲッジサービス
客室の数値要件照明・コンセント付きデスク、姿見、ヘアドライヤー快適な座席とサイドテーブル、枕の選択ベッド幅0.90m/1.80m以上、デスク0.6平方メートル以上、完全遮光、客室内金庫
国内の価格帯の目安8,000〜20,000円15,000〜40,000円30,000円〜
京都市の宿泊税(2026年3月〜)400〜1,000円1,000円4,000〜10,000円

この表を「基準の出どころが違うもの同士を並べていない」形で読むことが大切です。設備・サービスの行は欧州の公開基準、価格帯は本記事前半の相場、税額は京都市の条例に基づきます。同じ「三つ星」でも、どの列を見ているかで意味が変わる。それが、ホテルの星という言葉の実態です。

五つ星ホテルとは|世界で本当に「五つ星」と呼べるホテルの数

五つ星ホテルとは、24時間のレセプション、週7日のレストランとバー、24時間のルームサービス、コンシェルジュとバレーパーキング、夜のターンダウンサービスが必須になる最上級の等級です。四つ星までが「希望に応じて」提供していたものを、五つ星は常に用意しておきます。豪華さの等級ではなく、途切れない体制の等級だと理解すると、価格の意味がはっきりします。

第三者機関が認めた「五つ星」は、世界に何軒あるのか

予約サイトで「5つ星」と表示される施設は数多くあります。しかし、覆面調査を経た第三者機関の最高評価となると、桁が変わります。

評価機関最高等級最新の該当数評価方法
フォーブス・トラベルガイドFive-Star世界343軒(ホテル、2026年版)。星付き施設全体では2,422施設、100カ国超覆面の調査員が最低2泊し、最大900の客観的基準で採点
ミシュランガイド3ミシュランキー世界143軒/日本7軒(2025年版)。日本のキー付き施設は128軒(3キー7軒・2キー20軒・1キー101軒)インスペクターが世界統一の5つの評価基準で評価
AAA5ダイヤモンド北米中心。日本のホテルはほぼ対象外専任調査員が年1回抜き打ちで訪問し、82項目を点検

2025年版で3ミシュランキーを獲得した日本の7軒は、強羅花壇(神奈川県箱根町)、ホテル ザ ミツイ キョウト(京都市)、アマネム(三重県志摩市)、パレスホテル東京(千代田区)、フォーシーズンズホテル東京大手町(千代田区)、ブルガリ ホテル 東京(中央区)、あさば(静岡県伊豆市)です。世界同時発表は2025年10月8日、パリの装飾美術館で行われました。旅館が2軒含まれている点は、日本の宿泊文化を考えるうえで示唆的です。

フォーブス・トラベルガイドの2026年版では、日本からザ・リッツ・カールトン日光、ブルガリ ホテル 東京、ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts などがFive-Starに挙がっています。ブランドではなく施設単位で評価されるため、同じチェーンでも施設によって等級は分かれます。

設備とサービスの、具体的な線引き

公開されている基準で、五つ星から新たに必要になる主な条件です。数値で決まっている項目が多いのが特徴です。

  • 24時間のレセプション/バーまたはラウンジのサービスを週7日/レストランの週7日営業
  • ウェイターサービス付きの朝食ビュッフェ、朝食のルームサービス
  • ミニバーと24時間のフード・ドリンクのルームサービス
  • バレーパーキング、コンシェルジュ、ラゲッジサービス
  • アイロン、靴磨き、ソーイングの各サービス/シャトルまたはリムジンサービス
  • 夜のターンダウンサービス
  • シングルベッドのマットレス幅0.90m以上、ダブルベッドは1.80m以上
  • 完全遮光、面積0.6平方メートル以上のデスク、客室内の金庫
  • バスローブとスリッパを客室に常備(四つ星は希望に応じて)

公開されている基準カタログには、五つ星に届かない条件も明記されています。朝食のみを提供するホテル(hotel garni)は、五つ星を取得できません。この形態のホテルは各カテゴリで必要点数が20点低く設定される一方、最上位だけは対象外とされています。レストランを週7日開けるという要件は、それだけ重い意味を持っているということです。

ミシュランキーの評価基準は、これとは性格が異なります。公表されている5つの基準は、①ホテル自体が旅の目的地であり、その土地ならではの体験ができる、②素晴らしい建物とインテリアデザイン、③施設の個性や特徴を反映した独自性がある、④サービスの質、快適性、メンテナンスが行き届いている、⑤価格に見合った体験ができる、の5点です。設備の点数ではなく、その場所でしか得られない体験と、価格との釣り合いを見ています。高ければ評価されるわけではないという点は、覚えておく価値があります。

価格帯

国内の五つ星クラスは1泊あたり概ね30,000円以上が目安です。ここでも、公租公課の階段が価格帯の輪郭を描いています。京都市の宿泊税は2026年3月1日の改定で、50,000円以上100,000円未満を4,000円、100,000円以上を10,000円と定めました。改定前は50,000円以上が一律1,000円でしたので、10万円のスイートに泊まる場合の税額は10倍になった計算です。

この改定は、宿泊者にとっては負担増ですが、事業者にとっては別の意味を持ちます。宿泊料金の帯が、そのまま税負担の階段として行政に認識されたということです。価格設定を1円上げるだけで税区分をまたぐ場面が生まれ、価格戦略が税制と直接つながるようになりました。

代表的なブランドと施設

五つ星クラスのブランドとしては、リッツ・カールトン、フォーシーズンズ、パークハイアット、マンダリンオリエンタル、セントレジス、コンラッド、アマン、星のやなどが挙げられます。日本国内の五つ星ホテルとブランドの全体像は、日本国内の主な5つ星ホテルとブランドを整理した解説記事で詳しくまとめています。近年の外資系ラグジュアリーブランドの日本進出については、ローズウッドホテルの日本進出から読む高級ホテル投資の見方も参考になります。

五つ星と四つ星の違い

繰り返しになりますが、五つ星と四つ星を分けるのは内装ではありません。24時間か14時間か、週7日か週5日か、常備か希望に応じてか。この3つの言い換えに、すべてが集約されています。豪華な内装は四つ星でも実現できますが、24時間・週7日の体制は人を置き続けなければ成立しません。だからこそ五つ星は増えず、フォーブスの最高評価が世界343軒にとどまるのです。

サービス・設備・ホスピタリティの具体的な違い

ホテルのグレードが上がるにつれて、利用できるサービスや設備、おもてなしの内容も格段に充実していきます。それぞれの星ランクでゲストが受けられる具体的なサービスや設備の違いを確認してみましょう。

  • 1~2つ星(エコノミーホテル): 提供されるサービスはごく基本的なものに限られます。フロント受付は時間限定の場合もあり、深夜はスタッフ不在となることもあります。1つ星では特に、客室内にバス・トイレがなく共同利用となる場合が多く、アメニティも石鹸やタオル程度で必要最低限です。2つ星になると全室にシャワー付きバスルームやトイレを備えるホテルが増え、24時間対応のフロントや毎日のハウスキーピングサービスが提供されるケースも一般的です。ただし高級な備品はなく簡素で、館内施設も朝食ルームや簡易なラウンジがある程度です。レストラン併設は少なく、食事は朝食(パンやシリアル中心の簡単なもの)のみ提供というところもあります。要するに、宿泊に最低限必要な清潔さと安全性は確保されていますが、付加的なサービスは削ぎ落としているのがこのグレードです。

  • 3つ星(スタンダードホテル): サービスと設備の両面で快適さを重視し始めるのがこのクラスです。フロントは24時間対応が基本となり、ポーター(荷物運び係)やベルスタッフが常駐するホテルも増えてきます。館内にレストランやバーを備えるホテルが多く、朝食ビュッフェやルームサービスに対応している場合もあります。客室は1~2星より広めで、座り心地の良い椅子や質の高いベッドが置かれ、ワークデスクやクローゼットなどビジネス用途にも十分な機能的設備が整っています。Wifiやテレビ、冷蔵庫、電気ケトル等の基本備品は全室に完備され、バスルームもユニット式ながら浴槽付きでゆっくり疲れを癒せます。ハウスキーピングも毎日入るのが通常です。スタッフ対応も丁寧で、例えば荷物を部屋まで運ぶサービスがあったり、必要に応じて手荷物預かりやタクシー手配なども快く対応してくれるでしょう。要するに、過度な豪華さはないものの不自由なく快適に滞在できる設備・サービスが一通り揃っているのが3つ星ホテルです。

  • 4つ星(高級ホテル): サービスの質がワンランク上がり、設備も非常に充実したフルサービスホテルとなります。エントランスにドアマンが立ち、車寄せではポーターが荷物を預かってくれるといったフォーマルなお出迎えが一般的です。ロビーは広く豪華なインテリアでまとめられ、各所に談話スペースやコンシェルジュデスクが設けられています。客室には高級家具や調度品が配され、キングサイズのベッドや上質なリネン類、ふかふかの枕・羽毛布団が用意されるなど贅沢な内装になっています。バスルームも大理石調で広く、上質なアメニティ(高級ブランドのシャンプー類やバスローブ等)が揃います。館内施設として、複数のレストラン&バー、フィットネスジム、プール、ビジネスセンターなどが完備されるのも特徴です。さらにランドリーサービスや靴磨きサービス、24時間対応のルームサービスも提供され、要望に応じたきめ細かな対応が受けられます。スタッフは研修を積んだプロフェッショナルで、笑顔の挨拶はもちろん、お客様からの問い合わせに迅速かつ丁寧に対応します。言語対応も国際的で、主要言語を話せるスタッフが常駐するため海外からのゲストも安心です。総じて、4つ星ホテルでは高級感ある空間と高度なサービスによって、ビジネス・観光いずれの目的でも満足度の高い滞在が期待できます。

  • 5つ星(ラグジュアリーホテル): このクラスになると、提供される体験は「滞在」というよりも「最高のおもてなしによる非日常体験」と表現した方が適切かもしれません。教育の行き届いたスタッフがフォーマルで行き届いたサービスを提供し、まさに究極のホスピタリティを味わえます。例えば到着時には複数のスタッフが笑顔で出迎え、チェックイン手続きをしている間にウェルカムドリンクやおしぼりが提供されることもあります。コンシェルジュはゲスト一人ひとりの要望を事前に把握し、レストラン予約や特別なリクエストにも即座に対応します。客室係(バトラー)が付きっきりで世話をしてくれるホテルもあり、荷解きから紅茶の用意、靴磨きに至るまで至れり尽くせりです。客室はスイートルームでなくとも非常に広々としており、リビングスペースやウォークインクローゼットを備え、バスルームもジャグジー付きの大理石風呂やレインシャワーなど豪華そのものです。館内にはスパ・エステ施設やプール、サウナ、エグゼクティブラウンジなどが揃い、スパではトップレベルのセラピストによるトリートメントが受けられます。また、ミシュラン星付きシェフが監修するグルメレストランや、夜景の見えるバーラウンジなども併設され、食の面でも最高級を堪能できます。スタッフはゲストの名前や好みを把握し、例えば「〇〇様、お帰りなさいませ。本日は○○のオプショナルツアーはいかがでしたか?」などとパーソナルに声を掛ける光景も珍しくありません。形式ばった中にも心配りの行き届いた対応で、ゲストは特別な存在として扱われます。要するに5つ星ホテルでは、物理的な豪華さ(ハード面)と最高のおもてなし(ソフト面)の両方が極まっており、それゆえ宿泊料金も非常に高額になります(後述する料金相場をご参照ください)。

以上のように、星の数が上がるにつれてサービス内容もグレードアップしていくことがお分かりいただけたかと思います。低グレードでは「セルフサービス」が多く高グレードになるほど「フルサービス」になるというイメージです。例えば1~2つ星ではベッドメイキングもシーツ交換もチェックアウト後のみという場合が多いですが、4~5つ星では夜間にベッドを休める状態に整えるターンダウンサービス(就寝前のベッドメイク)を行うホテルすらあります。また高級ホテルではゲストの希望次第でレイトチェックアウトやアーリーチェックインへの柔軟対応、記念日のサプライズ演出など、プラスアルファの気配りも期待できます。このように星の数によって受けられる体験は大きく異なるため、宿泊先を選ぶ際にはご自身がどの程度のサービスや設備を求めるのかを考慮すると良いでしょう。

各グレードの代表的なホテルチェーン・ブランド例

次に、星の数ごとに代表的なホテルチェーンやブランドの例を見てみましょう。国内外には数多くのホテルブランドがありますが、グレードごとに概ね以下のような名前が挙がります。

  • 1つ星クラス(エコノミー・簡易宿泊): ユースホステルやバックパッカーズ向けゲストハウス、カプセルホテルなどが該当します。例えば、日本のカプセルホテルチェーンである「ナインアワーズ」「安心お宿」といった施設は1つ星クラスと言えるでしょう。海外では個人経営の安宿やホステルが多く、国際的なチェーンは少ないですが、一部にはYHA(ユースホステル協会)系のホステルなど共通ブランドも存在します。基本的に低価格を最優先する旅行者向けのカテゴリーです。

  • 2つ星クラス(バジェットホテル・ビジネスホテル): 比較的低価格ながら一定の品質を保つチェーンホテルが数多く存在します。日本国内で代表的なのは「東横イン」や「アパホテル」、「ドーミーイン」など全国展開しているビジネスホテルチェーンです。これらは客室数が多く、駅チカ立地でシンプルかつ清潔な部屋を提供することで出張や旅行の定番となっています。海外の例では、アメリカ発の「ホリデイ・イン (Holiday Inn)」やフランス発の「イビス (Ibis)」などが挙げられ、これらは世界的に展開しているエコノミーホテルチェーンです。2つ星~3つ星クラスとしてビジネス客や団体ツアー客に広く利用されています。

  • 3つ星クラス(スタンダードホテル): 中級クラスには有名チェーンから独立系まで幅広いホテルが含まれます。海外チェーンではホリデイ・インやイビスの他にも、「ベストウェスタン (Best Western)」や「ノボテル (Novotel)」、「コンフォートホテル (Comfort Inn)」などが世界的に知られる3つ星クラスのチェーンです。日本国内では、都市部のシティホテルや地方のシティホテル相当の施設がこのグレードに当たります。例えば「ホテル法華クラブ」や「三井ガーデンホテル」、地方で展開する「〇〇観光ホテル」といった独立系ホテルも、中規模でサービスが充実している場合3つ星格付けになることがあります。3つ星クラスはチェーン名だけでは判断しづらく、同じチェーンでも立地や設備次第で星の数が異なるケースがあります。ですが、おおむね「大衆的な有名チェーンホテルは3つ星前後」というイメージを持っておくとよいでしょう。

  • 4つ星クラス(高級ホテル): 世界的ホテルグループの主要ブランドがひしめく層です。例えば「ヒルトン (Hilton)」や「マリオット (Marriott)」、「シェラトン (Sheraton)」、「ハイアット リージェンシー (Hyatt Regency)」などは一般的に4つ星クラスに分類されることが多いホテルブランドです(ホテルによっては5つ星相当の評価を受ける場合もあります)。日本国内の老舗高級ホテルである「帝国ホテル」や「ホテルニューオータニ」も、伝統と規模から見て4つ星~5つ星クラスの評価を受けることが多い存在です。また国内資本の「ホテルオークラ」「京王プラザホテル」、「神戸ポートピアホテル」なども、高品質なサービスで知られる4つ星相当のホテルです。4つ星ブランドはいずれも世界的な知名度があり、設備・サービス面でも高評価を得ています。

  • 5つ星クラス(ラグジュアリーホテル): 世界最高峰のラグジュアリーブランドが集うカテゴリです。代表格として「リッツ・カールトン (Ritz-Carlton)」「フォーシーズンズ (Four Seasons)」「パークハイアット (Park Hyatt)」「マンダリンオリエンタル (Mandarin Oriental)」「セントレジス (St. Regis)」「コンラッド (Conrad)」などが挙げられます。これらは世界中の大都市やリゾート地で展開し、最高級のサービスを提供するブランドです。日本国内にも、東京や大阪、京都、沖縄などにリッツ・カールトンやフォーシーズンズ、パークハイアットなどが進出しており、近年は地方都市にも超高級ホテルが誕生しつつあります(例:奈良県に開業したJWマリオットホテルなど)。また、日本の最高級宿泊施設として「星野リゾート(星のや)」「アマン (Aman)」なども挙げられます。特にアマン京都やアマン東京は海外からの評価も高く、5つ星クラスのラグジュアリーホテルとして知られています。こうしたブランドは名前自体が一種のステータスであり、「ここに泊まるために旅をする」というファンも存在するほどです。

以上、各星ランクの代表的なブランドを例示しました。もちろん世界には他にも無数のホテルブランドがあり、また同じブランドでもホテルごとに星評価が異なる場合もあります(例えばマリオットグループにはリッツ・カールトンやセントレジスのような5つ星ブランドもあれば、コートヤードやフェアフィールドのような3~4つ星ブランドもあります)。しかし大まかには、「エコノミーホテル=バジェット系チェーン」「中級ホテル=世界的チェーンの標準ブランド」「高級ホテル=グローバルチェーンの上位ブランドや老舗ホテル」「最上級ホテル=ラグジュアリー専門ブランド」という棲み分けになっていると言えるでしょう。

ホテルグレード別・宿泊料金の相場(国内・海外)

ホテルのグレードが上がるにつれて宿泊料金も高額になります。ここでは国内と海外それぞれにおける、ホテルグレード別の1泊あたり宿泊料金の大まかな相場を示します。実際の料金は地域や時期によって大きく変動しますが、目安としてご参考ください。

まず日本国内の相場です。ビジネスホテルから高級ホテルまで、都市部か地方かによっても差はありますが、一般的な価格帯は以下の通りです。

  • 1つ星クラス: 1泊あたり約2,000~5,000円程度(カプセルホテルや簡易宿所のドミトリー料金相場)。都市部でも素泊まり専門のホステルならこの範囲に収まります。

  • 2つ星クラス: 1泊あたり約5,000~10,000円程度。地方都市のビジネスホテルや小規模旅館の素泊まり料金がこのレンジです。都市部でも早期予約やオフシーズンなら1万円以下で泊まれるビジネスホテルが多く存在します。

  • 3つ星クラス: 1泊あたり約8,000~20,000円程度。都市のシティホテル標準的な客室で1万円台前半~中盤、地方高級旅館の2食付きプランなどで2万円程度が目安です。ビジネス需要が多い東京・大阪でも、3つ星クラスなら1万5千円前後で快適なホテルが見つかります。

  • 4つ星クラス: 1泊あたり約15,000~40,000円程度。国内の高級ホテル(帝国ホテルやヒルトン東京など)では2万円台~3万円台が標準的です。地域高級旅館のハイシーズンプランや、スイートルームだと4万円を超えることもありますが、スタンダードなお部屋なら3万円前後で宿泊できる場合が多いでしょう。

  • 5つ星クラス: 1泊あたり概ね30,000円以上が相場です。東京の超高級ホテルではスタンダードルームでも3~5万円、スイートクラスになると10万円以上の設定も珍しくありません。地方の高級旅館(露天風呂付き客室など)でも5~10万円といった価格帯の商品があります。ただし海外ブランド系でも新規開業直後のプロモーション価格などで稀に2万円台後半というケースもありますので、絶対的な価格帯というより「最低でも数万円~」というイメージです。

次に海外における相場です。海外の場合、国や都市による差が非常に大きいため一概に言えませんが、北米やヨーロッパの主要都市を想定した場合のおおよそのレンジは以下になります(※新興国や東南アジアではこれより安価に泊まれるケースが多々ありますので補足します)。

  • 1つ星クラス(海外): 1泊あたり約5,000~8,000円程度。米国や欧州のドミトリー式ホステルで20~50USD程度が目安です。発展途上国ではこの価格で個室に泊まれる場合もあります。

  • 2つ星クラス: 1泊あたり約8,000~20,000円程度。エコノミーホテルやモーテルで50~150USD前後のレンジです。例えばアメリカのモーテルチェーンや欧州の2つ星ホテルはこのくらいの価格帯になります。

  • 3つ星クラス: 1泊あたり約25,000~50,000円程度。主要都市の中級ホテルで200~400USD程度が目安です。ニューヨークやロンドン、東京などでは3つ星でもこの範囲、逆に物価の安い国では同程度のホテルが100USD以下で泊まれることもあります。

  • 4つ星クラス: 1泊あたり約50,000円以上が一つの目安。高級ホテルになると300~500USD以上、上限は都市によって異なりますが際限がなくなってきます。欧米の大都市では4つ星でだいたい300~400USD程度が一般的です。

  • 5つ星クラス: 価格差が最も大きいのがこのカテゴリーです。ニューヨークやロサンゼルスなどでは平均7~8万円超/泊というデータもありますが、東南アジアの都市では同じ5つ星でも1万5千~2万円台/泊というケースもあります。つまり「海外の5つ星料金」は地域差が極端あり、一概にいくらとは言えません。例えばコロナ禍のデータではありますが、2023年時点で、日本人旅行者が支払った5つ星ホテルの1泊平均料金はロサンゼルス約7.95万円、ホノルル約7.43万円、東京約6.08万円である一方、クアラルンプール約1.64万円、バンコク約2.04万円という統計もあります。このように、海外では「高級ホテル=必ずしも超高額」とは限らず、旅行先によっては比較的手頃な価格で最高級ホテルに泊まれることもあります。

以上をまとめると、国内の宿泊費はおおむねグレードに比例して上昇し、海外は地域による差が大きいということが言えます。旅行先が決まったら、その土地での相場観を事前に調べ、自分の予算と求めるグレードを照らし合わせてホテルを探すことが重要です。

利用目的に応じたホテルグレードの選び方

ホテルグレードは単に豪華さの違いだけでなく、「どんな目的の旅行・宿泊に適しているか」の観点でも選ぶ必要があります。ビジネス出張なのか、家族旅行なのか、記念日の贅沢旅行なのか、といった利用目的によって最適なホテルのグレードは異なります。ここでは代表的なシーン別に、どのようなグレードを選ぶべきかの目安を解説します。

  • ビジネス出張: コストパフォーマンスと利便性を重視するビジネス利用では、無理に高級ホテルを選ぶ必要はありません。一般的に出張では三ツ星クラスのビジネスホテルが多く利用されています。理由は、3つ星程度であれば必要十分な快適さ(清潔な部屋、デスクとWi-Fi環境、朝食サービス等)が確保でき、かつ宿泊費が抑えられるからです。特に日本国内には全国チェーンのビジネスホテルが多数あり、主要駅周辺に立地しているため移動の利便性も高く、まずハズレがありません。したがって日常的な出張であれば2~3つ星(ビジネスホテル)で問題ないでしょう。ただし、来客対応や重要な会議をホテル内で行う場合や、役員クラスの出張などワンランク上の接遇が必要な場合には4つ星クラスのシティホテルを選ぶこともあります。例えば帝国ホテルやオークラなど老舗ホテルは信頼感があり、商談の舞台として適しています。また海外出張では、日本のような手頃なビジネスホテルが少ない国もあるため、治安やサービス品質を考慮して現地の星評価で4つ星以上のホテルを選ぶのが無難な場合もあります。いずれにせよ、ビジネス利用では「快適だが過剰な贅沢ではない中級ホテル」を軸に、状況に応じてグレードを調整すると良いでしょう。

  • 家族旅行: 家族でのレジャーや観光旅行では、快適さと娯楽性のバランスを考えてホテルを選びたいものです。お子様連れであれば部屋の広さやプール・キッズルーム等の設備もポイントになります。一般的には3つ星~4つ星クラスのホテルが家族旅行には適しています。例えばリゾート地への旅行であれば、設備の充実したリゾートホテル(多くは4つ星クラス)が理想的です。実際、リゾートホテルは「家族旅行や子ども連れの旅行」におすすめとされており、敷地内でプール遊びやアクティビティを楽しめるため滞在そのものが思い出になります。都市観光の場合でも、子ども歓迎の雰囲気があるホテル(ファミリールームがある、レストランにキッズメニューがある等)を選ぶと安心です。価格帯的にも家族4人で複数泊となると高級ホテルでは予算オーバーになりがちですから、中級クラスで設備充実度の高いホテルが現実的な選択肢となります。例えばディズニーリゾート旅行であればオフィシャルホテル(4つ星クラス)やミリアルリゾートホテルズ系列のホテルが家族向けに最適でしょう。一方、三世代旅行や特別なお祝いを兼ねた家族旅行ならば奮発して5つ星高級旅館や高級ホテルに泊まり、非日常を味わうのも素敵です。要は家族旅行では「みんなが快適に楽しめること」が最優先ですので、その基準でグレードを選びましょう。

  • 記念日・ハネムーンなど特別な滞在: 誕生日や結婚記念日、ハネムーン、新婚旅行など特別な日を過ごすホテルには、ぜひとも最高のグレードを選びたいところです。ラグジュアリーホテル(5つ星クラス)はこうした特別な用途にこそ真価を発揮します。実際、最高級ホテルは「特別な記念日やハネムーン」に人気があり、スタッフも記念日向けのサプライズ演出や要望に慣れています。例えば事前に相談すれば、チェックイン時に花束やシャンパンを用意してくれたり、ルームサービスでケーキを届けてくれたりといった対応も受けられるでしょう。高級ホテルの中にはアニバーサリープランを用意しているところも多く、スパ招待券やディナー付きの特典が組まれていることもあります。また、ハネムーンであれば景色の良い高層階の部屋やプライベートプール付きヴィラなど、非日常感を極めたお部屋を予約すると一生の思い出になるでしょう。費用は張りますが、人生の節目を彩るには5つ星級の贅沢な環境がおすすめです。なお、予約時には必ず「記念日利用」であることを伝えておくとホテル側も配慮してくれることが多いので、ぜひ活用しましょう。

以上のように、宿泊目的によって適するホテルグレードは異なります。まとめると、ビジネスなら実用的な中級ホテル、家族旅行なら快適さと遊びが両立する中~高級ホテル、特別な日は奮発して最高級ホテルというのが一つの基準になります。ただし旅行者それぞれの予算や価値観もありますので、「バックパッカーの世界一周だけどあえて5つ星に泊まってみる」「出張だけど疲れを癒やすためにあえて温泉旅館(高級)を手配する」など、個人の工夫で基準からあえて外れる選択をする場合もあるでしょう。大切なのは、ホテルグレードの特徴を理解した上で、自分の旅の目的に合った滞在体験を選ぶことです。

ホテルグレードが街や地域にもたらす影響(不動産業の視点)

最後に、ホテルのグレードが街や地域に与える影響について、不動産業や都市開発の視点から少し考えてみましょう。一般に高級ホテルが存在する街はブランド価値が高まると言われます。実際、東京・大阪・京都など主要都市には外資系を含む高級ホテルが多数存在しますが、近年では地方自治体も街の価値向上策として高級ホテルの誘致に力を入れるケースが増えています。自治体が専門のアドバイザーを公募し、市の再開発計画の核として一流ホテルの誘致を掲げるなど、ホテルが「街づくりの中核拠点」として期待されているのです。

高級ホテルがもたらす地域へのメリットとして、まず富裕層観光客の誘致があります。最高級の宿泊施設がなければ富裕層はその街に滞在しません。例えば奈良県では長らく国内資本の老舗ホテル(奈良ホテル)はあるものの外資系高級ホテルが皆無であったため、富裕層観光客は奈良観光後に京都や大阪に移動して宿泊してしまい、奈良にはお金を落としていないという課題がありました。そこで奈良県は念願だった外資系高級ホテル(JWマリオット)の誘致に成功し、富裕層が滞在できる環境整備を進めています。このように5つ星ホテルがひとつあるだけで、これまで泊まれずに素通りしていた旅行者層を呼び込める可能性が生まれるのです。また、高級ホテルは宿泊だけでなくレストランやバー利用、イベント開催など地域住民や他地域からの来訪者も集める拠点となります。地元の雇用創出や関連ビジネス(タクシー、食材納入、観光施設など)への経済波及効果も大きいでしょう。

さらに、国際会議や大型イベントの開催にも高級ホテルの存在は欠かせません。実際に2019年のG20首脳会議開催地選定で、立候補していた福岡市は「世界のVIPが宿泊する高級ホテルが少ない」という理由の一つから大阪市に開催地を譲る結果となりました。裏を返せば、世界的イベントを誘致するにはVIP対応可能な5つ星ホテルの存在が重要ということです。福岡市ではこの反省から、その後リッツ・カールトンの誘致計画が進められ実現しています。このように、高級ホテルの有無が都市の国際競争力やイベント開催力に影響するケースもあるのです。

不動産価値の観点では、著名ホテルがある地域は地価が上がる傾向が指摘されます。例えば東京の日比谷・丸の内エリア(帝国ホテルやペニンシュラなど高級ホテルが林立)は商業地価が高水準で推移していますし、また高級ホテルが新規開業するニュースが出ると周辺の再開発も活性化します。ホテルそのものも不動産投資の対象となるため、グレードの高いホテルが運営されている物件は資産価値が高い傾向があります。また、高級ホテルはその街のランドマーク的存在となり、「〇〇ホテルに泊まるためにその街を訪れる」という観光動機にもなり得ます。これは街のブランドイメージ向上につながり、長期的には地域全体の不動産価値や知名度を底上げするでしょう。逆に言えば、一流ホテルが一軒もない都市は国際観光の誘致で不利になったり、高級消費が生まれにくい(土産物店や高級飲食店が育ちにくい)という側面もあります。

総合すると、ホテルのグレードは単に宿泊者の満足度に留まらず、都市の経済・ブランド価値や不動産市場にも影響を及ぼす重要な要素と言えます。特に最高級ホテル(5つ星クラス)の存在は、その街を世界水準に引き上げる効果が期待できるため、各地で誘致合戦が繰り広げられているのです。街歩きの際には、「なぜこの場所にこのグレードのホテルが建っているのか?」という視点で見てみると、その土地の戦略やステータスが見えてきて興味深いでしょう。

グレードが高いほど、稼働率が高いわけではありません

ホテルを不動産として見ると、まず星の数と事業の安定性が比例しないことに気づきます。観光庁の宿泊旅行統計調査による2025年の客室稼働率は、次のとおりです。

施設タイプ2025年(確定値)2026年7月(第1次速報)
全体61.6%60.8%
ビジネスホテル75.3%74.2%
シティホテル74.1%71.9%
リゾートホテル56.9%59.6%
旅館38.2%40.6%
簡易宿所29.6%30.9%

グレードの高い施設が並ぶリゾートホテルは56.9%、3ミシュランキーの旅館を含む旅館は38.2%です。一方、二つ星から三つ星帯が中心のビジネスホテルは75.3%と最も高くなっています。星の数が上がるほど、客室は埋まりにくくなるのです。

理由ははっきりしています。高グレードのホテルは1泊単価が高く、宿泊の目的が特別な日に限られます。加えて、五つ星の要件である24時間のレセプションや週7日のレストランは、稼働が落ちても人を減らせない固定費です。高グレードのホテル事業は、稼働率ではなく単価と付帯収益で成り立つ事業構造だということです。

同じ会社の中で、グレードの差を数字で見る

この構造は、複数のグレードを同時に運営している企業の開示資料を見ると、はっきりと確認できます。藤田観光の2026年12月期上期(1〜6月)の実績です。

施設・区分客室平均単価(ADR)客室稼働率
箱根小涌園 天悠(リゾート最上位)57,833円90%
ホテル椿山荘東京(ラグジュアリー)56,523円66%
箱根ホテル小涌園35,599円75%
WHG事業(ワシントンホテル・グレイスリー)18,709円82%

ホテル椿山荘東京のADRはWHG事業の約3.0倍ですが、稼働率は16ポイント低い。同じ会社の中でも、グレードが上がると単価は上がり、稼働は落ちる。ホテル事業の収支を組むうえで、この非対称性は避けて通れません。

幅をさらに広げて見ると、差はもっと大きくなります。星野リゾート・リート投資法人が開示している運営実績(2023年11月〜2024年10月)では、ブランド帯ごとに次のような差が出ています。

ブランド帯ADR客室稼働率RevPAR(販売可能客室1室あたり収益)
星のや(4物件)90,665円78.6%71,291円
リゾナーレ(2物件)67,363円81.3%54,759円
界(7物件)51,976円85.7%44,528円
the b(4物件)10,956円82.1%8,991円
ロードサイド(22物件・バジェット型)6,854円74.1%5,077円

注目したいのは、稼働率がどの帯もおおむね74〜86%の範囲に収まっていることです。稼働率はほぼ横並びなのに、ADRは13倍、RevPARは14倍の開きがあります。ホテルの事業価値を決めているのは、客室が埋まるかどうかではなく、1室をいくらで売れるかでした。だからこそ、ホテル用地の値付けでは「その立地でどのグレードが成立するか」が決定的に効きます。ホテル市況の全体像は不動産投資の視点から見たホテル業界の最新動向で整理しています。

星の数は、そのまま公租公課の階段になります

日本に公的な星の格付けはありませんが、公的に定められた「価格帯の階段」は存在します。宿泊税です。京都市は2026年3月1日から、宿泊税を3段階から5段階に改めました。

宿泊料金(1人1泊)改正前改正後(2026年3月1日〜)目安となるグレード
6,000円未満200円200円一つ星クラス
6,000円以上20,000円未満400円二つ星〜三つ星クラス
20,000円以上50,000円未満500円1,000円四つ星クラス
50,000円以上100,000円未満1,000円4,000円五つ星クラス
100,000円以上10,000円五つ星スイート

10万円のスイートに1泊した場合、宿泊税は1,000円から10,000円になりました。10倍です。四つ星帯の20,000円以上50,000円未満も、500円から1,000円へと倍になっています。

宿泊者から見れば負担増ですが、事業者から見ると意味が違います。価格帯そのものが、行政に認識された税の階段になったのです。1泊49,900円と50,100円では、宿泊税が1,000円と4,000円で3,000円変わります。価格設定が税区分をまたぐ場面が生まれ、グレード戦略と価格戦略が税制と直接つながるようになりました。

東京都は、さらに踏み込みます。都は宿泊税を令和9年4月1日から定額制ではなく「宿泊料金の3%」という定率制に切り替え、あわせて課税免除の下限を1泊1万円未満から1万3千円未満へ引き上げることを決めました。簡易宿所や民泊の利用者も課税対象に加わります。定率になるということは、グレードが上がった分だけ税額も比例して上がるということです。1泊10万円の客室なら、宿泊税は3,000円になります。

大阪府も2025年9月1日に改定を済ませており、5,000円未満は非課税、5,000円以上15,000円未満が200円、15,000円以上20,000円未満が400円、20,000円以上が500円という4区分になっています。グレードと価格の設計は、もはや宿泊税の設計と切り離せません。ホテル用地の事業収支を組むとき、その自治体の宿泊税がどの方式で、どの帯に刻まれているかは、確認すべき前提条件になっています。

よくある質問

三つ星ホテルとは、どんなホテルですか

三つ星ホテルとは、フロントの多言語対応、朝食ビュッフェ、手荷物の保管、洗濯サービス、金庫といった「滞在を支える運用」が必須になる等級です。ホテルスターズ・ユニオンの基準では、三つ星の到達に270点と74の必須項目が求められます。二つ星との差は設備ではなく人の仕事にあり、四つ星との差は館内で過ごせる場所と人の配置時間にあります。日本には三つ星を認定する公的機関がないため、どこが付けた三つ星なのかを確認することが実用上は重要です。

五つ星ホテルとは、どんなホテルですか。世界に何軒ありますか

五つ星ホテルとは、24時間のレセプション、週7日のレストランとバー、24時間のルームサービス、コンシェルジュ、夜のターンダウンサービスが必須になる最上級の等級です。第三者機関の最高評価に限れば数は限られ、フォーブス・トラベルガイドの2026年版でFive-Starのホテルは世界343軒でした。ミシュランガイドの2025年版で3ミシュランキーを得た日本の宿泊施設は7軒です。予約サイトの「5つ星」表示とは、桁の違う集合を指しています。

ホテルの星は誰が決めているのですか。日本に公的な格付けはありますか

日本には、政府や観光庁がホテルに星を付ける制度は存在しません。国が定めているのは国際観光ホテル整備法に基づく「登録」制度で、2026年3月31日時点の登録ホテルは924件、登録旅館は1,359件です。海外では、欧州20カ国以上のホテルスターズ・ユニオン、米国のフォーブス・トラベルガイドとAAA、フランス発のミシュランガイドなどがそれぞれ独自の基準で評価しています。中国のように国家標準で星級を定めている国もあります。

三つ星ホテルと四つ星ホテルの違いは何ですか

三つ星と四つ星を分けるのは、館内の「居場所」と、人が配置される「時間」です。四つ星から新たに求められるのは、座席と飲料サービスのあるロビー、ホテルバーまたはラウンジ、14時間のレセプション業務と24時間の館内対応、週5日以上のバー営業です。三つ星が客室に泊まるホテルだとすれば、四つ星は館内で過ごすホテルです。国内の価格帯は三つ星が8,000〜20,000円、四つ星が15,000〜40,000円が目安になります。

ホテルの星の数は何段階ですか。6つ星や7つ星はありますか

ホテルの星は1から5までの5段階です。6つ星や7つ星を付与している公的機関や主要な第三者評価機関はなく、最上級を強調するための表現だと理解しておくのが安全です。また、機関によって単位そのものが違います。ミシュランガイドはホテルに星ではなく1〜3の「キー」を付け、AAAは1〜5ではなくApproved・3・4・5の「ダイヤモンド」で指定します。比べるときは、同じ評価主体の中だけで比べてください。

おわりに

ホテルの星(グレード)について、国内外の違いやサービス内容の差、代表的ブランドから街への影響まで幅広く解説しました。星の数はあくまで目安ではありますが、多くの場合ホテル選びで失敗しないための有用な指標となります。ご自身の旅の目的や予算に合わせて、最適なグレードのホテルを選択することで、滞在の満足度は大きく向上するでしょう。

ビジネスであれば実用性の高いホテル、家族旅行なら快適で楽しいホテル、特別な日には奮発して最高のホテルと、状況に応じて賢く選び分けてみてください。ホテルは単なる宿泊場所ではなく、その旅の体験価値を左右する重要な要素です。適切なグレードのホテルに泊まることで、「あの旅は本当に良い思い出になった」と胸を張って言えるような素晴らしい時間を過ごせることを願っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。これからホテルを予約される方は、本記事の内容を参考に、ご自身にピッタリのホテルを見つけてください。きっと旅先での夜が、より充実したものになることでしょう。なお、予約サイトの星評価は各社で基準が異なるため鵜呑みにせず、公式情報や口コミも参照しながら最終判断することをおすすめします。皆様の旅が快適で実り多いものになりますように!

引用・参考資料

Daisuke Inazawa, President & CEO of INA&Associates Inc.

著者

代表取締役社長 / CEOINA&Associates株式会社

INA&Associates株式会社 代表取締役社長。首都圏・近畿圏を中心に不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントを統括。収益不動産投資戦略と超富裕層向け不動産コンサルティングを専門領域とする。

稲澤 大輔(いなざわ・だいすけ)は、INA&Associates株式会社の代表取締役社長(CEO)。大阪本店・東京営業所を拠点に、首都圏・近畿圏における不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントの三事業を統括する。

専門領域は、収益不動産の投資戦略立案、賃貸経営の収支最適化、超富裕層(UHNWI)・機関投資家向け不動産コンサルティング、およびクロスボーダー不動産投資。国内外の投資家に対し、データと長期視点に基づくアドバイザリーを提供している。

「企業の最も重要な資産は人財である」を経営理念に掲げ、人財投資カンパニーとして持続可能な企業価値の創造に取り組む。経営者として、変化の時代におけるリーダーシップのあり方と組織文化についても積極的に発信を続けている。

合格・取得資格は11種:宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、行政書士、個人情報保護士、甲種防火管理者、競売不動産取扱主任者、マンション維持修繕技術者、貸金業務取扱主任者。

  • 宅地建物取引士
  • 公認不動産コンサルティングマスター
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 行政書士
  • 個人情報保護士
  • 甲種防火管理者
  • 競売不動産取扱主任者
  • マンション維持修繕技術者
  • 貸金業務取扱主任者