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COLUMN

不動産相続のための遺言書の書き方とは?種類・ルール・注意点を徹底解説

不動産相続のための遺言書の書き方を解説。自筆証書遺言・公正証書遺言の違い、書き方のルール、不動産特有の注意点をわかりやすくご紹介します。

約4分で読めます

不動産を所有するオーナーにとって、相続対策は避けて通れない課題です。遺言書がなければ、大切な財産が本来相続させたい人に渡らない可能性もあります。本記事では、不動産相続における遺言書の必要性、種類、書き方のルール、注意点を解説します。

なぜ不動産相続に遺言書が必要なのか?

遺言書が必要な最大の理由は、相続人間の揉めごとを回避するためです。遺言書がない場合、法定相続人が集まって遺産分割協議を行いますが、遺産分割事件は年々増加傾向にあります。

特に遺言書が必要な人

  • 不動産所有者:不動産は現金と異なり分割が難しく、揉めごとの原因になりやすい
  • 遺産配分を自分で決めたい人:遺言書の指定は法定相続分より優先される
  • 法定相続人がいない人:遺言書がなければ財産は国のものになる
  • 相続させたくない人がいる人:廃除や相続分ゼロの指定が可能

遺言書にはどのような種類があるのか?

遺言書には3種類あり、それぞれ異なるルールがあります。

自筆証書遺言

遺言者が全文を自書し、日付・氏名を記載して押印する遺言書です。

  • メリット:費用がかからない、いつでも作成可能
  • デメリット:形式不備で無効になるリスク、紛失・改ざんの可能性

2020年7月から法務局での保管制度が開始され、紛失リスクの軽減が可能になりました。

公正証書遺言

公証人が遺言者の意思に基づいて作成する遺言書です。

  • メリット:形式不備のリスクがない、原本が公証役場に保管される
  • デメリット:公証人手数料がかかる、証人2人以上が必要

不動産相続では、確実性の高い公正証書遺言が推奨されます。

秘密証書遺言

遺言の内容を秘密にしたまま、その存在を公証人に証明してもらう方法です。実務上はほとんど利用されていません。

不動産相続の遺言書はどのように書くのか?

不動産を遺言書に記載する際は、正確な情報を盛り込むことが重要です。

不動産の記載方法

遺言書には登記簿謄本の記載どおりに、以下の情報を正確に記載します。

  • 土地:所在、地番、地目、地積
  • 建物:所在、家屋番号、種類、構造、床面積
  • マンション:一棟の建物の表示に加え、専有部分の表示

住所と登記上の所在地は異なることがあるため、必ず登記簿謄本を確認しましょう。

遺言書の基本的な書き方

  1. 「遺言書」と表題を記載
  2. 相続人と相続させる財産を明確に記載
  3. 遺言執行者を指定(手続きをスムーズに進めるため)
  4. 日付を正確に記載(「吉日」等は無効)
  5. 署名・押印(実印が推奨)

不動産相続の遺言書で注意すべきポイントとは?

不動産特有の注意点を押さえておきましょう。

遺留分への配慮

遺言書で特定の相続人に全財産を相続させても、他の法定相続人には遺留分(法定相続分の1/2)を請求する権利があります。遺留分を侵害する遺言は、紛争の原因になりかねません。

共有名義の回避

不動産を複数の相続人で共有すると、売却や活用に全員の同意が必要となり管理が困難になります。できるだけ単独で相続させるか、代償分割を検討しましょう。

相続税の考慮

不動産の相続税評価額を事前に把握し、資産戦略を含めた総合的な相続対策を行いましょう。

定期的な見直し

不動産の売却・取得があった場合や、家族構成が変わった場合は遺言書の見直しが必要です。

遺言書作成の流れ

  1. 財産の棚卸し:所有する不動産・金融資産をリスト化
  2. 相続人の確認:法定相続人を戸籍謄本で確認
  3. 分配方針の決定:誰に何を相続させるか決定
  4. 遺言書の作成:自筆証書または公正証書で作成
  5. 保管:法務局保管制度または公証役場で保管

よくある質問(FAQ)

Q. 遺言書は何歳から作成すべきですか?

不動産を所有した時点で作成を検討すべきです。年齢に関係なく、予期せぬ事態に備えることが重要です。

Q. 遺言書は何度でも書き直せますか?

はい。日付の新しい遺言書が優先されるため、状況の変化に応じて何度でも更新可能です。

Q. 公正証書遺言の作成費用はどのくらいですか?

財産の価額に応じた公証人手数料が必要です。不動産の評価額が5,000万円の場合、手数料は約2万9,000円程度です。

Q. 遺言書がなくても不動産相続はできますか?

可能ですが、法定相続人全員による遺産分割協議が必要となり、合意に至らない場合は家庭裁判所での調停・審判に発展するリスクがあります。

Daisuke Inazawa, President & CEO of INA&Associates Inc.

著者

代表取締役社長 / CEOINA&Associates株式会社

稲澤 大輔(いなざわ・だいすけ)は、INA&Associates株式会社の代表取締役社長(CEO)。大阪本店・東京営業所を拠点に、首都圏・近畿圏における不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントの三事業を統括する。

専門領域は、収益不動産の投資戦略立案、賃貸経営の収支最適化、超富裕層(UHNWI)・機関投資家向け不動産コンサルティング、およびクロスボーダー不動産投資。国内外の投資家に対し、データと長期視点に基づくアドバイザリーを提供している。

「企業の最も重要な資産は人財である」を経営理念に掲げ、人財投資カンパニーとして持続可能な企業価値の創造に取り組む。経営者として、変化の時代におけるリーダーシップのあり方と組織文化についても積極的に発信を続けている。

保有資格は11種:宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、行政書士、個人情報保護士、甲種防火管理者、競売不動産取扱主任者、マンション維持修繕技術者、貸金業務取扱主任者。

  • 宅地建物取引士
  • 公認不動産コンサルティングマスター
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
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  • 行政書士
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