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浜松町二丁目地区第一種市街地再開発事業の概要|WORLD TOWER RESIDENCEとみなと芸術センターを整理

浜松町二丁目地区第一種市街地再開発事業の計画概要、WORLD TOWER RESIDENCEの竣工状況、みなと芸術センターを含む全体計画、浜松町駅西口側の再編との関係を公式資料ベースで整理します。

最終更新: 約6分で読めます

浜松町二丁目地区第一種市街地再開発事業は、JR浜松町駅と都営地下鉄大門駅に近接する東京都港区浜松町二丁目で進められている市街地再開発事業です。対象区域は約0.7haで、従前は老朽建築物の集積、広場空間の不足、災害時の安全性や避難性の課題が指摘されていた街区でした。事業ではそれらの課題解消を前提に、住宅、業務、商業、文化機能を組み合わせた複合拠点へ更新する方針が採られています。

再開発は段階的に進んでおり、先行する高層棟「WORLD TOWER RESIDENCE」は地上46階・地下2階、高さ約185m、総戸数389戸の住宅主体施設として2024年11月に竣工しました。2025年3月から入居が始まっており、浜松町駅徒歩2分、大門駅直結という交通条件を備えた都心居住拠点として稼働段階に入っています。これに続いて中層棟の整備が進み、全体竣工は2027年5月、港区立みなと芸術センター「m~m」の開館は2027年11月1日が予定されています。

施行者は浜松町二丁目地区市街地再開発組合で、参加組合員は世界貿易センタービルディング、鹿島建設、三井不動産レジデンシャル、三菱地所レジデンス、東京建物の5社です。都市計画決定は2017年、組合設立は2018年、2020年3月に権利変換計画認可、2021年3月に着工という流れで進行してきました。浜松町駅西口側の大規模更新の一角として、駅前の歩行環境や都市機能の再編と連動している点がこの計画の前提です。

WORLD TOWER RESIDENCEの外観
WORLD TOWER RESIDENCEの外観。出典: 三井不動産株式会社「WORLD TOWER RESIDENCE 完成」

計画概要

項目内容
事業名称浜松町二丁目地区第一種市街地再開発事業
所在地東京都港区浜松町二丁目
施行者浜松町二丁目地区市街地再開発組合
参加組合員世界貿易センタービルディング、鹿島建設、三井不動産レジデンシャル、三菱地所レジデンス、東京建物
設計・施工鹿島建設
区域面積約0.7ha
延べ面積約74,860㎡
高さ約185m
階数地上46階・地下2階
構造RC造主体、一部SRC造・S造・CFT造
主要用途住宅、事務所、店舗、文化施設
住宅戸数389戸
都市計画決定2017年
組合設立認可2018年
認可等2020年3月 権利変換計画認可
着工2021年3月
竣工第1期高層棟は2024年11月竣工、全体竣工は2027年5月予定
文化施設開館みなと芸術センター「m~m」2027年11月1日予定

計画の特徴

本事業の中心となるWORLD TOWER RESIDENCEは、浜松町駅西口側の駅近接地に立地する超高層住宅棟です。JR浜松町駅から徒歩2分、都営地下鉄大門駅と接続する交通条件を備え、東京モノレールの浜松町駅利用も視野に入るため、都心部の移動に加えて羽田空港方面へのアクセスにも優位性があります。住戸は1LDKから3LDK、専有面積は40.15㎡から148.21㎡まで設定されており、単身からファミリーまで複数の居住需要を想定した構成です。

施設構成は住宅単体ではなく、中層棟を含む複合開発として計画されています。中層棟には商業機能、業務機能「WTC annex」、文化機能が導入される計画で、駅前に不足していた滞在機能を補完する役割を担います。特に文化機能では、港区立みなと芸術センター「m~m」が3階から9階に整備され、約600席のプロセニアム劇場、約100席の可動式ホール、4室のスタジオを備える予定です。住宅、業務、商業、文化を同一街区内で積層することで、昼夜や平日休日で利用主体が入れ替わる複合的な街区運用が想定されています。

また、再開発の意義は建物更新だけにとどまりません。従前課題だった防災性やオープンスペース不足に対し、敷地の再編と高度利用によって街区としての安全性と回遊性を高める計画です。駅前結節点としての性格が強い立地であるため、単なる住宅供給ではなく、周辺街区や駅改札と連動した歩行環境の更新まで含めて評価する必要があります。公表資料で確認できる範囲では未公表の項目もありますが、計画の主軸が駅前複合拠点の形成に置かれている点は一貫しています。

周辺プロジェクト・エリアとの関係

浜松町二丁目地区は、隣接する浜松町駅西口開発計画と連続した位置にあり、世界貿易センタービル建替えを含む駅前再編の一角を構成しています。駅前広場、自由通路、改札動線、業務機能の再配置といった広域的な更新のなかで、本地区は住宅と文化機能を受け持つ街区として整理しやすい案件です。オフィス中心になりやすい駅前再開発群の中で、居住機能と公立文化施設が同居する点が役割の違いになっています。

歩行者ネットワークとの関係も重要です。公表資料では、2026年にJR・東京モノレール浜松町駅北口の新改札から本地区へフラットに接続する自由通路の完成が予定されており、南口側でも自由通路整備が進められています。これにより、駅改札から再開発街区、大門駅方面、周辺街区への移動が段階的に更新される見通しです。駅に近いという立地条件だけでなく、駅から街区までの接続経路自体が再編される点で、街区の価値は周辺インフラ整備と一体で形成されます。

周辺エリアを広く見ると、竹芝・芝浦方面ではBLUE FRONT SHIBAURAなどの大規模事業も進行しており、浜松町・竹芝・芝浦一帯では業務、住宅、商業、文化、ウォーターフロント利用が分担配置される構図が強まっています。浜松町二丁目地区はその中でも、駅前直結性の高い住宅供給と港区立文化施設の導入を同時に担う街区です。周辺再開発全体の延床規模が大きいなかで、本地区は居住と来街目的の双方を支える機能を持つことで、エリア内の役割分担を補完しています。

INA短評

浜松町二丁目地区は、浜松町駅西口側の再編の中で、駅直結性の高い超高層住宅と港区立文化施設を同じ街区に組み込む点が特徴です。評価の焦点は高層棟の竣工だけでなく、2027年5月の全体竣工と同年11月のみなと芸術センター開館まで含めた街区完成後の使われ方にあります。

引用・参考資料

Daisuke Inazawa, President & CEO of INA&Associates Inc.

著者

代表取締役社長 / CEOINA&Associates株式会社

INA&Associates株式会社 代表取締役社長。首都圏・近畿圏を中心に不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントを統括。収益不動産投資戦略と超富裕層向け不動産コンサルティングを専門領域とする。

稲澤 大輔(いなざわ・だいすけ)は、INA&Associates株式会社の代表取締役社長(CEO)。大阪本店・東京営業所を拠点に、首都圏・近畿圏における不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントの三事業を統括する。

専門領域は、収益不動産の投資戦略立案、賃貸経営の収支最適化、超富裕層(UHNWI)・機関投資家向け不動産コンサルティング、およびクロスボーダー不動産投資。国内外の投資家に対し、データと長期視点に基づくアドバイザリーを提供している。

「企業の最も重要な資産は人財である」を経営理念に掲げ、人財投資カンパニーとして持続可能な企業価値の創造に取り組む。経営者として、変化の時代におけるリーダーシップのあり方と組織文化についても積極的に発信を続けている。

合格・取得資格は11種:宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、行政書士、個人情報保護士、甲種防火管理者、競売不動産取扱主任者、マンション維持修繕技術者、貸金業務取扱主任者。

  • 宅地建物取引士
  • 公認不動産コンサルティングマスター
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 行政書士
  • 個人情報保護士
  • 甲種防火管理者
  • 競売不動産取扱主任者
  • マンション維持修繕技術者
  • 貸金業務取扱主任者