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マンションを相続した場合の手続きと税金|相続税・登録免許税・費用を徹底解説

マンション相続の流れ・遺言書の種類・遺産分割4方法・相続税の計算式・基礎控除を解説。10ヶ月以内の申告期限と登記義務化への対応ポイントも網羅。

最終更新: 約4分で読めます

分譲マンションの相続は、預貯金と異なり分割が難しく、不動産相続の中でも特にトラブルが発生しやすい遺産です。マンション相続では、遺言書の確認・相続人の確定・税務申告・相続登記という一連の手続きを10ヶ月以内に完了させる必要があります。この記事では手続きの流れ・税金の計算式・費用・注意点を投資家・オーナー向けに解説します。

マンション相続の手続きの流れ

マンション相続は以下の5ステップで進めます。

①遺言書の確認

遺言書には3種類あり、開封方法が異なります。

種類特徴開封方法
公正証書遺言公証人が作成。改ざんリスクなしそのまま開封可
自筆証書遺言本人が手書き。真正性の確認が必要家庭裁判所での検認が必要
秘密証書遺言内容は秘密にして存在のみ公証家庭裁判所での検認が必要

自筆証書遺言・秘密証書遺言は勝手に開封すると無効になるため注意が必要です。

②相続人・相続財産の確定と遺産分割

マンションの遺産分割には4つの方法があります。

  • 現物分割:一人がマンション、別の人が預貯金など、遺産ごとに分割。最もシンプル。
  • 代償分割:一人がマンションを相続し、他の相続人に相当額の現金を支払う。トラブルが起きにくい。
  • 換価分割:マンションを売却して売却益を分配。不動産活用の予定がない場合に有効。
  • 共有分割:複数人で共有所有。売却・活用時に全員の同意が必要で最も揉めやすい。

③遺産分割協議書の作成

相続人全員の合意を得た後に「遺産分割協議書」を作成します。全員の実印・署名が必要で、相続登記時には印鑑証明書の提出も求められます。

④相続税の申告・納付

相続開始から10ヶ月以内に相続税を申告・納付します。遅れると延滞税が発生します。相続税の納付は原則現金です。

⑤相続登記(名義変更)

相続内容が決まったら法務局で相続登記(名義変更)を申請します。2024年4月より相続登記の申請が義務化(3年以内)され、正当な理由なく申請しない場合は10万円以下の過料が科されます。早めの対応が不可欠です。

マンション相続でかかる税金

登録免許税

所有権移転登記の際に発生します。

登録免許税 = 固定資産評価額 × 0.4%

固定資産評価額は「固定資産評価証明書」で確認できます(都税事務所・市区町村役場で取得可)。

相続税

相続税は以下の式で計算されます。

相続税 =(相続財産の時価評価額 − 控除額)÷ 法定相続分 × 税率

基礎控除

基礎控除額 = 3,000万円 + 法定相続人の数 × 600万円

財産の合計額が基礎控除額以下であれば相続税は非課税です。超えた場合でも、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例など追加控除が適用できるケースがあります。

相続手続きにかかる費用

費用項目目安金額
役所での書類取得手数料5,000円〜2万円程度
司法書士への登記依頼費用10〜20万円程度(以上の場合も)
相続税申告(税理士費用)遺産総額の0.5〜1%程度

よくある質問(FAQ)

Q. マンション相続の申告期限はいつですか?

相続開始を知った日から10ヶ月以内です。期限を過ぎると延滞税・加算税が発生するため、早めに税理士に相談することをおすすめします。

Q. 相続したマンションを賃貸に出すことはできますか?

相続登記(名義変更)を完了させた上で可能です。賃料収入が発生する場合は確定申告が必要です。

Q. 相続マンションの評価額はどう計算されますか?

相続税評価額は路線価(または倍率方式)で計算された評価額を使用します。市場価格より低くなることが多いです。賃貸中のマンションはさらに評価額が下がる場合があります。

Q. 相続放棄はできますか?

相続開始を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所に申請することで放棄できます。債務(ローン残債等)がある場合は放棄を検討することもあります。

Q. 相続登記の義務化はいつからですか?

2024年4月1日より義務化されました。相続を知った日から3年以内に登記しない場合、10万円以下の過料が科されます。2024年4月以前に発生した相続も対象です。

Daisuke Inazawa, President & CEO of INA&Associates Inc.

著者

代表取締役社長 / CEOINA&Associates株式会社

INA&Associates株式会社 代表取締役社長。首都圏・近畿圏を中心に不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントを統括。収益不動産投資戦略と超富裕層向け不動産コンサルティングを専門領域とする。

稲澤 大輔(いなざわ・だいすけ)は、INA&Associates株式会社の代表取締役社長(CEO)。大阪本店・東京営業所を拠点に、首都圏・近畿圏における不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントの三事業を統括する。

専門領域は、収益不動産の投資戦略立案、賃貸経営の収支最適化、超富裕層(UHNWI)・機関投資家向け不動産コンサルティング、およびクロスボーダー不動産投資。国内外の投資家に対し、データと長期視点に基づくアドバイザリーを提供している。

「企業の最も重要な資産は人財である」を経営理念に掲げ、人財投資カンパニーとして持続可能な企業価値の創造に取り組む。経営者として、変化の時代におけるリーダーシップのあり方と組織文化についても積極的に発信を続けている。

合格・取得資格は11種:宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、行政書士、個人情報保護士、甲種防火管理者、競売不動産取扱主任者、マンション維持修繕技術者、貸金業務取扱主任者。

  • 宅地建物取引士
  • 公認不動産コンサルティングマスター
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 行政書士
  • 個人情報保護士
  • 甲種防火管理者
  • 競売不動産取扱主任者
  • マンション維持修繕技術者
  • 貸金業務取扱主任者