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COLUMN

賃貸物件の退去費用とは?相場・内訳・トラブル回避の方法を徹底解説

賃貸物件の退去費用の相場・内訳・原状回復義務を解説。高額請求を防ぐポイントやトラブル回避の方法を紹介します。引っ越し前に必ず確認を。

最終更新: 約4分で読めます

引っ越しの際は新居の初期費用だけでなく、現在の賃貸物件からの退去費用も考慮しなければなりません。退去費用の仕組みや相場を理解しておけば、不当な請求を防ぎ、スムーズな退去が実現できます。

賃貸物件の退去費用とは何か?

退去費用とは、賃貸物件を退去する際に原状回復のために支払う費用のことです。具体的には設備の修繕費用ハウスクリーニング費用に充てられます。

原状回復義務とは?

原状回復とは、退去時に入居前の状態に戻す義務のことです。ただし、通常損耗や経年劣化による傷・汚れは入居者の負担対象外です。冷蔵庫裏の電気ヤケなどは通常損耗に該当します。一方、故意・過失による損傷(結露放置によるカビ、設備の誤使用による破損など)は入居者負担となります。

ハウスクリーニング費用

退去後のキッチン・トイレ・浴室など水回りを含む専門清掃の費用です。どれだけ綺麗に使っていても、次の入居者のために専門業者による清掃は必要です。

退去費用の相場はどのくらい?

退去費用は部屋の広さや間取りによって異なります。以下が一般的な目安です。

間取りハウスクリーニング代の相場
ワンルーム・1K15,000〜30,000円
1DK・1LDK20,000〜40,000円
2DK・2LDK30,000〜50,000円
3DK・3LDK50,000〜80,000円

修繕費を含めた平均退去費用は、ワンルーム〜1LDKで約50,000円、2K〜2LDKで約80,000円、3DK以上で約90,000円です。

退去費用はどのように決まるのか?

退去費用は主に設備の耐用年数特約の有無で決まります。

耐用年数による減額の仕組み

クロス(壁紙)の耐用年数は6年です。新築入居から3年後に退去する場合、壁紙の価値は半減しているため、張り替え費用6万円のうち入居者の負担は3万円となります。このように、居住年数が長いほど負担額は少なくなります。

特約による例外

契約書に「室内喫煙時は壁・天井の張り替え費用を全額負担」などの特約がある場合は、耐用年数に関わらず入居者が全額負担となることがあります。契約時に特約内容を必ず確認しましょう。

入居者が負担する費用・しなくてよい費用とは?

入居者負担となるのは以下のケースです。

  • 家具の移動・設置時にできた傷
  • 掃除を怠ったことによる油汚れ・カビ
  • ふすま・障子の破れ
  • 水漏れの放置による損害
  • DIYで原状回復できなくなった壁・床

入居者負担不要のケースは以下のとおりです。

  • 画鋲程度の壁の穴
  • 家具・家電の設置跡(床のへこみ)
  • テレビ・冷蔵庫による電気ヤケ
  • 日照による壁・床の日焼け
  • エアコン内部の清掃

高額な退去費用を請求されたらどうする?

不当に高い退去費用を請求された場合は、以下の手順で対処しましょう。

  1. 国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」で該当事例を確認
  2. 大家さんまたは管理会社に費用の内訳説明を求める
  3. 納得できない場合は消費者ホットライン(188)や公益財団日本賃貸住宅管理協会に相談

退去費用を抑えるためのポイントとは?

日頃からの心がけで退去費用を最小限に抑えることが可能です。

  • 入居時に傷・汚れの写真を撮影して記録しておく
  • 定期的に水回りの清掃を行い、カビの発生を防ぐ
  • 壁に穴を開ける際はピン程度にとどめる
  • ペットを飼う場合は床・壁の保護を徹底する
  • 退去前に自分でできる範囲の清掃を行う

よくある質問(FAQ)

敷金は退去時に返ってきますか?

退去費用が敷金の範囲内であれば、差額が返還されます。ただし、ハウスクリーニング代は差し引かれることが一般的なため、全額返還されるケースは稀です。

退去費用の支払いはいつですか?

一般的に退去後1〜2ヶ月以内に精算されます。敷金から差し引かれる場合は、差額が返還または追加請求されます。

原状回復を自分で行っても良いですか?

契約書に「業者に依頼する」旨の記載がある場合は、自力での原状回復は契約違反になる可能性があります。簡単な清掃は問題ありませんが、無理な修繕は避けましょう。

10年以上住んだ場合の退去費用は安くなりますか?

はい。設備の耐用年数を超えていれば残存価値は1円となるため、通常使用であれば修繕費の負担は最小限になります。

Daisuke Inazawa, President & CEO of INA&Associates Inc.

著者

代表取締役社長 / CEOINA&Associates株式会社

INA&Associates株式会社 代表取締役社長。首都圏・近畿圏を中心に不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントを統括。収益不動産投資戦略と超富裕層向け不動産コンサルティングを専門領域とする。

稲澤 大輔(いなざわ・だいすけ)は、INA&Associates株式会社の代表取締役社長(CEO)。大阪本店・東京営業所を拠点に、首都圏・近畿圏における不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントの三事業を統括する。

専門領域は、収益不動産の投資戦略立案、賃貸経営の収支最適化、超富裕層(UHNWI)・機関投資家向け不動産コンサルティング、およびクロスボーダー不動産投資。国内外の投資家に対し、データと長期視点に基づくアドバイザリーを提供している。

「企業の最も重要な資産は人財である」を経営理念に掲げ、人財投資カンパニーとして持続可能な企業価値の創造に取り組む。経営者として、変化の時代におけるリーダーシップのあり方と組織文化についても積極的に発信を続けている。

合格・取得資格は11種:宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、行政書士、個人情報保護士、甲種防火管理者、競売不動産取扱主任者、マンション維持修繕技術者、貸金業務取扱主任者。

  • 宅地建物取引士
  • 公認不動産コンサルティングマスター
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 行政書士
  • 個人情報保護士
  • 甲種防火管理者
  • 競売不動産取扱主任者
  • マンション維持修繕技術者
  • 貸金業務取扱主任者