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COLUMN

賃貸物件の内装工事で入居率を上げるには?費用・期間・業者選びのポイントを解説

賃貸物件の内装工事で入居率を高める方法を解説。クロス・フローリング・間取り変更の費用相場、耐用年数と減価償却、ABC工事区分、リフォーム業者の選び方まで網羅。

最終更新: 約5分で読めます

賃貸物件の内装は築年数が長くなるにつれて古くなり、入居者のニーズと合わなくなると入居率が低下します。本記事では、内装工事の費用・期間・業者選びのポイントを詳しく解説します。

なぜ賃貸物件の内装工事が必要なのか?

内装工事が必要とされる理由は「設備の傷み補修」と「入居者ニーズへの対応」の2つです。

賃貸物件の傷みを補修するため

小さな傷みでも放置すると大規模な工事が必要になり、高額な費用がかかります。発見したら早めに内装工事を行うことが賃貸経営の基本です。新規入居者の獲得にも内装工事は効果的です。

入居者のニーズに合わせるため

間取りや内装のトレンドは時代と共に変化します。現代の主流は1LDKで、デザイン性にこだわった物件が人気です。内装に差がなければ家賃や立地で比較され、値下げ競争に巻き込まれます。デザイン性を高め、他物件との差別化を図りましょう。

内装工事の「耐用年数」と減価償却はどう関係するのか?

内装工事費は減価償却資産として計上できます。正しい会計処理を理解しておきましょう。

耐用年数とは?

耐用年数とは、減価償却資産の一般的な使用可能期間を示したものです。この年数に応じて毎年経費として計上する会計処理が「減価償却」です。

減価償却で気をつけたいこと

内装工事は「改修工事」と「原状回復工事」の2種類に分かれます。

  • 改修工事:資産価値を向上させる工事。資本的支出は「固定資産」、修繕費は「必要経費」として計上
  • 原状回復工事:元の状態に戻す工事。基本的に「修繕費」として必要経費に計上

判断に迷う場合、対象金額が60万円未満、または取得価格の約10%以下なら必要経費として計上可能です。

入居率を上げるための間取りの決め方とは?

内装工事で間取りを変更する際のポイントを解説します。

ターゲット層から決める

単身者向けなら25㎡以上のワンルームが人気です。コロナ禍以降はデザイン性を重視する単身者も増えています。家族世帯には対面式キッチンのある2LDKが人気です。

立地から決める

駅近なら通勤・通学に便利な単身者向け、郊外なら家族世帯向けの間取りが適しています。

人気の間取り例

  • スムーズな家事動線:玄関からキッチン、洗濯機から物干し場までの動線を短くする
  • 浴室とトイレの分離:一体型は敬遠される傾向にあり、分離工事は水回り設備投資として優先度が高い
  • 充実した収納スペース:適切な場所に適量の収納があることが重要

内装工事の費用相場と期間はどのくらいか?

クロス(壁紙)張り替え

寿命は5~10年が目安です。6畳ワンルームで5~10万円程度、作業は1日で完了します。

クロスの種類単価(1㎡あたり)特徴
量産用クロス650~1,200円安価で幅広く使用
1000番台クロス1,000~1,700円デザイン豊富、高機能

フローリング・畳

フローリングの寿命は10~15年、畳は10~20年です。

  • 張り替え工法:9~18万円(6畳)。下地の状態も確認可能
  • 重ね張り工法:6~14万円(6畳)。工期短縮・コスト削減に有効
  • 畳の新調:7~20万円。表替えなら3~12万円

リフォーム期間の目安

一般的な内装リフォームは約1~3週間です。退去日がわかった時点ですぐに準備を始め、工事期間を短縮しましょう。

内装工事のABC区分とは何か?

ABC区分とは、工事内容ごとに費用負担者と施工業者の指定権限を区分したものです。

区分対象工事業者指定費用負担
A工事共用部(エレベーター、消防設備等)貸主貸主
B工事テナント内で建物に影響する工事貸主借主
C工事専有部の内装・配線等借主借主

リフォーム業者を選ぶ際に押さえるべきポイントとは?

予算を決めておく

リフォームの目的を明確にし、優先順位と予算を決めて計画的に進めましょう。

アパート・マンションリフォームが得意な業者を選ぶ

賃貸物件のリフォーム実績が豊富な業者を選ぶことで、入居者ニーズに合った提案を受けられます。

複数社から見積もりを取る

同じ内容でも業者によって見積もり金額は異なります。極端に安い見積もりには追加工事のリスクがないか確認しましょう。

現地調査の丁寧さを確認する

適当な調査では修理箇所の見落としや後からの追加工事が発生する可能性があります。

よくある質問(FAQ)

内装工事で最も費用対効果が高いのはどの工事ですか?

クロスの張り替えは比較的安価で部屋の印象が大きく変わるため、費用対効果が最も高い工事のひとつです。

入居者がいる状態で内装工事はできますか?

クロスやフローリングの張り替え、水回りの交換は退去後に行うのが一般的です。共用部の工事は入居者在住中でも可能です。

フルリノベーションの費用はどのくらいですか?

間取り変更を含むフルリノベーションは、ワンルームで200~400万円、ファミリータイプで400~800万円が目安です。

内装工事の減価償却期間はどのくらいですか?

建物と一体の内装は建物の耐用年数に準じます。設備系は個別の耐用年数が適用されるため、管理会社や税理士に確認しましょう。

Daisuke Inazawa, President & CEO of INA&Associates Inc.

著者

代表取締役社長 / CEOINA&Associates株式会社

INA&Associates株式会社 代表取締役社長。首都圏・近畿圏を中心に不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントを統括。収益不動産投資戦略と超富裕層向け不動産コンサルティングを専門領域とする。

稲澤 大輔(いなざわ・だいすけ)は、INA&Associates株式会社の代表取締役社長(CEO)。大阪本店・東京営業所を拠点に、首都圏・近畿圏における不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントの三事業を統括する。

専門領域は、収益不動産の投資戦略立案、賃貸経営の収支最適化、超富裕層(UHNWI)・機関投資家向け不動産コンサルティング、およびクロスボーダー不動産投資。国内外の投資家に対し、データと長期視点に基づくアドバイザリーを提供している。

「企業の最も重要な資産は人財である」を経営理念に掲げ、人財投資カンパニーとして持続可能な企業価値の創造に取り組む。経営者として、変化の時代におけるリーダーシップのあり方と組織文化についても積極的に発信を続けている。

合格・取得資格は11種:宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、行政書士、個人情報保護士、甲種防火管理者、競売不動産取扱主任者、マンション維持修繕技術者、貸金業務取扱主任者。

  • 宅地建物取引士
  • 公認不動産コンサルティングマスター
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 行政書士
  • 個人情報保護士
  • 甲種防火管理者
  • 競売不動産取扱主任者
  • マンション維持修繕技術者
  • 貸金業務取扱主任者