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賃貸物件の追い焚き工事ガイド|後付け費用相場・メリット・業者選びのポイントを徹底解説

賃貸物件で追い焚き機能を後付けする費用相場は20万〜100万円。メリット・デメリット、工事内容、信頼できる業者の選び方まで解説。空室対策や入居者満足度向上にお役立てください。

最終更新: 約8分で読めます

お風呂のお湯を再び沸かせる追い焚き機能は、賃貸物件の中でも人気のある設備のひとつです。導入することで空室対策への効果が期待できますが、既存物件に後付けする場合の費用が気になるところでしょう。

本記事では、賃貸物件で追い焚き機能を後付けする際の費用相場・メリット・デメリット・注意点を網羅的にご紹介します。コストを抑える方法や信頼できる施工業者を選ぶポイントもお伝えするので、追い焚き工事を検討中の方はぜひ最後までご覧ください。

追い焚き機能の仕組みとは?循環方式の種類を解説

追い焚き機能とは、浴槽内の冷めたお湯を給湯器で再加熱し、配管を通じて浴槽に戻す仕組みです。工事を検討する前に、まずは循環方式の違いを理解しておきましょう。

自然循環式(2つ穴タイプ)

浴槽に上下2つの穴があり、下の穴から冷水を吸い込み、温めたお湯を上の穴から排出します。温かいお湯は上に、冷たい水は下に溜まる性質を利用した方式です。ただし、浴槽上部だけが熱くなりやすく、湯垢も溜まりやすいため、現在は減少傾向にあります。

ポンプ循環式(1つ穴タイプ)

浴槽の穴は1つですが、内部に吸入用と吐出用の2本の配管があります。強制的にお湯を循環させるため温度ムラが出にくく、現在の主流となっています。

オート機能とフルオート機能の違い

オート機能はお湯張り・追い焚き・保温を自動で行い、フルオート機能はさらに自動足し湯や配管洗浄が加わります。両者の価格差は1万〜5万円程度なので、予算と入居者ニーズに合わせて選ぶとよいでしょう。

追い焚き機能を後付けするメリットとは?

追い焚き機能の導入は、入居者の利便性向上だけでなくオーナーにとっても空室対策や家賃アップにつながります。主なメリットを見ていきましょう。

好きなタイミングで入浴できる

複数人で暮らす場合、帰宅時間によって入浴タイミングが異なります。追い焚き機能があれば冷めたお湯をすぐに温め直せるため、時間を気にせず快適に入浴できます。

水道代・ガス代の節約につながる

新しくお湯を入れ替えるより、ぬるま湯を追い焚きする方がガス代・水道代ともに節約できます。特にプロパンガスの物件では節約効果が大きくなります。

自動お湯張りで手間を削減

栓を閉めてボタンを押すだけで、設定温度・湯量でお湯張りが完了します。溢れないか確認する手間がなくなり、入居者の生活利便性が向上します。

浴室スペースを圧迫しない

追い焚き機能は給湯器が屋外に設置されるため、浴室内にスペースを取りません。簡易追い焚き機のように場所を取る心配がないのもメリットです。

追い焚き機能を後付けするデメリットとは?

メリットが多い追い焚き機能ですが、導入前に把握しておくべきデメリットもあります。

後付け費用が高額になる場合がある

追い焚き機能の後付け費用は20万〜60万円が目安です。全室に導入する場合は総額が大きくなるため、費用対効果を十分に検討しましょう。

配管の定期メンテナンスが必要

配管内に水垢や雑菌が蓄積しやすいため、月1回程度の風呂釜洗浄が推奨されます。入居者への周知も欠かせません。

一部の入浴剤が使用不可

酸性・硫黄系・バスソルト系の入浴剤は配管や金属を腐食させる恐れがあります。使用を控えるよう入居者に案内しましょう。

追い焚き機能だけで入居率向上とは限らない

追い焚き付き物件は家賃が高くなる傾向があり、入居者ニーズと合致しなければ逆効果になることもあります。ターゲット層をしっかり把握した上で導入を判断してください。

追い焚き機能が喜ばれる入居者層とは?

追い焚き機能の効果を最大化するには、入居者層とのマッチングが重要です。

  • 入浴時間が異なる夫婦・カップル:時間差があっても温かいお風呂に入れる
  • 3人以上のファミリー:全員が快適な温度で入浴できる
  • 長風呂派の入居者:保温機能で常に適温をキープ
  • 1日2回以上入浴する人:お湯の入れ替え不要で水道代を大幅節約

追い焚き・お湯入れ替え・足し湯のコスト比較

お風呂を温める方法ごとのコストを比較すると、追い焚きが最もコストパフォーマンスに優れています。

方法ガス代(目安)水道代(目安)
追い焚き約159円0円
お湯の入れ替え約169円約48円
足し湯約160円約12〜24円

※2022年東京都プロパンガス料金相場を基に算出。エコキュート利用の場合は足し湯の方が効率的なので注意してください。

賃貸物件の追い焚き後付け工事の種類と費用相場

後付け工事は物件の状態によって内容・費用が異なります。代表的な3パターンを紹介します。

パターン1:給湯器のみ交換

既存の配管と穴が利用できる場合は、追い焚き対応の給湯器に交換するだけで済みます。

  • 費用目安:20万〜40万円
  • 工期:半日〜1日

パターン2:配管工事+給湯器交換

浴槽への穴あけやコア抜き(外壁への穴あけ)、配管新設が必要な場合です。

  • 費用目安:30万〜60万円
  • 工期:1日程度

パターン3:ユニットバスごと交換

浴槽単体の交換が難しい場合、ユニットバス全体の交換が必要になります。

  • 費用目安:80万〜100万円
  • 工期:5〜7日

事前に専門業者へ調査を依頼し、自物件に最適な工事内容と費用を確認しましょう。

追い焚き後付け工事の注意点

工事を進める際に押さえておくべき注意点をまとめます。

物件によっては後付けできない場合がある

給湯器の設置場所や配管ルートの制約で後付けできないケースもあります。その場合は簡易追い焚き機の活用や浴室全面リフォームを検討しましょう。

入居者への事前告知が必須

穴あけ工事や配管工事では大きな騒音・振動が発生します。工事日程と内容を事前に入居者へ周知し、早朝・夜間の工事は避けるよう業者にも伝えてください。

信頼できる施工業者を選ぶ5つのポイント

業者選びは工事の成否を左右します。以下のポイントを必ずチェックしましょう。

  1. 複数業者を比較する:必ず相見積もりを取り、費用・工事内容・保証を比較
  2. 有資格者の在籍を確認:ガス管・電気配線の工事には専門資格が必要
  3. 担当者の対応品質:質問への回答が丁寧かつスピーディーか
  4. 保証・アフターフォロー:工事後のトラブル対応体制を確認
  5. 見積もりの明確さ:「一式」表記ではなく、機種名・号数・工事範囲が明記されているか

費用を抑えたい場合は簡易追い焚き機も選択肢

数十万円の工事費用が捻出できない場合、簡易追い焚き機なら工事不要で導入可能です。

  • 保温タイプ:お湯の温度を一定時間キープ。一人暮らし向け物件に最適
  • 加熱タイプ:冷めたお湯を再加熱。ファミリー向け物件におすすめ

安全面では漏電防止機能・空焚き防止機能が備わった製品を選びましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 追い焚き機能の後付けにはいくらかかりますか?

給湯器のみの交換で20万〜40万円、配管工事を含む場合は30万〜60万円、ユニットバスごと交換する場合は80万〜100万円が相場です。

Q. 賃貸物件でも追い焚き機能を後付けできますか?

多くの賃貸物件で後付けは可能ですが、給湯器の設置場所や配管ルートの制約で工事ができないケースもあります。事前に専門業者の現地調査を受けてください。

Q. 追い焚きと足し湯、どちらがお得ですか?

ガス給湯器の場合は追い焚きの方がガス代・水道代ともにお得です。ただし、エコキュートを利用している場合は足し湯の方が効率的です。

Q. 追い焚き機能を付けると家賃はどのくらい上げられますか?

エリアや物件条件により異なりますが、追い焚き機能付きの物件は付いていない物件と比べて月額5,000円〜1万円程度高く設定できる傾向があります。

Q. 簡易追い焚き機とは何ですか?

工事不要で浴槽に入れるだけでお湯を保温・加熱できる機器です。保温タイプと加熱タイプがあり、費用を抑えて導入できます。

Daisuke Inazawa, President & CEO of INA&Associates Inc.

著者

代表取締役社長 / CEOINA&Associates株式会社

INA&Associates株式会社 代表取締役社長。首都圏・近畿圏を中心に不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントを統括。収益不動産投資戦略と超富裕層向け不動産コンサルティングを専門領域とする。

稲澤 大輔(いなざわ・だいすけ)は、INA&Associates株式会社の代表取締役社長(CEO)。大阪本店・東京営業所を拠点に、首都圏・近畿圏における不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントの三事業を統括する。

専門領域は、収益不動産の投資戦略立案、賃貸経営の収支最適化、超富裕層(UHNWI)・機関投資家向け不動産コンサルティング、およびクロスボーダー不動産投資。国内外の投資家に対し、データと長期視点に基づくアドバイザリーを提供している。

「企業の最も重要な資産は人財である」を経営理念に掲げ、人財投資カンパニーとして持続可能な企業価値の創造に取り組む。経営者として、変化の時代におけるリーダーシップのあり方と組織文化についても積極的に発信を続けている。

合格・取得資格は11種:宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、行政書士、個人情報保護士、甲種防火管理者、競売不動産取扱主任者、マンション維持修繕技術者、貸金業務取扱主任者。

  • 宅地建物取引士
  • 公認不動産コンサルティングマスター
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 行政書士
  • 個人情報保護士
  • 甲種防火管理者
  • 競売不動産取扱主任者
  • マンション維持修繕技術者
  • 貸金業務取扱主任者