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マンションの防火扉とは?設置基準・種類・点検義務を詳しく解説

マンションの防火扉の設置基準や種類、法定点検の内容を解説。防火区画の考え方や常時閉鎖型・随時閉鎖型の違いも紹介します。

最終更新: 約39分で読めます

マンションやビル、ホテルや学校などの大きな建物の場合、防火設備の1つである防火扉を見かけたことはありませんか?
防火扉は、火災を広めないために必要な設備ですが、マンションにおける設置基準や点検内容などを知らない方もいるでしょう。
そこで今回は、マンションに設置する防火扉の特徴や基準、点検の必要性などについて解説していきます。
マンションの防火扉について知りたい方は、参考にしてみてください。

防火扉とは?

防火扉は、防災機能を備えた扉のことです。
主に火災発生時の被害拡大防止、延焼防止などを目的に設置されています。

ここでは、防火扉の特徴や防火区画、扉の種類について解説します。

防火扉の特徴

防火扉は、防災性能を持つ扉のことです。
防火扉・防火ドアという呼び名は通称であり、建築基準法では「防火戸」と呼ばれています。

防火扉は2000年の建築基準法改正により、防火設備と特定防火設備というものに分けられました。
防火設備に該当するのは、今まで乙種防火戸になっていたものです。

外壁の開口部や防火区画の一部に使用されていた、網入りガラスや袖壁などの設備であり、主に隣接した建物からの延焼リスクを回避するために設置されています。
さらに、20分以上炎を通さないという特徴があるものが該当します。
もう一方の特定防火設備は、今まで甲種防火戸になっていたものです。

防火壁や防火区画の開口部、外壁、避難階段の出入り口などに使用されている防火扉・防火シャッターなどが該当します。
特定防火設備は、1時間遮炎時間を持っているのが大きな特徴です。

防火区画は4つに分かれる

防火区画に関しては、面積区画・高層区画・竪穴区画・異種用途区画の4つに分かれます(建築基準法施行令第112条。同条は面積区画を第1項、高層区画を第7項から第10項、竪穴区画を第11項から第15項、異種用途区画を第18項に置いています)。

・面積区画
面積区画の対象になるのは、準耐火建築物、主要構造が耐火構造となっている建築物が対象です。
壁と床は耐火構造、開口部は特定防火設備にしておかなければなりません。
大規模な火災拡大を防ぐことを目的に、一定の面積で分けた区画を面積区画と呼びます。
耐火建築物なら1,500㎡以内の区画になります。

・高層区画
高層区画の対象になるのは、建築物の11階以上の部分で、各階の床面積の合計が100㎡を超えるものです(施行令第112条第7項)。
高層区画は、はしご車での消火がしにくいことから火災が起こった時にデメリットに感じるかもしれません。
そのためにも、火災拡大を抑える区画となっているのです。
床と壁には耐火構造、開口部には建築基準法第2条第9号の2ロに規定する防火設備(遮炎20分)が必要です。特定防火設備(遮炎1時間)が求められるのは、壁・天井の仕上げと下地を準不燃材料または不燃材料とすることで区画面積を200㎡・500㎡まで緩和する場合です(同条第8項・第9項)。

・竪穴区画
竪穴区画の対象になるのは、階段や吹き抜けから縦に向かって延焼しないように防ぐ区画です。
階段やエレベーター、吹き抜けなどが当てはまります。
地下または3階以上の階に居室を設けている建物が適用となります。
主要構造部分は準耐火構造以上となり、壁と床は45分の準耐火構造、開口部は遮炎性能を設けている防火設備が必須です。

・異種用途区画
異種用途区画の対象になるのは、一定の規模以上の共同住宅、集会場、駐車場などです。
建物の一部が建築基準法27条に当てはまる建築物が対象であり、共同住宅の中に飲食店などが入っている場合が該当となります。
ただし、同一事業者が管理するなど、決められた条件を満たしている場合は緩和されます。
基本的な異種用途区画は、壁と床が1時間の準耐火構造であり、開口部は遮炎性能を持った特定防火設備でなければなりません。

常時閉鎖式・随時閉鎖式の違い

常時閉鎖式は、通常時は閉まっている防火扉のことです。
ドアクローザーの設置により、通行する際に扉を開けても手を放してしまえば自動的に扉が閉まります。
大きさは、3㎡以内という制限も定められています。
一方の随時閉鎖式では、通常時開放されている防火扉のことです。

煙や熱を感知すると、扉が閉まって燃え広がらないようにする仕組みです。
随時閉鎖式の防火扉にはサイズの制限はないものの、避難通路に置く時は一部をくぐり戸にしなければなりません。

防火扉の特徴は?

そもそも、防火扉とはどのような条件や決まりがあるのでしょうか?
防火扉という名前が付いていることからもわかるように、性能として注目したいポイントは遮炎時間です。
遮炎時間は保有遮炎時間と呼ばれる場合もあり、炎を遮る時間がどれくらい継続するかを意味しています。

特定防火設備(旧甲種防火戸)における防火扉

そもそも防火扉は、防火区画ごとに設置する種類が異なります。
特定防火設備の場合は、面積の区画・一部高層区画・異種用途区画の開口部へ設置されます。
一部高層区画に関しては一定の条件を満たす200㎡以内、もしくは500㎡以内の区画です。
特定防火設備の場合は、遮炎が1時間継続する性能を持つ扉となります。
この扉は、火災が屋内で発生した際に延焼を防ぐ役割を持ち、防火区画における開口部に置かれます。
特定防火設備の防火扉ですが、常時閉鎖式、または火災などの急激な温度変化、煙などの感知や温度の上昇によって、自動的に閉鎖される必要あります。
非常用エレベーター、乗車ロビー、避難階段の出入り口、異業種用途区画など、特に安全性を加味しなくてはいけない場所には遮炎性能も加えると安心です。

この特定防火設備の防火扉では、扉両面における遮炎性能が60分であり、これを満たす材料と厚さにも関係があります。
鉄製の扉の場合、鉄板の厚さは1.5mm以上です。
鉄骨コンクリートや鉄筋コンクリート製では35mm以上となります。

防火設備(旧乙種防火戸)における防火扉

続いて、防火設備(旧乙種防火戸)についても見ていきましょう。
防火設備(旧乙種防火戸)は、火災が起きてしまった時に炎の拡大を抑える設備です。

国土交通大臣認定を受けたものや、告示に規定されているものがあります。
基本的に閉鎖状態になっていて、煙や人を感知することで有効に遮るものであり、遮炎は扉の片面で20分のものが該当します。

この防火設備の防火扉は、一部の高層区画、竪穴区画に設置されることが多いです。
竪穴区画は、主要な構造部が準耐火構造以上、地下もしくは3階以上に部屋があるメゾネットタイプや階段、吹き抜けなどの部分が該当します。
一部の高層区画は、100㎡以内で区画された高層区画となります。

防火扉の設置基準を知ろう!

火災から守ってくれる防火扉ですが、これには設置基準があります。
どのような基準が決められているのでしょうか?

外壁部の設置基準

火災が周囲で起こった場合、延焼リスクがある外壁の開口部には両面20分耐えられる遮炎性能か、片面20分耐えられる準遮炎性能が必要です。
延焼リスクがある部分に当てはまるのは、隣地境界線、道路中央線から1階部分なら3m以下、2階なら5m以下の距離にある箇所です。
耐火建築物または準耐火建築物の外壁開口部の防火設備には、両面に20分耐えられる遮炎性能が求められます。
耐火建築物は熱に耐えられる構造となる建物のことで、火災が収まるまで耐えられる、もしくは建物の周辺で起こった火災に耐えられるのが条件です。
準耐火建築物は上記で説明した耐火建築物に該当しない建物ですが、火災による延焼を抑制できるものを言います。

面積区画の設置基準

防火扉の設置に関しては、面積でも関係してきます。
それは、一定以上の広さのある建物では、火災が起こると被害も大きくなるからです。
例えば、大規模な商業施設などが集中している地域で火災が起こった場合、大惨事になる可能性が非常に高いです。
このような地域で火災の被害を最小限にするためには、防火扉などの設備で区分分けすることが重要です。
また、建物の構造制限によって防火機能を高めるために都市計画が定められた「防火地域」や、防火地域と同様に火災を拡大させないことを目的にした「準防火地域」もあります。

これらは防火区画の異なる条件に合わせて設置しなければなりません。
面積区画の場合、建物の構造や広さによって違いがあり、耐火構造もしくは準耐火構造で延べ面積1,500㎡以上の建物なら原則として床面積1,500㎡以内ごとに防火扉を使って区切る必要があります。
11階建てなどの高層階の場合、消火活動や救助活動が困難になるため、これより狭い床面積で区切って防火扉を設置します。

避難階段・特別避難階段の設置基準

避難階段、特別避難階段は、火災発生時の避難経路になります。
避難階段は、地下2階以下、地上5階以上の階に通じる直通階段が該当します。
特別避難階段は、地下3階以下または地上15階以上のフロアに通じる直通階段のことです。
これらの階段は、通常の階段と比べて有事の際に渋滞する時間が長くなる傾向にあり、安全を確保するためにも防火設備で延焼を防がなければなりません。
そのため、避難階段の出入り口には、常時閉鎖式もしくは煙感知器と連動した自動閉鎖式の遮炎性能を兼ね備えた防火扉が必要です。

これにより、階段に煙や炎が入らないようにしつつ、安全に避難できるようにします。

マンションでよく問われる「100㎡」の正体(施行令112条7項〜10項)

マンションの防火扉を調べていると「100㎡」という数字に必ず突き当たります。これは建築基準法施行令第112条第7項が定める高層区画の面積で、条文は次のとおりです。

建築物の十一階以上の部分で、各階の床面積の合計が百平方メートルを超えるものは、第一項の規定にかかわらず、床面積の合計百平方メートル以内ごとに耐火構造の床若しくは壁又は法第二条第九号の二ロに規定する防火設備で区画しなければならない。(建築基準法施行令第112条第7項)

ここで押さえるべき点が2つあります。1つは「11階以上の部分」に限った規定だということ。10階建てのマンションにこの100㎡区画はかかりません。もう1つは、開口部に求められるのが特定防火設備(遮炎1時間)ではなく防火設備(遮炎20分)だという点です。面積区画の1,500㎡(同条第1項)が特定防火設備を要求するのとは、要求水準が異なります。

内装の仕様で200㎡・500㎡まで緩和される

条項区画面積条件開口部
令112条7項100㎡以内ごと11階以上の部分(原則)法2条9号の2ロの防火設備(20分)
令112条8項200㎡以内ごと壁(床面から1.2m以下を除く)および天井の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料とし、下地も準不燃材料で造る等の措置特定防火設備(60分)。特定防火設備以外で区画する場合は緩和されない
令112条9項500㎡以内ごと同じ部分の仕上げ・下地を不燃材料とする等の措置特定防火設備(60分)。同上

タワーマンションの住戸が100㎡で切られていない理由

ここまで読むと「タワーマンションの高層階は100㎡ごとに扉で仕切られているのか」という疑問が出ますが、実際にはそうなっていません。同条第10項に適用除外が置かれているためです。

前三項の規定は、階段室の部分若しくは昇降機の昇降路の部分(当該昇降機の乗降のための乗降ロビーの部分を含む。)、廊下その他避難の用に供する部分又は床面積の合計が二百平方メートル以内の共同住宅の住戸で、耐火構造の床若しくは壁又は特定防火設備(第七項の規定により区画すべき建築物にあつては、法第二条第九号の二ロに規定する防火設備)で区画されたものについては、適用しない。(建築基準法施行令第112条第10項)

つまり、床面積200㎡以内の住戸が耐火構造の床・壁と防火設備で区画されていれば、100㎡区画は適用されないという構造です。マンションの各住戸の玄関ドアが防火戸になっているのは、この適用除外を成立させるための区画の一部を担っているからにほかなりません。廊下や階段室が除外されているのも同じ理屈で、避難の用に供する部分をさらに扉で刻むことは避難動線を悪くするからです。

管理の現場でこれが効いてくるのは、住戸内をリフォームで拡げるようなケースです。2住戸をつないで200㎡を超えると、この適用除外から外れる可能性が出てきます。区分所有者からニコイチ改修の相談を受けたときに、専有部分だからと安易に承認せず、建築士による法適合の確認を挟むべき理由がここにあります。

防火扉の設置が必要な「防火地域・準防火地域」とは

防火扉は、該当する建物以外は設置しなくても問題ないと思われがちです。
また、火災により用心したい場合に用いれば問題ないと思うかもしれません。
しかし、都市計画法では準防火地域や防火地域に含まれている地域に建物を持つ場合は、決められた防火上の条件を満たさなければなりません。

防火地域・準防火地域がどこなのか、詳しい建築制限や調査方法について解説していきます。

防火地域・準防火地域とは?

防火地域・準防火地域とはどのような地域なのでしょうか?
名前を初めて聞く方も多いかもしれませんが、これらの地域は都市計画法で「市街地における火災の危険を防除するための定める地域」に決められているところが該当します。
火災の危険を防いだり取り除いたりする地域は全国的にありますが、主に駅前の建物が密集している地域、幹線道路周辺などに指定されていることが多いです。

これは建物が密集しているため、火災によって延焼しないように防ぐこと、そして幹線道路は火災の時に消防車などの緊急車両の通行などを妨げないようにすることが目的となっているためです。
東京都では、新たな防火規制区域も制定されているなど、地域によって制限や区域は異なります。
住宅の多い地域、幹線道路の周辺に建物を建てる場合は、防火地域に指定されているかどうかを確認しておくと安心です。

各地域の建築制限

同じ建築に関しての制限はあるものの、制限の厳しさにもランクがあります。
ここでは、各地域の建築制限についてみていきましょう。

・防火地域の建築制限
最も厳しく建築制限されているのが防火地域です。
防火地域では、3階以上の建物で延床面積が100㎡以下でも100㎡以上でも耐火建築物に該当します。
1~2階の建物では、延床面積が100㎡以下なら耐火建築物もしくは準耐火建築物です。

・新たな防火規制区域の建築制限
防火地域の次に基準が厳しいのが新たな防火規制区域です。
この場合、4階以上の建物なら500㎡以下でも1,500㎡以上でも耐火建築物となります。
1~3階の建物で500㎡以下なら準耐火建築物です。

・準防火地域の建築制限
準防火地域の建築制限では、4階以上の建物なら500㎡以下でも1,500㎡以上でも耐火建築物です。
3階の建物で500㎡以下の場合は、耐火建築物、準耐火建築物、一定の技術基準に適合となりますが、500㎡以上1,500㎡以下なら耐火建築物、準耐火建築物のいずれかに変わります。
1~2階の建物の場合、500㎡以下で木造建築なら外壁、軒裏、開口部に一定の防火措置を取らなければなりません。
500㎡以上1,500㎡以下なら3階の建物同様、耐火建築物、準耐火建築物になります。

・法22条区域
法22条区域は、外壁に防火性能のある材料、屋根の部分を燃えにくい不燃材料にする必要があります。

防火地域・準防火地域の調べ方

防火地域・準防火地域は役所で調べられますが、不動産会社や建築家、施工会社などを通じて依頼することも可能です。
インターネットでこれらの地域を検索し、防火地域に該当しているかなど都市計画図の閲覧もできます。
東京都の場合、比較的新しい条例があったり、翌年に変更されていたりするケースもあるので、最新の情報かどうかを確認してみてください。

共同住宅の玄関ドアは「特定防火設備」か「防火設備」か

「共同住宅 玄関ドア 特定防火設備」という調べ方をされる方が多いテーマです。結論から言えば、一般的なマンションの住戸玄関ドアに求められるのは、多くの場合「特定防火設備(60分)」ではなく「防火設備(20分)」です。どちらが要求されるかは、その扉がどの区画に面しているかで決まります。

区画の種類根拠条項開口部に求められるもの遮炎時間
面積区画(1,500㎡以内ごと)令112条1項特定防火設備1時間
高層区画(11階以上・100㎡以内ごと)令112条7項法2条9号の2ロの防火設備20分
竪穴区画(階段・吹抜け・エレベーター昇降路・2階建て以上の住戸など)令112条11項法2条9号の2ロの防火設備20分
異種用途区画(法27条各号に該当する部分)令112条18項特定防火設備1時間
区画に接する外壁部分の開口部(スパンドレル)令112条16項・17項法2条9号の2ロの防火設備20分

遮炎20分という水準は施行令第109条の2が定めるもので、「防火設備に通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後二十分間当該加熱面以外の面に火炎を出さないものであること」とされています。また施行令第109条第1項は、防火設備を「防火戸、ドレンチャーその他火炎を遮る設備」と定義しています。

住戸玄関ドアが特定防火設備でなければならなくなるのは、その住戸が面積区画や異種用途区画の境界にかかっている場合です。典型的には1階に店舗や保育施設が入る複合用途のマンションで、異種用途区画(令112条18項)が必要となり、その開口部には特定防火設備が求められます。逆に、住宅だけで構成された一般的な共同住宅であれば、住戸玄関は防火設備で足りるのが原則です。

閉まり方も条文で決まっている

区画に用いる防火設備・特定防火設備の構造は、施行令第112条第19項が定めています。同項は区画の種類に応じて、常時閉鎖した状態にあるか、火災による煙または熱の感知に連動して閉鎖する構造であることなどを求めています。マンションの住戸玄関ドアにドアクローザーが付いていて、手を離すと自ら閉じるのはこのためで、ドアストッパーで開けたままにする行為は、扉を法令上の防火設備として機能しない状態に置くことを意味します。

玄関ドアは勝手に交換できない

防火設備・特定防火設備は、国土交通大臣が定めた構造方法によるものか、大臣認定を受けたものでなければなりません。認定品には認定番号が付され、扉の丁番側の縁などにラベルが貼られています。住戸玄関ドアが専有部分か共用部分かという管理規約上の議論とは別に、防火設備としての性能が要求されている扉を、認定のない製品に取り替えることはできません。入居者から「玄関ドアのデザインを変えたい」という要望が出たときは、規約の確認だけでなく、その扉が区画を構成する防火設備かどうかを図面で確認する必要があります。

防火扉も消防点検は必要?

防火扉は、6ヶ月に1回の機器点検や年に1回の総合点検といった消防設備点検や、防火設備定期検査などが必要とされています。
ここでは、点検時にチェックされる項目や定期点検にかかる費用について解説します。

共同住宅の消防点検は義務付けられている

防火扉の役割は、建物内で火災が発生した場合、炎や煙を一定区画で食い止めるためのものです。
そのため、賃貸物件や共同住宅など建物を管理する上では、万が一の時でも正常に機能するよう、定期的な点検をしなければなりません。

消防法第17条の3の3によると、防火対象物の関係者に点検義務があると定められており、関係者については防火対象物または消防対象物の所有者・管理者・占有者となっています。
つまり、賃貸物件のオーナーや管理担当者などは、消防設備点検や防火設備定期検査を行う義務があるということです。
具体的には150㎡以上のアパートやマンションなどの共同住宅では、6ヶ月に1回・1年に1回・3年に1回の点検を実施し、管轄の市町村の消防署長に報告義務があり、怠ると罰則されることになっています。

消防点検を行えるのは、消防設備士または消防設備点検資格者です。
しかし、面積が1,000㎡未満のアパートやマンションの場合、資格のない所有者や管理担当者が点検するのも問題ありません。
ただオーナーが自ら行っているケースは少なく、ほとんどの場合有資格者による点検を行っています。

点検時にチェックされること

消防設備点検や防火設備定期検査では、防火扉以外にも消火器や自動火災通知設備、避難器具・誘導灯・非常警報設備・連結送水管など、様々な設備が点検されます。
このうち、防火扉は開閉動作や損傷の有無などを確認することになります。
まずは防火扉周辺で防火扉付近に物が置かれていないか、正常に作動できるかの確認が必要です。
防火扉のすぐ近くに物が放置されていると、正常に開閉できず死傷者が増えてしまう恐れがあります。
続いて、扉の取り付け状態を確認します。
扉や枠、金具などの細かな部分に損傷がないか確認することで、問題なく使用できるか判断するのです。
最後に、危険防止機能の確認を行います。
防火扉は、閉鎖作動時に周囲の人々に危害が及ばないよう、正常に働くかどうかが非常に重要になります。
防火扉の重量・閉鎖スピード・運動エネルギーが一定基準以下になっているかどうか確認した上で、防火戸に挟まれた時の押し付ける力が一定基準になっているかの検査も必要です。

定期点検の通知が届いたら?

検査時期になると、特定行政庁より建物の所有者や管理者に消防点検の通知が届きます。
検査通知書が届いたら早めに検査会社を探し、検査を行わなければなりません。

中には検査時期になっても通知が届かないといった場合があります。
しかし、消防点検が義務であることには変わりはないため、検査時期になったら必ず検査するようにしましょう。
通知が届いた後は、まず検査会社を探します。
消防点検は、事故や災害を防ぐためにも、防設備士もしくは消防設備点検資格者の資格を保有し、資格豊富な経験を持つ検査会社に依頼しましょう。
年間200件以上、従業員数が20名以上、検査後の追加料金が発生しないところがおすすめです。
検査会社を探したら、検査に向けて書類の準備を行います。
初回の検査の場合は、検査日の1週間前までに、確認済証・検査済証・建築平面図・設備図面・面積記載図・消防設備点検報告書を準備します。
2回目以降は、前回の報告書・平面図・消防設備点検報告書の準備が必要です。
消防検査から市町村の消防署長に報告書を提出するのは、1ヶ月以内に行わなければなりません。

報告書の作成は、検査後に検査会社が1週間程度で行ってくれます。
報告書が郵送されてきたら、建物の所有者もしくは管理者の印を押し、検査会社宛てに返送します。
検査日から3ヶ月を経過した場合、再検査が必要になるため、報告書が届いたら早めに印を押して返送するようにしましょう。
押印された報告書が返送されると、検査会社で特定行政庁へ報告書を提出します。
その後、2ヶ月程で報告書の副本が特定行政庁から検査会社に返送される流れです。

防火設備の定期点検はいくらかかる?

防火扉をはじめとする防火設備の定期点検は、建物の延床面積によって費用が異なります。
例えば、東京都23区内での消防設備点検費用は、以下のようになります。

・延床面積~1,000㎡未満:3万円
・延床面積~2,000㎡未満:3万5,000円
・延床面積2,001㎡~:要見積もり

中には、延床面積が3,000㎡を超えた場合に別途見積もりが必要になるところもあるので、検査会社に確認が必要です。
上記費用には消火器や避難器具・誘導灯・連結送水管などの点検費用も含まれています。
設備ごとの検査費用で見ると、防火扉は1ヶ所あたり3,000円程が目安です。

また、消防点検は設備がどれくらいあるかによって費用に幅が出てきます。
10戸未満なのか、20戸以上あるのかによっても消防設備の数は異なります。
消防点検の際は、アパートやマンションの部屋に入らないと行えない場合もあるので、入居者に事前に通達しておかなければなりません。
入居者が立ち会えない場合、代わりにオーナーや管理会社が立ち会う必要があるため、よく確認しておきましょう。

防火扉の使い方によっては消防法に違反する可能性も

建物を安全に管理する上で、防火扉は必要不可欠なものでもあります。
防火扉は建築基準法で設置する必要がありますが、使い方によっては消防法に違反する可能性があります。
例えば、防火扉にドアストッパーを挟んで開放し、荷物を搬入している場合や、防火扉周辺に荷物を置いている場合などです。
防火扉は火災が発生した時に扉を閉めることで延焼を防ぐためのものです。
そのため、開放したままの状態にしたり、開閉の妨げになるものが置かれていたりするのは違反になってしまいます。

実際に、2001年には東京都新宿区で雑居ビル火災が発生し、44人の命が失われました。
この雑居ビルは延床面積が516㎡という狭い敷地で、地上4階・地下2階立ての建物でした。
出火は3階のエレベーター付近で、上の階へと延焼が拡大し、一酸化炭素が充満したことで多くの命が失われた甚大な被害となっています。
当時、防火扉の周辺には使用していない備品やゴミなどが置かれていたほか、開放されたままの状態だったため、防火扉が正常に作動していなかったことがわかっています。
仮に防火扉を正常に作動させていれば、被害を食い止めることもできたかもしれません。
消防法に違反したことで、甚大な被害につながるケースが少なくありません。
防火扉を開放したままにしない・周辺に荷物を置かないなど、万が一のことがあってもすぐに対処できるような状態にしておく必要があります。
また、国土交通省が作成した「マンション標準管理規約」によれば、アパートやマンションのオーナーや管理者は、必要があれば専有部分の立ち入りを請求できるということや、入居者はそれを拒否してはならないことなどが記載されています。
賃貸物件によって管理規約に違いはありますが、国土交通省のマンション標準管理規約に則って、入居者が不在の場合でも立ち入って点検する場合があるという旨を記載しておくことは可能です。
仮に入居者が立ち入りを拒否した場合、後に火災が発生し、損害が生じた場合は入居者に賠償責任を問うことも可能になります。
基本的には入居者に理解を得るのが大切ですが、管理規約に盛り込んでおくとルール化しやすくなるでしょう。

条文で押さえる——建築基準法と消防法はどこが違うのか

「防火戸 設置基準 消防法 何条」「防火扉 消防法 設置基準」といった調べ方をされる方が多いのですが、この2つの法律は役割が分かれています。設置を求めるのは建築基準法、日常の管理と設備の点検を求めるのが消防法という整理です。消防法には防火扉の設置基準そのものは置かれていません。

目的法令・条項内容
防火設備の定義建築基準法第2条第9号の2ロ/施行令第109条防火設備=防火戸、ドレンチャーその他火炎を遮る設備
遮炎性能の基準施行令第109条の2加熱開始後20分間、加熱面以外の面に火炎を出さないこと
設置(防火区画)施行令第112条面積区画(1項)、高層区画(7〜10項)、竪穴区画(11〜15項)、異種用途区画(18項)、閉鎖方式(19項)
建物の維持保全建築基準法第8条所有者・管理者・占有者は建築物を常時適法な状態に維持するよう努める
定期報告建築基準法第12条第1項・第3項特定建築物定期調査(1項)と、防火設備を含む特定建築設備等の定期検査(3項)
防火戸の閉鎖を妨げない管理消防法第8条の2の4/同法施行令第4条の2の3廊下・階段・避難口に避難の支障になる物件を放置せず、かつ防火戸の閉鎖の支障になる物件を放置・存置させないよう管理する義務。施行令別表第一に掲げる防火対象物が対象で、共同住宅も含まれる
消防用設備等の点検・報告消防法第17条の3の3定期に点検し、その結果を消防長又は消防署長に報告する
危険な物件への措置命令消防法第5条の3第1項消火・避難その他の消防の活動に支障になると認める物件について、所有者・管理者・占有者に必要な措置を命ずることができる

防火扉の前に物を置き続けると、罰則の射程に入る

「防火扉の前に物を置いてはいけない」というルールには、明確な法的根拠と罰則があります。まず消防法第8条の2の4が、防火対象物の管理について権原を有する者に対し、「防火戸についてその閉鎖の支障になる物件が放置され、又はみだりに存置されないように管理しなければならない」と定めています。対象は消防法施行令第4条の2の3により同法施行令別表第一に掲げる防火対象物とされ、共同住宅(別表第一(5)ロ)もこれに含まれます

放置が続き、消防長・消防署長・消防吏員から消防法第5条の3第1項に基づく措置命令が出され、それに従わなかった場合の罰則は次のとおりです。

次のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。/一 第五条の三第一項の規定による命令に違反した者(消防法第41条第1項第1号)

2025年6月1日施行の刑法改正により、懲役と禁錮は拘禁刑に一本化されており、消防法の条文も拘禁刑の表記になっています。古い解説記事では「1年以下の懲役」と書かれていることがありますが、現行法の表記は拘禁刑です。あわせて、法人の従業者が業務に関して違反した場合は、行為者を罰するほか法人にも罰金刑が科されます(消防法第45条第3号)。

管理会社としては、共用廊下の私物放置は「マナーの問題」ではなく管理権原者の法定義務の問題だという整理で、掲示・通知・撤去のフローを組んでおくことになります。とくに防火戸の可動範囲(扉が閉じる軌跡)に置かれた自転車・ベビーカー・宅配ボックスは、避難通路の幅員の話とは別に、閉鎖の支障として直接この条文に触れます。

防火設備以外にも!その他の防災設備もチェックしよう

防災設備は、防火扉のような防火設備だけではありません。
防災設備には、消火設備や警報設備、避難設備、防排煙設備などの種類があります。

これらはすべて災害から身を守るための重要な役割があります。
ここでは、防災設備の種類や役割をご紹介しましょう。

消火設備

消火設備は、火災が発生した際に建物の延焼を防ぐための設備です。
消防隊が到着するまでの間に炎を抑えられるものでもあります。
消火設備には、屋内消火栓設備や屋外消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、不活性ガス消火設備、粉末消火設備、動力消防ポンプ設備、ハロゲン化物消火設備などがあります。
それぞれ技術上の規格が消防庁告示により定められているので、設置の際は確認が必要です。

中でも消火栓設備は屋内・屋外ともに設置でき、消火器では消火しきれない段階でも対処できる設備です。
放水量や有効射程が大きく、消化能力も高くなっています。
また、スプリンクラー設備や水噴霧消火設備はヘッドから散水することで、自動で消火する設備です。
粉末薬剤や泡を使用して消火するものや、不活性ガスを使用するもの、ハロゲン化物を使用するものなど、様々な方法で建物の延焼を防ぎます。
アパートやマンションの場合、自動火災報知設備や非常警報設備、屋内消火栓、スプリンクラー設備などが設置されるケースが多いです。

警報設備

警報設備は、火災が発生した際やガス漏れが発生した際に検知し、建物内部にいる人々に知らせるための設備です。
警報設備には自動火災報知設備や手動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、漏電火災警報設備、非常警報、消防へ通報する火災報知設備などがあります。
すべて消防法で定められている通報設備で、通報はもちろん感知して警報を鳴らすために必要不可欠なものです。

中でも火災報知設備は自動のものと手動のものがあり、非常ベルを鳴らして火事を知らせ、火災地区ランプを表示させてどこで火災が発生したのかを知らせる役割があります。
漏電やガス漏れに関しては、事前に発生を感知して知らせる必要があります。
火災報知設備は、室内の気温が急激に上がった場合に作動する差動式と、室内の温度が一定になった時に作動する定温式があり、設置場所に違いがあるのが特徴です。
差動式は様々な場所に対応していますが、定温式はキッチンやボイラー室など、温度変化しやすいところに設置されます。

避難設備

避難設備は、火事や地震など、何らかの災害が発生した時に避難するための機械器具・設備を言います。
避難設備は避難器具と誘導灯・標識に分けられています。
避難器具は避難階段がなく避難できない時に使われるもので、応急的・補足的な手段として用いられるのが特徴です。

例えば、避難ロープや避難はしご、すべり台、すべり棒、避難タラップ、緩降機・救助袋などがあります。
アパートやマンションでは、避難はしごやすべり台などが設置されることが多いので、実際に設置しているという方もいるかもしれません。
誘導灯・標識は、非常口の場所や避難する方向を示す目的で用いられます。
照明装置がある誘導灯と照明装置のない標識があり、誰にでもすぐに識別できるようなものであることが原則となっています。
誘導灯や標識には、いずれも避難口を示す記号や避難する方向への矢印、「非常口」という記載で構成されることが法令で決まっており、緑色の色彩が特徴です。

誘導灯は災害による停電時でも対応できるよう非常電源が備えられており、非常時でもすぐに点灯させることが可能です。

防排煙設備

防排煙設備は、火災によって煙が広がるのを防ぐため、煙を排出させる設備のことです。
火災で亡くなる人の死因では、煙による窒息死が約8割を占めると言われており、防排煙設備の設置が重要とされています。
防火戸や防火シャッター、垂れ壁、排煙口などが挙げられますが、防排煙設備には自然排煙設備と機械排煙設備があります。
自然排煙設備は、建物の天井付近に設置された窓のことで、火災時に窓を開放して煙を排出させるための設備です。
機械排煙設備は、天井面に吸い込み口がある換気扇のようなもので、機械で煙を吸い込み、外部へと排出させる設備です。

排煙口は床面積500㎡ごとに防煙壁で区画した後、区画ごとに天井もしくは天井から80cm以内に設置すること、防煙区画それぞれから水平距離が30cm以内であることが求められています。
そのほか、自然排煙設備と機械排煙設備とで設置基準に違いがあるため、よく確認しておく必要があります。

アパートやマンションのような共同住宅において、防火扉の設置が必要になる場合があり、外壁部や、面積区画、避難階段などによって設置基準も異なります。
防火扉を設置する場合、消防法によって定期的な点検を行うことが義務付けられているほか、使い方を間違えてしまうと消防法違反になる恐れもあります。
防火扉は、設置基準や使い方などをしっかりと確認した上で設置しましょう。
また、防火扉のような防火設備だけでなく防災設備についても改めて理解し、入居者に安心してもらえるよう努めることが大切です。

防火扉が閉まる仕組み

普段は開いたままの防火扉が、火災のときだけ自動で閉まる。この動きは施行令第112条第19項が求める構造要件を、機器の組み合わせで実現したものです。

常時閉鎖式と随時閉鎖式で仕組みが違う

常時閉鎖式随時閉鎖式(煙感知器連動)
普段の状態閉じている開いた状態で保持されている
閉じる力ドアクローザーのばね力保持装置(レリーズ)の解除によりドアクローザーが作動
作動の引き金人が通ったあと自動的に閉じる煙感知器または熱感知器の信号で電磁式の保持装置が電源を切り、扉を解放する
主な設置場所住戸玄関ドア、パイプシャフト点検扉、階段室の扉共用廊下の途中、駐車場と居住部分の境、大きな開口部の防火シャッター
定期報告での扱い特定建築物定期調査で維持管理状況を調査防火設備定期検査の対象

随時閉鎖式で使われる保持装置は、停電時に扉が閉じる側に働くよう設計されています。電気で「開けたまま止めている」のであって、電気で閉めているわけではありません。したがって、停電したときに防火扉が閉じてしまうのは故障ではなく正常な動作です。

大きな防火扉には「くぐり戸」がある

幅の広い防火扉や防火シャッターには、閉鎖後も人が通れるようにくぐり戸(潜り戸)が設けられていることがあります。閉鎖した防火扉は原則として押し開けられない構造ですから、閉鎖後の避難経路はこのくぐり戸に依存します。ここに物を置かない、施錠しない、というのは共用部管理の基本になります。

閉まる速さと力にも基準がある

防火扉は閉じるときに人を挟む危険があるため、閉鎖時の危害防止機構が設けられます。本記事の点検の章で触れたとおり、点検では扉の重量・閉鎖速度・運動エネルギー、および挟まれたときの押し付け力が基準内かどうかが確認されます。防火設備定期検査の中心的な検査項目がここで、「閉まるかどうか」だけでなく「安全に閉まるかどうか」まで見るのが、消防用設備等の点検との大きな違いです。

実務でよくある不具合は、扉本体ではなく床側にあります。長期修繕で共用廊下に長尺シートを重ね張りした結果、扉の下端が床に擦って最後まで閉まらない、という事例です。改修工事の完了検査では、防火扉が全閉状態まで到達するかを必ず実測しておくべき箇所です。

マンションの防火扉に関するよくある質問

Q1. 防火扉の点検頻度はどのくらい?

建築基準法第12条に基づく定期報告は、対象と頻度が2つに分かれます。煙や熱を感知して閉鎖する随時閉鎖式の防火扉・防火シャッター等は同条第3項の防火設備定期検査の対象で、1年を超えない時期に検査し、検査日から1か月以内に特定行政庁へ報告します(施行令第16条第3項第2号。常時閉鎖式のもの、防火ダンパー、外壁開口部の防火設備は対象外です)。一方、常時閉鎖式の防火扉は同条第1項の特定建築物定期調査の中で維持管理状況が調査され、東京都の場合、共同住宅の報告時期は3年ごとです。共同住宅が定期報告の対象になるかどうかは特定行政庁の指定によるため、所管の特定行政庁の一覧で確認してください。なお、これとは別に消防法第17条の3の3に基づく消防用設備等の点検・報告があり、両者は別制度です。

Q2. 防火扉が閉まらない場合はどうする?

すぐに管理会社または専門業者に連絡し、修理・調整を依頼してください。防火扉が閉まらない状態は、建築基準法第8条が所有者・管理者・占有者に求める「建築物を常時適法な状態に維持するよう努める」義務に反する状態です。原因が扉本体ではなく、床の改修による下端の擦れ、丁番の垂れ下がり、ドアクローザーの調整ずれにあることも多いため、点検記録とあわせて業者に状況を伝えると復旧が早くなります。

Q3. 防火扉の前に物を置いてもいい?

防火扉の前や周辺に物を置くことは厳禁です。火災時に扉が正常に閉鎖できなくなり、延焼被害が拡大する危険があります。これは慣行ではなく法律上の義務で、消防法第8条の2の4が管理について権原を有する者に対し「防火戸についてその閉鎖の支障になる物件が放置され、又はみだりに存置されないように管理しなければならない」と定めています。対象には共同住宅も含まれます(消防法施行令第4条の2の3)。放置に対して消防法第5条の3第1項の措置命令が出され、これに違反した場合は同法第41条第1項第1号により1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金の対象となります。

Daisuke Inazawa, President & CEO of INA&Associates Inc.

著者

代表取締役社長 / CEOINA&Associates株式会社

INA&Associates株式会社 代表取締役社長。首都圏・近畿圏を中心に不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントを統括。収益不動産投資戦略と超富裕層向け不動産コンサルティングを専門領域とする。

稲澤 大輔(いなざわ・だいすけ)は、INA&Associates株式会社の代表取締役社長(CEO)。大阪本店・東京営業所を拠点に、首都圏・近畿圏における不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントの三事業を統括する。

専門領域は、収益不動産の投資戦略立案、賃貸経営の収支最適化、超富裕層(UHNWI)・機関投資家向け不動産コンサルティング、およびクロスボーダー不動産投資。国内外の投資家に対し、データと長期視点に基づくアドバイザリーを提供している。

「企業の最も重要な資産は人財である」を経営理念に掲げ、人財投資カンパニーとして持続可能な企業価値の創造に取り組む。経営者として、変化の時代におけるリーダーシップのあり方と組織文化についても積極的に発信を続けている。

合格・取得資格は11種:宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、行政書士、個人情報保護士、甲種防火管理者、競売不動産取扱主任者、マンション維持修繕技術者、貸金業務取扱主任者。

  • 宅地建物取引士
  • 公認不動産コンサルティングマスター
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 行政書士
  • 個人情報保護士
  • 甲種防火管理者
  • 競売不動産取扱主任者
  • マンション維持修繕技術者
  • 貸金業務取扱主任者