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賃貸経営に不可欠な減価償却の基礎知識|法定耐用年数と節税効果を徹底解説

賃貸経営で欠かせない減価償却の仕組みと法定耐用年数を解説。木造22年・軽量鉄骨19〜27年の違い、耐用年数超過のリスクと節税戦略をプロ目線で紹介します。

最終更新: 約3分で読めます

アパート・マンション経営において、減価償却と法定耐用年数の理解は節税と投資判断の根幹をなします。毎年の確定申告で正しく計上することで税負担を大幅に軽減できます。

減価償却とは何か?賃貸経営における基本を理解しよう

減価償却とは、建物や設備などの固定資産を購入時に全額費用計上するのではなく、法定耐用年数の期間にわたって分割して経費として計上する会計処理のことです。土地は時間が経過しても価値が下がらないとみなされるため、減価償却の対象外です。賃貸経営では建物部分のみが対象となります。

一括減価償却と少額減価償却資産の特例

取得価格が10〜20万円未満の資産は一括償却資産として3年間で償却でき、固定資産税の対象外になるメリットがあります。また青色申告者は30万円未満の資産を購入年度に全額経費計上できる「少額減価償却資産の特例」(年間合計300万円まで)を利用でき、収益が高い年度に大きな節税効果を発揮します。

アパートの法定耐用年数はどれくらいか?

法定耐用年数は建物構造によって異なり、投資判断の重要な指標となります。

  • 木造アパート:22年(木造軸組・木質系プレハブ工法を含む)
  • 軽量鉄骨(骨格材3mm以下):19年
  • 軽量鉄骨(骨格材3mm超4mm以下):27年

法定耐用年数を超えるとどんなリスクがあるか?

融資が受けられなくなるリスク

金融機関は通常、法定耐用年数を超えた物件への融資を行いません。木造22年を超えた物件は、買い手も融資を受けにくいため売却も困難になります。新築購入でも将来の売却時に支障が出る可能性を考慮することが重要です。

減価償却ができなくなるリスク

耐用年数を超えると経費計上できなくなり、申告所得が増加して課税額も増えます。例えば5,000万円の木造アパートを定額法で償却した場合、年間230万円(5,000万×0.046)を22年間経費計上できますが、期間終了後はこの節税メリットがなくなります。

よくある質問(FAQ)

Q. 減価償却は毎年必ず計上しなければなりませんか?

A. 個人の不動産所得では強制償却のため、毎年計上しなければなりません。計上しない年があっても未計上分を翌年に繰り越すことはできません。

Q. 中古アパートを購入した場合の耐用年数はどうなりますか?

A. 法定耐用年数を超えている場合は「耐用年数×20%」、法定耐用年数内の場合は「(耐用年数-経過年数)+経過年数×20%」で計算した簡便法耐用年数が使えます。

Q. 土地代は減価償却できますか?

A. できません。土地は会計上価値が変わらないとみなされるため、建物部分のみが減価償却の対象です。

Q. 法定耐用年数を過ぎても物件を使用できますか?

A. 物理的には使用可能ですが、減価償却ができなくなり節税効果が失われます。また、融資や売却の際に不利になるため、適切なメンテナンスと出口戦略を事前に計画しておくことが重要です。

Daisuke Inazawa, President & CEO of INA&Associates Inc.

著者

代表取締役社長 / CEOINA&Associates株式会社

INA&Associates株式会社 代表取締役社長。首都圏・近畿圏を中心に不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントを統括。収益不動産投資戦略と超富裕層向け不動産コンサルティングを専門領域とする。

稲澤 大輔(いなざわ・だいすけ)は、INA&Associates株式会社の代表取締役社長(CEO)。大阪本店・東京営業所を拠点に、首都圏・近畿圏における不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントの三事業を統括する。

専門領域は、収益不動産の投資戦略立案、賃貸経営の収支最適化、超富裕層(UHNWI)・機関投資家向け不動産コンサルティング、およびクロスボーダー不動産投資。国内外の投資家に対し、データと長期視点に基づくアドバイザリーを提供している。

「企業の最も重要な資産は人財である」を経営理念に掲げ、人財投資カンパニーとして持続可能な企業価値の創造に取り組む。経営者として、変化の時代におけるリーダーシップのあり方と組織文化についても積極的に発信を続けている。

合格・取得資格は11種:宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、行政書士、個人情報保護士、甲種防火管理者、競売不動産取扱主任者、マンション維持修繕技術者、貸金業務取扱主任者。

  • 宅地建物取引士
  • 公認不動産コンサルティングマスター
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 行政書士
  • 個人情報保護士
  • 甲種防火管理者
  • 競売不動産取扱主任者
  • マンション維持修繕技術者
  • 貸金業務取扱主任者