不動産投資には、マンション・アパート投資、戸建て投資、駐車場経営など多くの種類があります。建物を立てにくい遊休地を活用したいと思った時、駐車場経営を考えるケースが増えています。駐車場経営は初期費用を抑えながら始められる不動産投資として注目されています。この記事では、駐車場経営の仕組みから成功のポイントまで詳しく解説します。
駐車場経営の仕組みとは?
駐車場経営とは、遊休地に駐車場を作り、利用者が支払う料金を収入として得る投資手法です。アパートやマンション経営と比較して初期費用を抑えられるため、手軽に始められるのが特徴です。
駐車場経営は、大きく3つの運営方式に分けられます。
- 個人経営:自分で全ての管理を行う方法
- 管理委託方式:土地の持ち主が施工まで行い、管理を企業に委託する方法
- 一括借り上げ方式(サブリース):駐車場経営事業者に遊休地を貸し、経営してもらう方法
駐車場経営を含む不動産投資が初めての場合は、管理委託方式や一括借り上げ方式が安心です。
駐車場経営にはどんな種類がある?
駐車場経営には月極駐車場とコインパーキングの2種類があり、それぞれ特徴が異なります。
月極駐車場
月極駐車場は、1ヶ月単位で貸し出すタイプの駐車場です。毎月安定した収入を得やすい反面、空きが出ると収益に直結します。個人経営・管理委託方式・一括借り上げ方式から選択して運用します。
コインパーキング
コインパーキングは、精算機とロック板を設置し無人で経営できます。設備の設置が必要なため、業者への委託が一般的です。自己経営方式と土地賃貸方式の2種類があり、土地賃貸方式なら毎月安定収入を得られますが、自己経営方式に比べリターンは減少します。
駐車場経営の利回りはどのくらい?
駐車場経営の利回りは、月極駐車場で5%〜15%、コインパーキングで15%〜30%が目安です。コインパーキングは回転が速く高い利回りが期待できます。商業施設や観光スポットの近くでは安定した収益が見込めるでしょう。周辺環境をしっかりリサーチすることが重要です。
駐車場経営のランニングコストはいくらかかる?
駐車場経営を始める前に、ランニングコストを把握しておく必要があります。
月極駐車場の場合
管理運営費(集金費・場内清掃費・電気代・保険料)と税金(固定資産税・都市計画税・所得税等)がかかります。業者に管理委託する場合は、別途管理委託料(相場10%前後)も必要です。
コインパーキングの場合
土地整備費、看板設置費、機器設備設置費がかかります。精算機・ロック板・防犯カメラなどの設備費用が必要です。
駐車場経営はどうやって始める?
駐車場経営を始めるには、以下の流れで進めます。
土地の整備を行う
最初に遊休地の整備を行います。月極駐車場なら砂利舗装でも可能ですが、コインパーキングはアスファルトやコンクリートで舗装すると耐久性が高まります。
必要なものを設置する
月極駐車場は駐車区画のマーキングと車止めがあれば始められます。コインパーキングは精算機やロック板などの機材も必要です。小規模ならロック式、20台以上ならゲート式がおすすめです。
料金を決める
周辺の相場をチェックしてから料金を決めると利用者を確保しやすくなります。コインパーキングは30分単位や最大料金など細かい設定が可能で、月極駐車場より自由度が高めです。
集客する
看板設置やチラシ配布に加え、WEBサイトへの情報掲載も集客に効果的です。自力での集客が難しい場合は不動産業者への委託も検討しましょう。
管理する
駐車料金の回収・設備修繕・定期清掃などの業務が発生します。自身で管理できない場合は管理会社に委託するのがおすすめです。
駐車場投資のメリットとは?
駐車場投資には以下の4つのメリットがあります。
初期費用を抑えられる
マンション・アパート経営と比べて初期費用が大幅に低いのが最大の利点です。月極駐車場ならアスファルト舗装が5,000円/㎡、砂利舗装なら1,500円/㎡が相場です。
始めるまでの期間が短い
月極駐車場なら1週間、コインパーキングでも2〜3週間で開業できます。マンション・アパート経営では数ヶ月〜1年かかることを考えると、スピーディーに収益化できるのは魅力的です。
どのような土地も活用できる
普通乗用車1台分(長さ6.0m×幅2.5m=15㎡)のスペースがあれば活用できます。狭い土地やいびつな形状の土地でも対応可能です。バイク専用駐車場にする選択肢もあります。
転用しやすい
アスファルト撤去費用は1,000円/㎡程度と低コストです。将来的に転用する可能性がある土地にもおすすめの投資方法です。
駐車場投資のデメリットは何?
一方で、以下のデメリットも把握しておきましょう。
優遇措置が他より少ない
建物のない駐車場は更地と同じ扱いになり、固定資産税や相続税の優遇措置が受けられません。税制上のメリットはほぼない点に注意が必要です。
高い収益性が見込めない
平面駐車場は1フロア分しか活用できず、アパート・マンション経営と比べ運用効率が下がります。短期間で高い収益を得ることは難しいです。
場所選定が難しい
車体の大きな車でも安心して駐車でき、道路から目につく場所であることが重要です。近隣に安い駐車場や立体駐車場ができると需要が減少するリスクもあります。
駐車場経営を成功させるポイントとは?
立地にこだわる
オフィス街・病院・繁華街・観光地の近くではコインパーキング、大型マンション・住宅密集地では月極駐車場の需要が高い傾向があります。立地に合った経営方法を選ぶことが成功の鍵です。
周辺環境をしっかりリサーチする
競合駐車場の有無やその稼働率を事前に調査しておくと安心です。周辺情報に詳しい不動産会社にアドバイスを受けるのもおすすめです。
駐車場経営でよくあるトラブルとは?
料金トラブル、不正駐車、事故、近隣住民や利用者からのクレームが代表的です。トラブルを防ぐために管理会社を選ぶ際は、以下の4点をチェックしましょう。
- 清掃が行き届いているか
- 照明や防犯カメラが設置されているか
- 24時間対応のコールセンターがあるか
- トラブル予防の工夫がされているか
駐車場経営の失敗事例から学ぶ教訓とは?
利用者が少なかった
周辺環境やニーズに基づいて適正価格を設定することが大切です。ニーズのある土地でも、駐車しにくい場所や相場と合わない料金設定では利用者は集まりません。
賃料を払ってもらえなかった
賃料の未払いは収益損失だけでなく、催促・交渉の手間やコストも発生します。料金の支払い方法を簡便にし、契約ルールを明確にすることが重要です。
想像より税金がかかった
固定資産税は軽減措置が適用されず、建物がある場合に比べて数倍高くなる可能性があります。駐車場経営は収入を得る手段であり、節税対策には向かないことを理解しておきましょう。
管理会社のやり方がずさんだった
委託する管理会社を慎重に見極めることが大切です。候補の会社が管理している駐車場を実際に訪問し、管理状態を確認しましょう。
競合が近くに存在した
近隣の競合状況を把握し、使いやすさやニーズに合った料金設定で差別化を図ることが重要です。
まとめ
駐車場経営は初期費用を抑えられ、準備期間が短いなどメリットが多い不動産投資です。一方で、税制優遇の少なさや場所選定の難しさなどのデメリットも存在します。メリット・デメリットを比較し、立地や周辺環境のリサーチを十分に行った上で検討しましょう。
よくある質問(FAQ)
駐車場経営の初期費用はいくらですか?
月極駐車場なら砂利舗装で1,500円/㎡程度から始められます。コインパーキングは精算機(約45万円〜)やロック板(約9万円〜)の設置費用が別途必要です。
月極駐車場とコインパーキング、どちらが儲かりますか?
利回りはコインパーキング(15〜30%)の方が高い傾向がありますが、立地や需要によって異なります。住宅密集地なら月極、商業施設周辺ならコインパーキングが適しています。
駐車場経営に資格は必要ですか?
駐車場経営に特別な資格は不要です。ただし、管理委託方式や一括借り上げ方式を活用すれば、専門知識がなくても始められます。
駐車場経営の税金はどのくらいかかりますか?
固定資産税・都市計画税・所得税・住民税・個人事業税などがかかります。建物がないため固定資産税の軽減措置が適用されず、更地と同じ税率になる点に注意が必要です。