マンション居住者なら知っておきたい防災知識として、エレベーターの閉じ込め事故への正しい対処法があります。2018年大阪北部地震では約346台で閉じ込めが発生。冷静な行動が安全を守ります。
地震時にエレベーターはどのような動きをするのか?
エレベーターには地震時管制運転装置が法律で設置義務付けられています。この装置はP波(初期微動)を検知してまず最寄り階へ向かい、S波(主要動)の強さによって動作が変わります。
- 低ガルのS波検知:最寄り階で扉を開けて運転休止 → 閉じ込めは起こらない
- 高ガルのS波検知:その場で緊急停止 → 閉じ込め事故が発生するケース
大阪北部地震では閉じ込めの約87%は3時間以内に救出されていますが、最大5時間以上かかった事例もありました。
エレベーターに閉じ込められた時の対処法は?
1. 全ての階数ボタンを押す
まず全階のボタンを押して、動く階があれば停止して降りましょう。降りた後は再び閉じ込められないよう、非常階段を使って避難してください。
2. 非常用インターホンで連絡する
ボタンに反応がない場合は非常用インターホンを使い、係員が出るまでボタンを押し続けて冷静に状況を伝えましょう。インターホンが繋がらない場合は119番またはビル管理会社の緊急連絡先に電話します。
3. 非常用グッズを確認・活用する
エレベーターの四隅の防災備蓄ボックスに非常用飲料水・食料・簡易トイレ・ブランケット・懐中電灯などが備わっていることがあります。
4. 楽な姿勢で体力を温存する
救助を待つ間は床に座るなど楽な姿勢を取って体力を温存しましょう。子どもがいる場合はこまめに体調を確認してください。
絶対にやってはいけない行動は?
- ドアを無理やりこじ開ける:隙間から落下・突然の再稼働によるドアへの挟まれ事故のリスクがあります
- 天井パネルから脱出しようとする:日本製エレベーターは天井に点検口がないことが多く、仮に開いても安全な避難は困難です
よくある質問(FAQ)
Q. エレベーターが落下するリスクはありますか?
A. 複数の安全装置があるため落下の可能性は極めて低いです。万が一落下した場合は、仰向けに寝て衝撃を全身に分散させるのが有効とされています。
Q. 閉じ込め中に酸欠になる心配はありますか?
A. エレベーターは完全密閉ではなく空気が流れているため、通常は酸欠になりません。ただし大勢が乗っている場合は換気が追いつかないこともあります。
Q. 停電でエレベーターが止まった場合の復旧時間は?
A. 技術者による安全確認が完了するまで再稼働できないため、大規模災害時は数時間〜数日かかる場合があります。マンションでは高層階でも非常階段を使える体力・準備が重要です。
Q. マンションのエレベーター閉じ込め訓練はどう行えばよいですか?
A. 管理組合を通じてエレベーターの保守会社と連携し、非常用インターホンの使い方確認・備蓄品チェック・避難経路の確認などを年1回程度実施することをお勧めします。