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賃貸契約書を紛失したら?再発行の可否と管理実務上の対処法

賃貸契約書を紛失した場合、再発行は基本不可ですがコピー取得は可能。紛失しても契約は有効。管理会社が知るべき書類管理のベストプラクティスも解説。

最終更新: 約3分で読めます

「賃貸契約書をなくしてしまった」——不動産管理の現場では珍しくないトラブルです。再発行は基本的にできませんが、コピー取得は可能で、契約自体は書類がなくても有効です。本記事では管理実務目線で対処法と予防策を解説します。

賃貸契約書とは何か?

賃貸契約書とは、賃貸物件を借りる際に締結する契約書で、物件所在地・間取り・契約期間・家賃・解約条件などが記載された法的書類です。平成5年1月に国土交通省が書式を作成し、借主の権利を証明する重要書類として機能します。事前に渡される「重要事項説明書」とは別物であることに注意が必要です。

賃貸契約書は再発行できるか?

結論:賃貸契約書の再発行は基本的にできません。理由は、再発行した書類の作成日が元の契約書と同じになった場合、どちらが優先されるか判断できず、トラブルの原因になるからです。最悪の場合は裁判に発展するリスクもあります。

ただし、不動産会社が保管している原本のコピーを依頼することは可能です。不動産会社は通常、契約から少なくとも5年間は契約書を保管しています。コピー依頼時には手数料が発生する場合があるため、事前に確認してください。

契約書を紛失しても困ることはほぼない?

意外に思われるかもしれませんが、賃貸契約書を紛失しても日常生活上に大きな支障は生じません。理由は以下の通りです。

  • 契約書は書類として提出する機会がほとんどない
  • 退去時にも書類提出は通常不要
  • 書類を紛失しても契約が解除・無効になることはない(契約は調印時点で成立済みのため)

ただし、退去時の原状回復条件・更新条件など、内容を把握できなくなる点が実務上のリスクです。コピーを手元に置いておくことが推奨されます。

管理会社が実践すべき書類管理のベストプラクティス

管理会社として、入居者の契約書紛失トラブルを最小化するための対策を取りましょう。

  • 電子契約の活用:クラウド上に契約書を保管し、入居者がいつでもアクセスできる環境を整備する
  • 重要書類のスキャン保存を案内:入居時にPDF化・クラウド保存を推奨する
  • コピー発行フローの明確化:紛失時の対応手順(窓口・費用・期間)をマニュアル化する

よくある質問(FAQ)

Q. 賃貸契約書を紛失したら、大家から退去させられますか?

退去させられることはありません。契約書の紛失は契約解除の理由にならないため、安心してください。

Q. 不動産会社に原本のコピーを頼んでもらえますか?

通常は可能です。ただし会社によって手数料が発生する場合があります。事前に連絡して確認してください。

Q. 電子契約の場合、紛失リスクはなくなりますか?

クラウド上に保管されるため、物理的な紛失リスクは大幅に減少します。ただしアカウント管理(パスワード・メールアドレス変更時)には注意が必要です。

Q. 重要事項説明書と賃貸契約書は同じものですか?

別物です。重要事項説明書は宅地建物取引業法に基づき宅建士が説明する書類で、契約書とは内容・形式ともに異なります。両方を保管してください。

Daisuke Inazawa, President & CEO of INA&Associates Inc.

著者

代表取締役社長 / CEOINA&Associates株式会社

INA&Associates株式会社 代表取締役社長。首都圏・近畿圏を中心に不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントを統括。収益不動産投資戦略と超富裕層向け不動産コンサルティングを専門領域とする。

稲澤 大輔(いなざわ・だいすけ)は、INA&Associates株式会社の代表取締役社長(CEO)。大阪本店・東京営業所を拠点に、首都圏・近畿圏における不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントの三事業を統括する。

専門領域は、収益不動産の投資戦略立案、賃貸経営の収支最適化、超富裕層(UHNWI)・機関投資家向け不動産コンサルティング、およびクロスボーダー不動産投資。国内外の投資家に対し、データと長期視点に基づくアドバイザリーを提供している。

「企業の最も重要な資産は人財である」を経営理念に掲げ、人財投資カンパニーとして持続可能な企業価値の創造に取り組む。経営者として、変化の時代におけるリーダーシップのあり方と組織文化についても積極的に発信を続けている。

合格・取得資格は11種:宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、行政書士、個人情報保護士、甲種防火管理者、競売不動産取扱主任者、マンション維持修繕技術者、貸金業務取扱主任者。

  • 宅地建物取引士
  • 公認不動産コンサルティングマスター
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 行政書士
  • 個人情報保護士
  • 甲種防火管理者
  • 競売不動産取扱主任者
  • マンション維持修繕技術者
  • 貸金業務取扱主任者