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COLUMN

駐車場経営を成功させるには?運営方式・税金・節税のコツを徹底解説

駐車場経営の運営方式・税金・節税方法・成功のコツを徹底解説。月極・コインパーキングの違いや立地選びのポイントも紹介。土地活用を検討中の方は必見です。

最終更新: 約9分で読めます

「相続で土地を譲り受けた」「使い道のない土地がある」など、土地を保有している方の中には毎年固定資産税がかかるのでどうにか活用したいと思う方もいるでしょう。不動産投資の中でも初期費用がかからない駐車場経営は、初心者の方でも比較的手軽に始められるため人気が高いです。しかし初心者向けと言っても利益を出すためには、正しい知識やリスクなどを知っておく必要があります。この記事では、駐車場経営を成功させるために知っておきたいメリット・デメリットから税金のこと、成功するためのコツについて解説します。

駐車場経営にはどんな種類があるのか?

駐車場経営は大きく分けて、月極駐車場とコインパーキングの2種類があります。それぞれの特徴を理解し、自分の土地に合った形態を選ぶことが成功の第一歩です。

月極駐車場

月極駐車場は、土地のオーナーと契約者の間で賃貸借契約を結び、毎月一定額の賃料を受け取る経営方式です。利用者がいる限り毎月安定的な収入を得られるのが大きなメリットです。

月極駐車場に向いている場所は住宅街やオフィス街など、定期的な利用が見込まれるエリアです。駐車場が足りないアパートやマンション周辺での需要が見込め、店舗やオフィスの周辺では社用車や来訪者用の駐車場ニーズも高くなります。

初期費用の大部分は土地の整備費用で、舗装方法はコンクリート・アスファルト・砂利敷きの3種類があります。コインパーキングに比べて機械設置が不要で、手軽に始めることができ、契約期間終了後はすぐに辞められます。

一方、不正駐車が多い点には注意が必要です。契約者の解約につながる恐れもあるため、罰則を表記した看板や防犯カメラの設置など対策を講じましょう。

コインパーキング

コインパーキングは、不特定多数の利用者から駐車料金を受け取る時間貸しの経営方式です。利用者が限られないため、月極駐車場と比べて空車リスクを軽減できるメリットがあります。

向いている場所は駅や商店街・飲食店街、病院、学校、駐車場がない商業施設の周辺など、一時的な来訪が多いエリアです。ただし、地域によっては供給過多により、立地条件が良くても収益が見込めない場合もあるため、専門業者に相談して慎重に検討しましょう。

コインパーキングは収益を上げやすい反面、初期費用が月極駐車場よりもかかります。機械の管理費もかかるため、自分の土地がどちらの形態に向いているか見極めることが重要です。

駐車場の運営方式はどう選べばよいのか?

駐車場の運営方式には管理委託方式・一括借り上げ方式・自主管理方式の3つがあります。自分の状況に合った方式を選ぶことが、安定経営につながります。

管理委託方式

管理委託方式とは、経営はオーナーが行い、駐車場の管理を不動産管理会社や駐車場運営会社に委託する方式です。手数料は賃料の5〜10%が相場とされています。

メリットとして、管理の手間が省ける、遠方の土地でも運営できる、経営アドバイスがもらえるなどが挙げられます。本業で駐車場運営に時間をかけられない方や個人での管理が難しい場合に適した方式です。

一括借り上げ方式(サブリース)

一括借り上げ方式は、土地を駐車場運営会社へ貸し出し、毎月賃料を受け取る方式です。初期費用や運用費用は運営会社が負担し、稼働率に関係なく安定した収入を確保できます。

賃料の相場は月極駐車場の1.5〜2倍程度が目安です。ただし、毎月決められた額以上の収入は得られない点がデメリットとなります。

自主管理方式

自主管理方式は、初期投資から管理・運営まですべてをオーナー自身で行う方式です。収益がすべて自分のものになる反面、すべての管理・対応を自分で行わなければなりません。利用者の募集、集金、清掃、トラブル対応、確定申告など業務は多岐にわたります。

駐車場経営のメリットとは?

駐車場経営には、他の不動産投資にはない6つの大きなメリットがあります。

  • 少ない自己資金で始められる — 建物不要で初期費用が抑えられる
  • 狭い土地でも経営可能 — 車1台分のスペースでも成り立つ
  • 管理の手間が少ない — 老朽化や築年数を気にする必要がない
  • 災害リスクが少ない — 被害が出ても整備・修理で再開可能
  • 短期間で経営スタートできる — コインパーキングでも半月足らずで開始可能
  • すぐに転用できる — 借地借家法が適用されないため撤退も容易

駐車場経営のデメリットは何か?

メリットだけでなく、デメリットも把握しておくことが成功への鍵です。

  • アパート経営と比較して収益性が低い — 平面活用のため空間を活かせない
  • 収益は立地で決まる — 需要が見込めないエリアでは空車リスクが高い
  • 駐車場に向いていない土地もある — 接道幅や高低差に注意が必要
  • 税金の負担が大きい — 住宅用地の特例措置が適用されない

駐車場経営で発生する税金にはどんな種類があるのか?

駐車場経営では6種類の税金が発生する可能性があります。運営開始前に把握しておきましょう。

固定資産税

土地を所有している人に課税される税金です。借地の場合はかかりません。
計算方法:固定資産税額=課税標準額×1.4%

消費税

駐車場の運営方法によって課税・非課税が分かれます。更地をそのまま貸す青空駐車場は非課税、区画整備や管理を行う場合は課税対象です。ただし収入が1,000万円以下の場合は納税義務なし
計算方法:消費税=課税取引額×10%

都市計画税

市街化区域内で土地を所有する人に課税されます。税率は最高0.3%で、市町村によって課税されないこともあります。

償却資産税

精算機やロック装置、フェンスなどの設備にかかる税金です。税率は原則1.4%です。

所得税・個人事業税

駐車場収入にかかる税金です。管理形態によって「事業所得」「雑所得」「不動産所得」のいずれかに分類されます。

駐車場経営で使える節税方法とは?

適切な節税対策を行えば、手元に残る利益を増やすことが可能です。主な方法を3つ紹介します。

  • 償却資産を150万円以下に抑える — 150万円未満であれば償却資産税が非課税
  • アスファルト舗装にする — 200平米以下の土地なら貸付事業用宅地等の特例で評価額50%減額
  • 住宅用地内で運営する — 家屋がある土地なら税額軽減の特例が受けられる場合がある

駐車場経営を成功させるコツとは?

駐車場経営を成功に導くための6つの実践的なコツを紹介します。

立地選びが最重要

駐車場経営の成否は立地で決まると言っても過言ではありません。月極なら住宅地やマンション周辺、コインパーキングなら商業施設や駅前が好立地です。需要に合った形態で運営することを心がけましょう。

適切な料金設定

安すぎても高すぎても収益は伸びません。周辺駐車場の料金相場を調査し、適切な価格設定をすることが重要です。

駐車スペースと道路幅の確認

道路幅が狭すぎたり駐車スペースがギリギリだと、利用者同士のトラブルや設備破損のリスクが高まります。

月極とコインパーキングの併用

月極駐車場が埋まらない場合、半分をコインパーキングにすることで空きスペースを有効活用できます。

実質利回りでの運用

計算方法:実質利回り=(年間収入−諸経費)÷総投資額×100
経費を上回る収益を安定して出せるよう、コストの見直しを定期的に行いましょう。

防犯対策で安心感を提供

無人駐車場は犯罪や事故のリスクがあるため、防犯カメラ・照明・柵の設置が不可欠です。人感センサー付き照明や夜間撮影対応カメラの導入で、利用者に安心感を提供しましょう。

駐車場経営を始めるまでの流れは?

駐車場経営は以下の5ステップで始められます。

  1. 土地の確認 — 傾斜・道路幅・高低差・周辺環境をチェック
  2. 駐車場の種類を決める — 周辺の需要に合わせて月極またはコインパーキングを選択
  3. 管理方法を決める — 自主管理・管理委託・一括借り上げから選ぶ
  4. 駐車場の施工 — 専門業者に土地整備・設備設置を依頼
  5. 利用者の募集 — 看板設置・検索サイト登録・不動産会社への依頼

よくある質問(FAQ)

Q. 駐車場経営の初期費用はどのくらいかかりますか?

月極駐車場であれば、土地の舗装と車止め・ライン引き程度で始められます。コインパーキングの場合は精算機や機械設備の費用が加わりますが、一括借り上げ方式なら初期費用ゼロで開始することも可能です。

Q. 駐車場経営は副業でもできますか?

はい、管理委託方式や一括借り上げ方式を利用すれば副業としても運営可能です。管理の手間がほとんどかからないため、本業を持つ方にも適しています。

Q. 月極駐車場とコインパーキングはどちらが儲かりますか?

立地と需要によります。住宅街なら月極、商業エリアならコインパーキングが有利な傾向があります。両方を併用する方法も有効です。

Q. 駐車場経営にはどんな税金がかかりますか?

固定資産税・消費税・都市計画税・償却資産税・所得税・個人事業税が発生する可能性があります。償却資産を150万円以下に抑えるなどの節税対策も重要です。

Q. 駐車場経営のリスクは何ですか?

主なリスクは空車リスク・立地の失敗・税負担の大きさです。事前のマーケットリサーチと適切な運営方式の選択でリスクを軽減できます。

Daisuke Inazawa, President & CEO of INA&Associates Inc.

著者

代表取締役社長 / CEOINA&Associates株式会社

INA&Associates株式会社 代表取締役社長。首都圏・近畿圏を中心に不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントを統括。収益不動産投資戦略と超富裕層向け不動産コンサルティングを専門領域とする。

稲澤 大輔(いなざわ・だいすけ)は、INA&Associates株式会社の代表取締役社長(CEO)。大阪本店・東京営業所を拠点に、首都圏・近畿圏における不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントの三事業を統括する。

専門領域は、収益不動産の投資戦略立案、賃貸経営の収支最適化、超富裕層(UHNWI)・機関投資家向け不動産コンサルティング、およびクロスボーダー不動産投資。国内外の投資家に対し、データと長期視点に基づくアドバイザリーを提供している。

「企業の最も重要な資産は人財である」を経営理念に掲げ、人財投資カンパニーとして持続可能な企業価値の創造に取り組む。経営者として、変化の時代におけるリーダーシップのあり方と組織文化についても積極的に発信を続けている。

合格・取得資格は11種:宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、行政書士、個人情報保護士、甲種防火管理者、競売不動産取扱主任者、マンション維持修繕技術者、貸金業務取扱主任者。

  • 宅地建物取引士
  • 公認不動産コンサルティングマスター
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 行政書士
  • 個人情報保護士
  • 甲種防火管理者
  • 競売不動産取扱主任者
  • マンション維持修繕技術者
  • 貸金業務取扱主任者