漏水が起こっている箇所を修理するには、まず漏水箇所を特定しなければなりません。配管が複雑だったり地下に埋まっていたりすると、素人では水漏れしている場所を断定することは難しいでしょう。
この記事では、漏水調査にかかる費用相場や調査方法の種類、修理費用の目安に加え、自分でできる漏水チェック方法までご紹介します。漏水調査を依頼する業者選びで悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
漏水調査とはどのような調査なのか?
漏水調査とは、水漏れが発生している箇所を特定するための専門的な調査です。水漏れはキッチンや洗面台などの水回りだけでなく、水道管の破裂によって起こることもあります。
見える範囲の水漏れであればすぐにわかりますが、水道管は地下に埋まっていることが多く、漏水箇所の特定は非常に困難です。プロによる漏水調査では、水道管の損傷など特定しづらい箇所もしっかり把握できるため、違和感がある場合は速やかに依頼しましょう。
漏水調査にはどのような種類があるのか?
漏水調査には主に5つの方法があり、それぞれ特徴や費用が異なります。調査方法の違いを理解したうえで、状況に合った方法を選ぶことが大切です。
音聴法
音聴法は最も一般的な漏水調査で、「音聴棒」を使って漏水音を探します。音聴棒を蛇口やバルブなどの弁栓類に直接当て、漏水音がする場所を見つけていきます。調査期間を短縮しやすく、多くの業者で採用されている方法です。
埋没配管音聴法
地下に埋まっている水道管の漏水音を地上から調音する方法です。周囲の騒音が少ない時間帯に行われ、0.5〜1m間隔で音聴していきます。調査範囲が1kmと広くても1日で終わるケースがほとんどですが、経験とノウハウが重要な方法であるため、実績のある業者に依頼するのがおすすめです。
ガス探知法
水道管にガスを注入し、ガス漏れの有無から水漏れ箇所を特定する方法です。音聴法では聞き取れないほど小規模な水漏れも探知でき、周囲の音にも影響されません。ただし、調査規模が大きいほど必要なガスが増えるため、主に戸建て向けの調査方法です。
漏水探知法
配管経路が明確な場合に用いられる方法で、探知機を設置して振動や音から漏水箇所を特定します。探知機には漏水音を増幅させる機能があり、経験が浅い調査員でも高品質な結果が期待できるのがメリットです。
管内カメラ
配管内に専用カメラを挿入し、映像で漏水箇所を直接確認する方法です。ガスや音を使わないため安心・安全に調査でき、配管内のつまりなど他のトラブルも同時に発見できます。ただし、取り扱い業者が限られている点は注意が必要です。
漏水調査の費用はいくらかかるのか?
漏水調査の費用は方法によって8,000円〜50,000円と幅があります。以下に調査方法別の費用相場をまとめます。
音聴法の費用相場
費用相場は8,000円〜16,000円です。ポピュラーな調査方法のため、比較的リーズナブルに依頼できます。
埋没配管音聴調査の費用相場
費用相場は8,000円〜30,000円です。音聴法よりも正確に漏水箇所を把握できます。
ガス探知法の費用相場
費用相場は30,000円〜40,000円です。配管が太いほどガス量が増え、40,000円以上になることもあります。
漏水探知法の費用相場
費用相場は12,000円〜18,000円です。再調査が不要になる可能性が高く、結果的に支出を抑えられることがあります。
管内カメラの費用相場
費用相場は20,000円〜50,000円です。配管の太さによる料金変動がないため、ガス探知法よりもお得になるケースもあります。
漏水調査後の修理費用はどのくらいかかるのか?
漏水調査は水漏れ箇所の特定が目的のため、修理には別途費用が必要です。修理費用は漏水箇所や修理内容によって大きく異なり、出張費などの諸経費もかかってくるため注意しましょう。
水漏れ箇所別の費用は、蛇口やトイレなど箇所によって異なります。同じ箇所であっても、部品交換だけで済む場合と本体交換が必要な場合では大きな差が出ます。故障や不具合を放置すると修理費用が高額になるため、違和感がある時は速やかに点検を依頼しましょう。
パッキンのみの交換であれば費用を抑えられますが、給湯器は特に修理費用が高くなる傾向があります。費用を抑えたい場合は、交換する部品のグレードを調整するなどの工夫も必要です。
諸経費に関しても業者によって差があり、見積もりや出張費が無料の業者もあれば数千円必要なところもあります。トータルで比較して業者を選ぶことが大切です。
漏水に気付くポイントとは?
漏水の兆候を早期に発見することで、被害の拡大を防ぎ修理費用も抑えられます。以下のサインが出ていないか、普段から注意しておきましょう。
急に水道料金が高くなる
使用頻度が変わっていないのに水道料金が上がった場合は、漏水の可能性があります。数百円の変動でも過去の水道代と比較してみましょう。
水を出していなくてもメーターが作動する
蛇口を閉めている状態でメーターが動いている場合は、漏水が疑われます。デジタル表示であれば漏水警告を確認できますが、小規模な水漏れではメーターが反応しないこともあります。
床や壁に身に覚えのないシミができる
水漏れが長期間続くと、床や壁にシミが現れます。シミが大きい・色が濃い場合は放置せず速やかに調査を依頼しましょう。放置すると内部がカビたり腐食したりして、修理箇所が増える可能性があります。
水が滴る音が聞こえる
壁の内部や床下から水滴の音が聞こえる場合は、配管から水漏れしている可能性が高いです。耳をすまさなくても聞こえる音量の場合は、特に緊急性が高いと考えましょう。
水回りから異臭がする
水漏れによる湿気がカビや細菌を増やし、異臭の原因となることがあります。水道料金やメーターの異常と併せて確認してみましょう。
使っていないのに蛇口や床が濡れている
蛇口を閉めたのに濡れている、使っていないのに床が濡れている場合は漏水を疑いましょう。吐水口だけでなく、ハンドルやシャワーホースの根元もチェックしてください。特にシャワーホースが伸びるタイプの蛇口は、ホース部分が見えにくく水漏れに気付きにくいため注意が必要です。
漏水はなぜ発生するのか?
漏水の原因は大きく「配管のトラブル」と「配管・部品の劣化」の2つに分けられます。
配管の詰まり
排水管の詰まりによって配管の接続部分が緩み、そこから漏水するケースがあります。最悪の場合は配管が破裂することもあるため、定期的にパイプクリーナーで洗浄し、異物を流さないよう対策することが大切です。
配管の接続部の緩み
ナットなどの部品が劣化したり、地震など大きな衝撃を受けたりすると接続部分が緩んで漏水につながります。大きな地震の後は配管を確認するようにしましょう。
パイプ・ホースの経年劣化
耐用年数は10年以上ありますが、内部の詰まりや大きな衝撃で劣化が早まることがあります。
パッキンの経年劣化
パッキンは接続部分を密封する部品で、劣化すると漏水の原因になります。使用環境によって劣化速度は異なります。
蛇口の経年劣化
蛇口は表面に露出しているため外部の衝撃を受けやすく、劣化・故障のリスクが高い部分です。蛇口から漏水している場合は止水栓を止めて応急処置をし、速やかに専門業者に連絡しましょう。
漏水調査は自分でもできるのか?
壁や天井を通る水道管の調査は専門業者に任せるべきですが、目視でチェックできる箇所もあります。業者に依頼する前のセルフチェックとして参考にしてください。
キッチンの漏水チェック
蛇口のハンドルや吐水口が濡れていないか確認し、シンク下の給水管や排水接続部からの漏水もチェックします。給水管からの漏水は床を腐食させる可能性があるため、発見次第早急に対処しましょう。
浴室の漏水チェック
蛇口やシャワーの排水口を中心に確認します。浴槽にお湯を張り、自然に水位が下がる場合は排水栓の劣化が疑われます。浴室は濡れていることが多く漏水に気付きにくいため、室内が乾いた状態でチェックするのがおすすめです。
洗面所の漏水チェック
キッチンと同様に蛇口・シャワーホース・給水管・排水接続部分をチェックします。洗面台下の収納棚に物が多いと給水管の漏水に気付きにくいため、定期的に物をどかして確認しましょう。
洗濯機の漏水チェック
蛇口や給水・排水ホースの接続部分を中心に確認します。蛇口と壁の接地面や排水ホースの周辺もチェックしてください。洗剤ケースやフィルターの汚れも水漏れの原因になるため、定期的に掃除しましょう。
トイレの漏水チェック
便器や温水洗浄便座、給水管、接続部分をチェックします。水が止まらない場合はタンク内部のパーツ破損、給水管からの水漏れはパッキン劣化が原因と考えられます。ノズル部分の水アカも定期的に掃除しましょう。
屋外の漏水チェック
屋外の蛇口は雨風や温度の影響で部品の劣化が早い傾向にあるため、定期的な点検が安心です。蛇口周りの外壁にシミがある場合は、内部で水漏れが起きている可能性があります。
漏水で水道料金が高くなった場合はどうすればよいのか?
漏水による水道料金の増加分は、条件を満たせば減額申請で一部を取り戻すことができます。
減額申請の条件
水道局に減額申請書を提出する必要がありますが、以下3つの条件をすべて満たす必要があります。
- 故意的な漏水ではないこと
- 漏水箇所が修理済みであること
- 漏水発生から2ヶ月以内の申請であること
減額申請の手順
水漏れを確認したら専門業者に修理を依頼し、修理完了後に水道局から「漏水減額申請書」を取り寄せて必要事項を記入します。修理した業者の領収書・請求書のコピーを添付して地域サービスセンターに提出してください。
返金される割合
自治体によって異なりますが、増えた水道料金のうち5〜7割が返金の目安です。満額が戻るわけではない点に注意しましょう。
漏水調査を依頼する業者はどう選べばよいのか?
正確に原因を突き止めるには専門業者への依頼がおすすめです。以下のポイントを参考に業者を選びましょう。
チェックすべきポイント
対応エリア・対応スピード・料金・創業年数と施工実績・付帯サービス・口コミ評判の6項目を確認してください。漏水は早急な対応が求められるトラブルなので、対応の素早さは特に重視されます。料金が安くても調査品質が低い可能性もあるため、実績も併せて確認しましょう。
複数の業者を比較する
業者によってサービスや料金に違いがあるため、3〜5社に絞り込んで比較するのがおすすめです。
見積もりで不審な点がないか確認する
見積もり金額が極端に高い、または安い場合は注意が必要です。契約を急がせたり、危機感を煽ったりする業者には依頼を避けるのが無難です。
漏水の発覚が遅れて深刻な状態になると修理費用が大幅に増加します。水道料金に異変を感じたら早めに専門業者に相談しましょう。賃貸物件でストレスフリーな管理体制を整えておくと、漏水などのトラブルにも迅速に対応できます。
よくある質問(FAQ)
漏水調査は何時間くらいかかりますか?
音聴法であれば数十分〜数時間程度で完了するケースが多いです。埋没配管音聴法でも、1km程度の範囲であれば1日で終わることがほとんどです。ただし、掘削を伴う調査では数日かかる場合もあります。
漏水調査は賃貸物件でも依頼できますか?
賃貸物件の場合は、まず管理会社や大家さんに連絡してください。経年劣化が原因であればオーナー側が費用を負担するケースが一般的です。入居者の過失による漏水の場合は自己負担になる可能性もあります。
漏水を放置するとどうなりますか?
住宅内部のカビや腐食が進行し、修理箇所が拡大します。床下や壁内部の構造材が劣化するリスクもあるため、早期発見・早期対処が重要です。水道料金も増加し続けるため、経済的な負担も大きくなります。
水道料金の減額申請はどこに出しますか?
お住まいの地域の水道局(地域サービスセンター)に提出します。申請方法や必要書類は自治体によって異なるため、事前に担当部署に確認するのがおすすめです。