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不動産投資で重要なNOI(営業純利益)とは?計算方法と活用のポイント

NOI(営業純利益)は表面利回りに隠れた不動産の実力を測る指標です。計算式・NOI利回りの活用法・注意点を投資家向けにわかりやすく解説します。

約3分で読めます

不動産の物件案内で表示される利回りは、多くの場合表面利回りです。しかし実際の収益性を正確に測るには、空室損失や運営コストを差し引いたNOI(Net Operating Income:営業純利益)の把握が不可欠です。

従来の利回り指標の限界とは?

不動産投資で使われる主な利回り指標を整理します。

  • 表面利回り:年間家賃 ÷ 物件購入価格。経費未控除のため実態より高く見える
  • 実質利回り(NOI利回り):(年間家賃 − 諸経費)÷(物件価格 + 諸費用)。実態に近い
  • 自己資金投資利回り:家賃収入 ÷ 自己資金。自己資金が多い時に活用
  • 借入金返済後利回り:ローン返済も含めた実質収益性を示す

近年は空室率の上昇や運営コストの増加により、表面利回りだけでは物件の実力を測りにくくなっています。そこでNOIが重要な判断指標として注目されています。

NOIとは何か?計算方法を理解しよう

NOI(営業純利益)=満室賃料 − 空室損失 − 運営経費

例:満室賃料150万円 − 空室損失15万円 − 運営費20万円 = NOI 115万円

NOI利回りの計算式

NOI利回り = NOI ÷(物件価格 + 取得諸費用)× 100

NOI率による簡易計算

NOI率 = 満室賃料 −(空室率10% + 運営費率40%)

  • 収入 = 満室賃料 × NOI率
  • 収益性 = 表面利回り × NOI率

NOI活用の際に注意すべきポイント

新築物件では予想値になる

中古物件はオーナーから実績データを取得できますが、新築では空室率・実際の運営費が不明なため、NOIは想定値での計算になります。不動産投資の総合的な判断能力の一つとして、シナリオ別の感度分析が有効です。

諸経費の内訳を正確に把握する

運営経費には以下が含まれます(減価償却費・支払金利は含まない):

  • 固定資産税・都市計画税(租税公課)
  • 火災保険・地震保険などの保険料
  • 管理費・清掃費・共用部光熱費
  • 日常修繕費・広告費・管理会社手数料

賃貸相場の変動を多面的にシミュレーション

不動産は経年とともに家賃が下落する傾向があります。経年劣化を加味した複数シナリオでのNOI利回りシミュレーションを行うことで、目先の利回りに惑わされない投資判断ができます。

よくある質問(FAQ)

Q. NOIと実質利回りは同じものですか?
A. ほぼ同義に使われますが、厳密にはNOI利回りは取得諸費用を分母に加えた値です。純利回り・ネット利回りとも呼ばれます。
Q. 空室率10%・運営費率40%という数字の根拠は?
A. 業界の一般的な想定値です。エリア・物件種別によって異なるため、専門機関や管理会社のデータを参考に調整してください。
Q. NOIが高い物件は必ず良い投資ですか?
A. NOIは重要指標ですが、エリアの賃貸需要・将来の家賃相場・修繕計画・出口戦略なども総合的に判断することが必要です。
Q. キャップレートとNOIはどう関係しますか?
A. キャップレート(還元利回り)= NOI ÷ 物件価格。同じNOIでも物件価格が高ければキャップレートは低くなります。物件の価格妥当性を判断する際に活用します。
Daisuke Inazawa, President & CEO of INA&Associates Inc.

著者

代表取締役社長 / CEOINA&Associates株式会社

稲澤 大輔(いなざわ・だいすけ)は、INA&Associates株式会社の代表取締役社長(CEO)。大阪本店・東京営業所を拠点に、首都圏・近畿圏における不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントの三事業を統括する。

専門領域は、収益不動産の投資戦略立案、賃貸経営の収支最適化、超富裕層(UHNWI)・機関投資家向け不動産コンサルティング、およびクロスボーダー不動産投資。国内外の投資家に対し、データと長期視点に基づくアドバイザリーを提供している。

「企業の最も重要な資産は人財である」を経営理念に掲げ、人財投資カンパニーとして持続可能な企業価値の創造に取り組む。経営者として、変化の時代におけるリーダーシップのあり方と組織文化についても積極的に発信を続けている。

保有資格は11種:宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、行政書士、個人情報保護士、甲種防火管理者、競売不動産取扱主任者、マンション維持修繕技術者、貸金業務取扱主任者。

  • 宅地建物取引士
  • 公認不動産コンサルティングマスター
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 行政書士
  • 個人情報保護士
  • 甲種防火管理者
  • 競売不動産取扱主任者
  • マンション維持修繕技術者
  • 貸金業務取扱主任者