賃貸経営において、共用部の電気代は無視できない経費です。LED照明への切り替えは、電気代を最大75%削減でき、交換の手間も大幅に減らせる効果的な節約手段です。LEDのメリット・デメリット、電気代の10年間シミュレーション、経費計上のルールを解説します。
LED照明で電気代はどう変わるのか?
省エネでコスト削減につながる
LED電球は一般白熱電球と比べて年間約4,841円の節約になります。白熱球の年間電気代約5,677円に対し、LED電球は約836円(消費電力10.5W、電力料金27円/kWh)です。蛍光灯からの切り替えでも最大約75%の消費電力削減が見込めます。
長寿命で交換の手間が少ない
LEDの寿命は約40,000時間(約10年)で、白熱球(約1,000時間)の40倍、蛍光灯(約6,000時間)の約7倍です。高所や共用部の照明交換の手間とコストを大幅に削減できます。
虫が集まりにくい
LEDは紫外線量が蛍光灯の200分の1と極めて少なく、紫外線に寄り付く虫が集まりにくいメリットがあります。衛生面の改善や掲示物の色褪せ防止にも効果的です。
LEDのデメリットとは?
初期費用が高い
LED電球は1,000円以上するものが多く、白熱球(約100円)や蛍光灯(300〜500円)と比べて高価です。しかし、白熱球からの切り替えなら約1年、蛍光灯からなら約3年で元が取れます。
暗く感じることがある
LEDは光が特定方向に照射されるため、同じワット数でも暗く感じる場合があります。明るさは「ルーメン(lm)」で確認しましょう。
10年間の電気代・交換代シミュレーション
電気代の比較(共用灯10ヶ所、1日10時間、10年間)
白熱球(54W)とLED電球(7W)では、10年間で約44万6,000円の差が出ます。蛍光灯(11W)との比較でも約3万8,000円の差があります。
交換代の比較
LED電球の交換目安は約12年に1回で、白熱球(約半年に1回)や蛍光灯(約3年に1回)と比べて圧倒的にランニングコストが低いです。10年間の交換費用差は白熱球比で約76万7,000円、蛍光灯比で約35万7,000円にもなります。
LED照明への交換費用は経費で落とせるのか?
共用部分の照明をLEDに切り替えた場合の電気代は経費として計上可能です。また、LED交換費用も原則として経費で落とせます。照明機能が向上しても建物の価値が高まるとは言えず、修繕費として処理するのが妥当とされています。ただし、建物全体の配線工事を伴う場合は資本的支出として処理するケースもあります。
賃貸経営の経費率の目安は?
賃貸経営の経費率は15%〜20%が相場です。年間家賃収入1,000万円なら経費は150万〜200万円が目安です。経費率を下げすぎると物件の魅力低下を招くため、賃貸経営の質を維持しながら節約することが重要です。
節約しながら賃貸経営するポイントとは?
- 管理委託内容を精査する:可能な業務はオーナー自身で行い管理料を削減
- 空室をつくらない:周辺ニーズや賃貸募集戦略を定期的にリサーチ
- 長期的な収支計画を立てる:10年ごとの大規模修繕に備えた積立
- 照明をLEDに切り替える:電気代最大75%削減で長期的にお得
よくある質問(FAQ)
Q. 蛍光灯からLEDに変えるとき工事は必要?
A. 直管蛍光灯型の場合はバイパス工事が必要です。天井にシーリングライト用の配線器具がある場合は工事不要で交換できます。
Q. 共用部の電球交換費用は誰が負担する?
A. 共用部分は入居者の管理費・共益費から支出するのが一般的です。室内の電球交換は入居者負担です。
Q. LED電球の明るさはどう選べばいい?
A. ワット数ではなくルーメン(lm)で確認してください。一般的な60W白熱球相当はLEDで810lm程度です。