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漏電ブレーカーの仕組みとは?落ちた時の対処法・交換時期・費用相場を解説

漏電ブレーカーの仕組み・種類・落ちた時の対処法を解説。交換時期の目安や費用相場、漏電を防ぐ対策も紹介。賃貸管理に役立つ基礎知識です。

最終更新: 約6分で読めます

漏電とは、配線や電線の老朽化により外部へ電気が流れている状態のことです。漏電は感電事故や火災の原因となるため、漏電ブレーカーによる早期検知が欠かせません。この記事では、漏電ブレーカーの仕組み・落ちた時の対処法・交換の目安をわかりやすく解説します。

漏電はなぜ危険なのか?人体への影響

漏電とは、電気配線や電気器具から外部に電気が漏れている状態です。人体への影響は電流の大きさと通過時間、通電経路によって異なります。

電流値人体への影響
0.5〜1mAビリッと感じるが危険性は少ない
5mAかなりビリッとした痛み
10〜20mA筋肉の硬直、体が動かせなくなる
50mA心室細動の危険、心肺停止の可能性
100mA致命傷、心肺停止

ブレーカーの3つの種類とは?

アンペアブレーカー

分電盤の左側にある最も一般的なブレーカーで、契約アンペアを超えると電気の供給を遮断します。

漏電ブレーカー

分電盤の真ん中に位置し、漏電を検知すると自動的に回路を遮断します。落ちた場合は家のどこかで漏電が発生している可能性が高いです。

安全ブレーカー

各部屋への分岐回路に設置され、許容電流を超えた場合に電源を遮断して配線・機器を保護します。

漏電ブレーカーの原理と仕組みとは?

正常時は回路内の行きと帰りの電流値が等しいですが、漏電が発生すると差が生じます。この差を零相変流器(ZCT)が検知し、一定レベルを超えると電磁装置が作動して回路を遮断します。15〜30mA程度の漏電電流を素早く遮断することで、感電事故を防ぎます。

漏電遮断器の種類と選び方

  • 高感度形(高速形):感電防止に最適、動作時間0.1秒以内
  • 高感度形(時延形):広範囲の停電を防ぐ、分電盤主幹部に使用
  • 中感度形:キュービクルの幹線保護用
  • 低感度形:アーク地絡損傷の保護用

三相200V回路でも漏電ブレーカーの仕組みは同じ?

三相200V回路でも、漏電ブレーカーの検知原理は単相回路と同じです。零相変流器(ZCT)に3本(または4本)の電線をまとめて通し、正常時は各相の電流のベクトル和がゼロになる状態を常時監視します。漏電が発生してこの均衡が崩れると零相電流が生じ、ZCTがこれを検知して0.1秒以内に回路を遮断する仕組みです。エアコンの室外機や給湯設備など三相200Vを使う住宅・共用設備でも、単相回路と同様に15〜30mA程度で動作する高感度形が広く使われています。

テストボタンで正常に動作するか確認しよう

漏電ブレーカーのテストボタンは、正常に作動するかを確認するためのものです。最低でも月1回はテストを行うと安心です。

テストボタンはなぜ漏電ブレーカーを落とせるのか?仕組みを解説

テストボタンを押すと、内蔵された抵抗を通じて電流の一部が零相変流器(ZCT)の検知経路をあえて迂回するように流れ、実際の漏電と同じ電流の不平衡を人工的に作り出します。ZCTがこの不平衡を検知し、通常の漏電時と同じ経路で引き外し装置を動作させてブレーカーを落とすことで、内部の検知・遮断機構が正常に働くかを確認できる仕組みです。ただし、これは内部回路の動作確認であり、建物側の配線やアース線そのものの状態を検査するものではない点に注意してください。

テスト手順

  1. 漏電ブレーカーの電源がONであることを確認
  2. テストボタンを押す
  3. ブレーカーがOFFになり、家電の電気が消えることを確認
  4. 漏電ブレーカーをONに戻して完了

漏電ブレーカーとアース線は両方必要?

アース線は家電製品の電流を地面に逃がし、感電を防止する役割があります。漏電ブレーカーだけでも漏電を感知できる場合はありますが、アース線が接続されていればより早く検知できます。両方セットで使うことで安全性が大幅に向上します。

漏電ブレーカーの交換時期と費用相場は?

寿命の目安

漏電ブレーカーの寿命は約13〜15年です。以下の症状が出たら交換・メンテナンスを検討しましょう。

  • 本体が異常に発熱している
  • 異臭・異音がする
  • 外装が変色している
  • テストボタンが正常に動作しない

交換費用の相場

種類費用相場
漏電ブレーカー本体約9,000〜2万円
安全ブレーカー約4,000〜1万円
分電盤交換約2〜5万円
専門業者への依頼総額約5,000〜5万円

自分での交換は法律で禁止されており、電気工事士の資格が必要です。無資格で交換した場合は3万円以下の罰金または3ヶ月以下の拘禁刑が課される可能性があります(電気工事士法第3条・第14条。懲役・禁錮は2025年6月1日施行の刑法等一部改正により拘禁刑に一本化されました)。

漏電ブレーカーが落ちた時の対処法

  1. すべてのブレーカーを「切」にする
  2. アンペアブレーカーと漏電ブレーカーを「入」にする
  3. 安全ブレーカーを1つずつ「入」にして漏電回路を特定
  4. 漏電回路だけ「切」にし、他の回路で電気を復旧
  5. 専門業者に漏電調査を依頼

漏電しているのに漏電ブレーカーが落ちない・作動しないのはなぜ?

漏電が起きていても、漏電の程度が漏電ブレーカーの検知感度(一般的に15〜30mA)に達していない場合や、漏電ブレーカー自体が経年劣化・故障で正常に作動しない場合は、ブレーカーが落ちないことがあります。特にテストボタンを押しても正常にOFFにならない場合は、内部の検知・遮断機構が故障している可能性が高く、そのまま使用を続けると本来検知すべき漏電を検知できず感電・火災のリスクが残ります。この場合は自分で修理・交換せず、電気工事士の資格を持つ専門業者に点検・交換を依頼してください。

漏電を防ぐための5つの対策

  • 濡れた手で家電製品を触らない:感電事故の原因に
  • コードを束ねない・曲げない:円を描くようにまとめる
  • 故障した家電・コードは早めに交換:ショートの原因に
  • 消費電力を守る:大型家電の同時使用に注意
  • 契約アンペアの見直し:使用量に合った契約に変更

よくある質問(FAQ)

Q. 漏電ブレーカーの寿命は何年?

約13〜15年が目安です。定期的なテストと点検で正常に機能しているか確認しましょう。

Q. 漏電ブレーカーが頻繁に落ちる原因は?

家電製品の故障、配線の劣化、湿気による絶縁低下などが考えられます。専門業者に調査を依頼してください。

Q. アース線は必ず接続すべき?

はい。漏電ブレーカーと併用することで、より早く漏電を検知でき安全性が高まります。

Daisuke Inazawa, President & CEO of INA&Associates Inc.

著者

代表取締役社長 / CEO — INA&Associates株式会社

INA&Associates株式会社 代表取締役社長。首都圏・近畿圏を中心に不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントを統括。収益不動産投資戦略と超富裕層向け不動産コンサルティングを専門領域とする。

稲澤 大輔(いなざわ・だいすけ)は、INA&Associates株式会社の代表取締役社長(CEO)。大阪本店・東京営業所を拠点に、首都圏・近畿圏における不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントの三事業を統括する。

専門領域は、収益不動産の投資戦略立案、賃貸経営の収支最適化、超富裕層(UHNWI)・機関投資家向け不動産コンサルティング、およびクロスボーダー不動産投資。国内外の投資家に対し、データと長期視点に基づくアドバイザリーを提供している。

「企業の最も重要な資産は人財である」を経営理念に掲げ、人財投資カンパニーとして持続可能な企業価値の創造に取り組む。経営者として、変化の時代におけるリーダーシップのあり方と組織文化についても積極的に発信を続けている。

合格・取得資格は11種:宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、行政書士、個人情報保護士、甲種防火管理者、競売不動産取扱主任者、マンション維持修繕技術者、貸金業務取扱主任者。

  • 宅地建物取引士
  • 公認不動産コンサルティングマスター
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 行政書士
  • 個人情報保護士
  • 甲種防火管理者
  • 競売不動産取扱主任者
  • マンション維持修繕技術者
  • 貸金業務取扱主任者