入居者が賃貸物件を選ぶ際、洗濯機置き場がどこにあるかは重要なチェックポイントです。室内洗濯機置き場は「この設備がないと入居が決まらない」設備ランキングで1位を獲得するほど需要が高い設備です。
今回は、室内洗濯機置き場のメリット・デメリット、設置場所の選び方、リフォーム費用と流れを大家さん・入居者双方の視点からご紹介します。
賃貸物件の室内洗濯機置き場の設置率はどれくらい?
現在、8割以上の賃貸アパートに室内洗濯機置き場が設置されています。入居率に直結する重要設備です。
8割以上の賃貸アパートが室内に設置
例えば東京郊外の八王子市では約17,000件中約15,000件(約88%)、文京区では約3,300件中約2,800件(約84%)に室内洗濯機置き場が設置されています。現在、多くのエリアで8割以上の賃貸物件が室内に洗濯機置き場を備えています。
入居率への影響
特に女性をターゲットにしている賃貸物件や近くにコインランドリーがない物件では、室内洗濯機置き場の有無が入居率に大きな影響を与えます。
室内洗濯機置き場のメリットとは?
室内に洗濯機置き場を設けることで、入居者は複数のメリットを享受できます。
洗濯機の寿命が長くなる
洗濯機は基本的に室内利用を前提に作られているため、室外では外部の影響を受けて壊れやすくなります。室内に設置すれば寿命が延び、買い替えコストを抑えられます。
気温や天候を気にせず洗濯できる
室内なら雨の日でも外に出る必要がありません。冬の寒い時期でも外に出ずに洗濯できることも大きなメリットです。
騒音トラブルを回避しやすい
室内であれば振動や音をある程度抑えられ、近隣とのトラブル回避につながります。ただし、使用時間帯への配慮は必要です。
室内洗濯機置き場のデメリットとは?
メリットがある一方で、入居者が感じるデメリットも把握しておきましょう。
スペースが圧迫される
ワンルーム・1Kの間取りでは洗濯機置き場の分だけ居住スペースが狭くなります。
水漏れで室内が水浸しになるリスク
蛇口やホース、本体からの水漏れが発生すると室内が水浸しになり、2階以上では下階への被害も発生します。
家賃がやや高め
室外洗濯機置き場の物件は築年数が古く家賃も安い傾向がありますが、設置されていないといくら家賃を下げても入居してもらえない可能性が高いです。
室外洗濯機置き場の特徴は?
比較のために、室外洗濯機置き場のメリット・デメリットも確認しましょう。
室外のメリット
- 居住スペースが広くなる:ワンルームや1Kでは大きなメリット
- 水漏れリスクが軽減:下階への被害も少ない
室外のデメリット
- 洗濯機が劣化しやすい:紫外線・気温・湿度の影響でプラスチック部分が変色・変形
- 使用時間が制限される:騒音が響きやすく日中に限られる
- 盗難・のぞきのリスク:特に女性の一人暮らしでは不安要素が大きい
洗濯機置き場はどこに設置すべき?
室内に設置する場合、家事動線を意識した場所選びが重要です。設置場所によって入居者の満足度が大きく変わります。
家事動線を意識する
洗濯機使用時の主な動作は「汚れた衣類を入れる」と「洗濯物を取り出して干す」の2つです。広さが限られたアパートでは特に家事動線を意識し、居住スペースを圧迫しない場所を選びましょう。
脱衣所に設置するメリット
脱いだ服をすぐに洗濯機へ入れられるほか、お風呂の残り湯で節水しながら洗濯できるのが大きなメリットです。室内干しユニットや浴室乾燥機があればすぐに干せる点も魅力です。
キッチン横に設置するメリット
家事を効率的に行え、水道設備と排水管が近いことから工事費用を抑えられます。システムキッチンにビルトインするタイプもあり、省スペースに貢献します。
室内洗濯機置き場を設置する際のポイントとは?
設置を計画する際は、防水パン・給排水・電源など複数の項目を確認する必要があります。
防水パンのサイズ
防水パンには主に3つの規格があり、賃貸物件では「幅640mm x 奥行640mm」が主流です。入居者が使う洗濯機のサイズを想定し、汎用性の高い防水パンを選びましょう。
給排水の場所
費用を抑えるには、キッチン・浴室・トイレなど水回りの近くに設置し、最低限の工事で済むようにするのがおすすめです。
勾配を確保する
排水には排水口より低い位置に排水管が必要です。排水管の位置が高い場合は洗濯機の高さ調整が必要になるため、勾配が作れる場所を選びましょう。
電源・コンセントの位置
コンセントがない場所に設置する場合は電気工事が必要で、費用は12,000円〜16,000円前後です。水濡れによるショート防止のため、床から約105〜120cmの高さに設置します。
湿気対策
換気扇の設置や通気性の確保、湿気に強い床材の採用など、カビ対策を講じましょう。
リフォーム費用の相場はどれくらい?
室内洗濯機置き場の設置リフォームにかかる費用と期間を確認しましょう。
施工費の相場と内訳
リフォーム費用の相場は約15万〜25万円程度です。主な内訳は以下の通りです。
- 防水パン本体と設置費:約2万〜5万円
- 給排水の接続工事費:約2万〜8万円
- 緊急時止水機能付き水栓:約1万円
- コンセント設置費:約1万〜15,000円
- 周辺の内装復旧工事費:約3万〜5万円
- その他諸費用:約1万〜2万円
過度に安い業者は施工品質や追加料金のリスクがあるため、相場から大きく外れない業者を選びましょう。
工事期間の目安
室内洗濯機置き場の設置工事は1週間程度が目安です。空室期間を最小限にするため、専門業者への依頼がおすすめです。
リフォームの流れとは?
初めてのリフォームでもスムーズに進められるよう、一般的な流れを確認しましょう。
1. 相見積もりをとる
少なくとも3〜4社に見積もりを申し込み、費用・工期・対応力を比較しましょう。
2. 現場での採寸・打ち合わせ
業者に部屋の環境を確認してもらい、設置可否をチェックします。工事が可能か正確に判断するため、複数社に現場を見てもらうことが重要です。
3. 業者の比較・検討
見積り内訳が不透明な業者はトラブルのリスクがあるため、明瞭な業者を選びましょう。担当者との相性も重要な判断基準です。
4. 工事の実施
物件の状況により工事内容は異なります。必要に応じて給排水工事・電気設備工事・床材の変更工事などが行われます。
水回り全体のリフォームも検討すべき?
室内洗濯機置き場を設置するなら、水回り全体のリフォームも合わせて検討する価値があります。
水回りリフォームが必要な理由
水回り設備は利用頻度が高く劣化しやすいため、リフォームで使いやすくすることが入居者の満足度向上と入居率の維持につながります。
まとめてリフォームするメリット
一度に複数箇所を工事すれば、個別に依頼するよりも人件費・諸費用を抑えられます。特に女性は水回りをよくチェックする傾向にあるため、女性目線でのリフォームも効果的です。
予算を抑えるポイント
空室対策に必要な箇所をリストアップし、優先順位を付けた上で検討しましょう。自治体や国の補助金制度が利用できる場合もあるため、事前に確認することをおすすめします。
まとめ
室内洗濯機置き場は入居率に直結する重要設備です。古い物件で室外にしか洗濯機置き場がない場合は、リフォームを検討する価値があります。賃貸管理に関する法規制も確認しながら、入居率向上を目指しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 室内洗濯機置き場の設置リフォーム費用はどれくらいですか?
約15万〜25万円が相場です。給排水管や電源の位置、設置環境によって変動します。複数の業者から相見積もりをとることをおすすめします。
Q. 洗濯機置き場は脱衣所とキッチン横、どちらがおすすめですか?
家事動線を重視するならキッチン横、節水や干しやすさを重視するなら脱衣所がおすすめです。物件の間取りや入居者のターゲット層に合わせて判断しましょう。
Q. 室内洗濯機置き場がないと入居率に影響しますか?
現在8割以上の賃貸アパートが室内に設置しているため、設置がないと入居が決まりにくい傾向があります。特に女性入居者には大きな影響があります。
Q. リフォーム工事にはどれくらいの期間がかかりますか?
一般的に1週間程度が目安です。ただし物件の状況や工事内容によって変動するため、事前に業者と確認しましょう。
