Skip to content
Real Estate Intelligence
COLUMN

住宅セーフティネット制度とは?アパート経営の空室対策に活用する方法を解説

住宅セーフティネット制度の仕組み・メリット・登録方法を解説。アパート経営の空室対策としての活用法やその他の有効な空室対策も紹介します。

約4分で読めます

日本では少子高齢化や地方の過疎化が進み、空き家・空室問題が深刻化しています。この課題に対応する施策として住宅セーフティネット制度が注目されています。本記事では、住宅セーフティネット制度の仕組みとアパート経営への活用方法、その他の空室対策について解説します。

なぜ空室対策がアパート経営に欠かせないのか?

空室対策とは、賃貸物件の空室を減らし、安定した家賃収入を確保するための施策です。空室対策を怠ると以下のリスクが生じます。

  • 収益の低下:家賃収入が減少し、ローン返済や修繕費に充てる資金が不足する
  • 資産価値の低下:管理が行き届かなくなり、建物が劣化して入居者がさらに集まりにくくなる
  • 物件の手放し:赤字が継続すると、ローン延滞や自己破産のリスクも発生する

住宅セーフティネット制度とは何か?

住宅セーフティネット制度とは、住宅確保要配慮者(高齢者・低所得者・障がい者・外国人など)の入居を支援する国の制度です。2017年に新たな住宅セーフティネット法が施行され、以下の3つの柱で構成されています。

1. セーフティネット住宅の登録制度

住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅として、都道府県等に登録する制度です。登録された住宅は専用の検索サイトで公開され、入居希望者とのマッチングが促進されます。

2. 登録住宅の改修・入居への経済的支援

登録住宅に対しては以下の支援が受けられます。

  • 改修費補助:バリアフリー化や耐震改修などの費用を一部補助(最大200万円/戸)
  • 家賃低廉化補助:低所得者向けの家賃引き下げに対する補助(最大4万円/月・戸)
  • 家賃債務保証料の補助:保証会社の利用料を補助

3. 居住支援法人による入居支援

都道府県が指定する居住支援法人が、入居者の相談対応・見守り・生活支援を行います。大家にとっては入居者のフォローを受けられるため、安心して受け入れられる体制が整います。

住宅セーフティネット制度を活用するメリットとは?

アパートオーナーにとっての主なメリットは以下のとおりです。

  • 入居者層の拡大:通常は敬遠されがちな属性の入居者を安心して受け入れられる
  • 改修費の補助:バリアフリー化などの設備投資コストを軽減できる
  • 家賃補助:低所得者向けの家賃設定でも補助により収益を維持できる
  • 社会貢献:住宅困窮者への支援という社会的意義がある

住宅セーフティネット制度のデメリットや注意点とは?

  • 入居者対応の負担:高齢者や障がい者の場合、緊急対応が必要になるケースがある
  • 家賃滞納リスク:低所得者の場合、保証会社の利用が重要
  • 登録手続きの手間:書類準備や行政とのやり取りが発生する
  • 物件の基準:耐震性やバリアフリー基準を満たす必要がある場合がある

その他の有効な空室対策とは?

住宅セーフティネット制度以外にも、以下の空室対策が有効です。

  • 家賃の見直し:周辺相場に合わせた適正な家賃設定
  • リフォーム・リノベーション:管理費のコストを考慮しつつ、水回りや内装の刷新
  • ペット可・DIY可物件:差別化による入居者の確保
  • 無料インターネット導入:特に単身者向け物件では効果的
  • 仲介業者への積極的な営業:広告料(AD)の設定で紹介を促進

空室対策には物件の課題に応じたアプローチが重要です。管理会社の選び方も空室率に大きく影響します。

よくある質問(FAQ)

住宅セーフティネット制度の登録は義務?

登録は任意です。登録することで補助金や入居者マッチングのサポートを受けられますが、登録しなくても通常の賃貸経営は可能です。

住宅セーフティネット制度の対象となる入居者は?

高齢者、低所得者、障がい者、被災者、DV被害者、外国人、子育て世帯など、住宅の確保に特に配慮が必要な方が対象です。

改修費補助の申請方法は?

都道府県等の住宅部局に申請します。工事着手前に申請が必要なため、改修計画の段階で行政窓口に相談することを推奨します。

セーフティネット住宅の登録基準は?

耐震性を有すること、住戸の面積が原則25㎡以上であることなどが基本的な基準です。詳細は都道府県ごとに異なります。

Daisuke Inazawa, President & CEO of INA&Associates Inc.

著者

代表取締役社長 / CEOINA&Associates株式会社

稲澤 大輔(いなざわ・だいすけ)は、INA&Associates株式会社の代表取締役社長(CEO)。大阪本店・東京営業所を拠点に、首都圏・近畿圏における不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントの三事業を統括する。

専門領域は、収益不動産の投資戦略立案、賃貸経営の収支最適化、超富裕層(UHNWI)・機関投資家向け不動産コンサルティング、およびクロスボーダー不動産投資。国内外の投資家に対し、データと長期視点に基づくアドバイザリーを提供している。

「企業の最も重要な資産は人財である」を経営理念に掲げ、人財投資カンパニーとして持続可能な企業価値の創造に取り組む。経営者として、変化の時代におけるリーダーシップのあり方と組織文化についても積極的に発信を続けている。

保有資格は11種:宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、行政書士、個人情報保護士、甲種防火管理者、競売不動産取扱主任者、マンション維持修繕技術者、貸金業務取扱主任者。

  • 宅地建物取引士
  • 公認不動産コンサルティングマスター
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 行政書士
  • 個人情報保護士
  • 甲種防火管理者
  • 競売不動産取扱主任者
  • マンション維持修繕技術者
  • 貸金業務取扱主任者