Skip to content
Real Estate Intelligence
COLUMN

敷金が返ってくる条件とは?原状回復ガイドラインで知るべき全知識

敷金が返ってくる条件と原状回復ガイドラインを解説。経年劣化は借主負担外。退去トラブルを防ぐために知っておくべき知識をわかりやすく紹介します。

最終更新: 約3分で読めます

賃貸物件から引越す際、「敷金は戻ってくるのか」と気になる方は多いでしょう。敷金の仕組みと原状回復のルールを正しく理解することで、退去時のトラブルを回避し、より多くの敷金を取り戻せます。

敷金とは何か?礼金との違いは?

敷金とは、家賃滞納や部屋の損傷に備えて借主が貸主に預ける金銭です。条件を満たせば退去時に返還されます。一方、礼金は貸主への謝礼であり原則返還されません。この違いを入居前に把握しておきましょう。

「原状回復ガイドライン」とは何か?

国土交通省が公表した「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」は、退去時の費用負担の考え方を示した参考基準です。法的拘束力はありませんが、トラブル解決の重要な指針となっています。

原状回復の定義

原状回復とは「借主の故意・過失・善管注意義務違反による損耗を復旧すること」です。通常の生活による経年劣化は借主負担の対象外となります。

経過年数による負担割合とは?

経過年数とは、年月の経過に伴う物の価値の減少を指します。たとえばクロスの耐用年数は6年とされており、6年居住後の張り替えは残存価値分のみ借主負担となります。

施工単位の考え方

修繕費の負担は損傷部分のみが対象です。クロスの場合は面単位、畳は1枚単位、フローリングはm²単位での負担が基本です。壁全面の費用を全額負担する必要はありません。

契約内容の確認が最重要

ガイドラインはあくまで参考基準です。契約書に「償却」の記載がある場合、その分は返還されない前提の契約となります。入居前に契約書をよく確認し、既存の傷は写真で記録しておきましょう。

敷金はいつ・いくら返ってくるのか?

返還時期の目安

退去後1ヶ月以内が一般的な目安です。引越し先の初期費用への充当は難しいため、別途資金を用意しておきましょう。

返還額の計算方法

返還額は「預けた敷金 − 借主負担の原状回復費用」です。原状回復が不要であれば全額返還されます。入居前チェックを徹底することで、不当な請求を防ぎやすくなります。

トラブルが起きたときの相談先

不当な敷金控除に納得できない場合は、まず不動産管理会社や消費生活センターに相談しましょう。入居時の写真など証拠書類を保管しておくことが重要です。

よくある質問(FAQ)

Q. 敷金は必ず全額返ってきますか?

A. 原状回復が不要で契約書に償却条件がなければ全額返還されます。ただし実際には何らかの費用が差し引かれるケースが多いです。

Q. 経年劣化による汚れは借主負担になりますか?

A. なりません。通常使用による経年劣化は貸主負担が原則です。故意・過失による損傷のみ借主負担となります。

Q. 償却条件がある契約では敷金は返ってきませんか?

A. 償却分は返還されません。ただし原状回復費用が償却額を下回る場合は差額が返還されます。

Q. 敷金返還が遅れる場合はどう対処すれば良いですか?

A. 契約書記載の期限を過ぎたら書面で催告し、解決しない場合は消費生活センターや少額訴訟を検討しましょう。

Daisuke Inazawa, President & CEO of INA&Associates Inc.

著者

代表取締役社長 / CEOINA&Associates株式会社

INA&Associates株式会社 代表取締役社長。首都圏・近畿圏を中心に不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントを統括。収益不動産投資戦略と超富裕層向け不動産コンサルティングを専門領域とする。

稲澤 大輔(いなざわ・だいすけ)は、INA&Associates株式会社の代表取締役社長(CEO)。大阪本店・東京営業所を拠点に、首都圏・近畿圏における不動産売買仲介、賃貸仲介、プロパティマネジメントの三事業を統括する。

専門領域は、収益不動産の投資戦略立案、賃貸経営の収支最適化、超富裕層(UHNWI)・機関投資家向け不動産コンサルティング、およびクロスボーダー不動産投資。国内外の投資家に対し、データと長期視点に基づくアドバイザリーを提供している。

「企業の最も重要な資産は人財である」を経営理念に掲げ、人財投資カンパニーとして持続可能な企業価値の創造に取り組む。経営者として、変化の時代におけるリーダーシップのあり方と組織文化についても積極的に発信を続けている。

合格・取得資格は11種:宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、行政書士、個人情報保護士、甲種防火管理者、競売不動産取扱主任者、マンション維持修繕技術者、貸金業務取扱主任者。

  • 宅地建物取引士
  • 公認不動産コンサルティングマスター
  • マンション管理士
  • 管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 行政書士
  • 個人情報保護士
  • 甲種防火管理者
  • 競売不動産取扱主任者
  • マンション維持修繕技術者
  • 貸金業務取扱主任者